北海道の離婚問題・相談窓口について知る

北海道の離婚件数・離婚率

厚生労働省が公表している令和４年（2022）人口動態統計（確定数）によると、令和4年の北海道の離婚件数（組）は8,398 件。これは全国の都道府県で8番目にあたります。

北海道の離婚件数を年次で比較すると、以下表のようになります。

北海道の離婚件数は平成10年に13,532件の全国4位。全国的にも離婚件数は上位の都道府県となりますが、平成初期～中期から現在に至るまで6～8位と離婚件数は段階的に減少傾向にあります。

参考：令和４年（2022）人口動態統計（確定数）

北海道の離婚率・特殊離婚率

また、北海道の令和4年（2022年）の離婚率（人口千対）は1.65。
これは人口1,000人に対する離婚件数を表す数字で、北海道の1.65は全国平均の1.47を上回る数字です。

また、離婚件数を婚姻件数で割って算出する特殊離婚率という指標を見ると、北海道の特殊離婚率は45.0％。全国平均 35.5% と比較すると9.5ポイント上回る高い値となっており、婚姻に対して離婚が高頻度に発生している北海道の現状があらわれています。

北海道の離婚種別の割合

また、同じく厚生労働省が公表している「令和４年度 離婚に関する統計の概況」によると、令和2年の北海道の離婚全体に対する協議離婚の割合は88.6%。
全国平均88.3%と比べ0.3ポイント高く、離婚総数に対する協議離婚の割合で見ると北海道は全国で11位にあたります。

離婚には夫婦間の話し合いで離婚を決める協議離婚と、調停や審判など裁判所を介した手続きで進める裁判離婚とがあります。
協議離婚の割合の低さ、および裁判離婚の比率の高さは、離婚した夫婦において、夫婦間の話し合いで解決できなかったケースが多いことを指します。

北海道の協議離婚の割合88.6%という値は東京都（13位）とほぼ同一で、協議離婚の高さからは、都市部の感覚に比較的近い北海道の夫婦関係像が垣間見えます。

参考：令和４年度 離婚に関する統計の概況　第10－１表　都道府県別にみた離婚の種類別離婚件数　-令和２年-

統計データに見る北海道の離婚の現状

これら厚生労働省の統計データからは、北海道は離婚件数・特殊離婚率ともに全国で見てもやや高い値を示す一方、協議離婚の割合も高く、都市部や人口集積地によく見られる標準的な離婚発生の傾向が見られます。

一方で、特殊離婚率（離婚件数/婚姻件数）が全国平均に対して9.5ポイント高い点は北海道のわかりやすい傾向として見られる点で、北海道全体の人口減少に伴い離婚件数・婚姻件数の双方も減っていく中、夫婦が離婚に至るケースが社会的に目立ちはじめていることを示唆しています。

北海道の離婚に関する相談窓口

北海道で離婚を考え始めた場合、どこに、誰に相談するのが最適でしょうか。
よくある離婚の原因別で、北海道でおすすめの相談窓口をご紹介します。

浮気・不倫の相談窓口

離婚弁護士相談広場

離婚弁護士相談広場では北海道内の浮気・不倫をはじめ離婚問題に精通した弁護士を探すことができます。
夫（妻）の浮気や不倫を理由に離婚を検討している方は弁護士への相談がおすすめです。弁護士に相談することで、相手の浮気・不倫を立証するための証拠集めをサポートしてもらい、夫（妻）や不倫相手への慰謝料請求についても交渉を有利に進められます。
弁護士や法律事務所の中には初回相談を無料としているところもあります。無料相談を利用すれば、費用を気にせず夫婦の不安事を相談、以後取るべき対応についてアドバイスをもらうこともできるでしょう。

暴力・DV・モラハラの相談窓口

家庭内での暴力やDV、モラハラなどでお悩みの方に対しては、お住まいの自治体・役所や地方公共団体が相談窓口を設置しています。

配偶者暴力相談支援センター

北海道では、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」（DV防止法）に基づき、配偶者暴力相談支援センターを県内各所に設置しています。

北海道が紹介している配偶者暴力の相談窓口は以下の通りです。

• 道立女性相談援助センター
• 道庁保健福祉部子ども家庭支援課
• 空知総合振興局社会福祉課
• 石狩振興局社会福祉課
• 後志総合振興局
• 胆振総合振興局社会福祉課
• 日高振興局社会福祉課
• 渡島総合振興局社会福祉課
• 檜山振興局社会福祉課
• 上川総合振興局社会福祉課
• 留萌振興局社会福祉課
• 宗谷総合振興局社会福祉課
• オホーツク総合振興局社会福祉課
• 十勝総合振興局社会福祉課
• 釧路総合振興局社会福祉課
• 根室振興局社会福祉課
• 札幌市配偶者暴力相談センター
• 札幌市男女共同参画室
• 旭川市配偶者暴力相談センター
• 函館市配偶者暴力相談センター
• 苫小牧市配偶者暴力相談センター
• 北海道DV被害男性相談専用電話

これらの支援センターでは、配偶者からの暴力（身体的なDV・モラハラなど精神的なものを含む）に関する相談・カウンセリング対応、連携する機関への紹介や、DV・モラハラの被害者およびその子どもの一時保護など、相談者の心身の安全を守りつつ自立的な生活の再設計を支援する様々な取り組みを行っています。

配偶者暴力相談支援センターの活動について詳しくは、北海道ホームページ内の下記をご参照ください。
参照：配偶者暴力相談支援センター – 保健福祉部子ども政策局（北海道ウェブサイト）

北海道内の警察署

DVに関する相談は、北海道内の警察署でも受け付けています。

• 北海道警察本部警察相談センター
• 函館方面本部警察相談センター
• 旭川方面本部警察相談センター
• 釧路方面本部警察相談センター
• 北見方面本部本部警察相談センター

警察署では暴力（DV）行為・ストーカー被害などの相談を受け付けています。
夫婦関係のこじれから起こったトラブルにより心身の危険を感じた場合は、状況が悪化する前に、お近くの警察までご相談ください。

北海道警察ホームページ－DV・配偶者からの暴力相談－

国際離婚に関する相談窓口

北海道で外国人の夫（妻）との離婚を検討している場合、外国人との交渉・折衝に対応可能な弁護士への相談をおすすめします。
外国人との国際離婚の場合、法的に有効な離婚手続きを日本で行えるか、また、国内法に基づいた離婚が相手国に認められるか、が離婚手続きを進める上での課題となり、通常の日本国籍・日本在住の人同士の離婚とは異なる留意・配慮が必要です。

自分で弁護士を探す

こうしたことから、国際離婚への対応経験のない弁護士・法律事務所に依頼するにはやや未知数な部分があり、依頼者側も交渉をスムーズに進められる弁護士を選んでいく姿勢が求められます。

国際離婚に対応可能な弁護士・法律事務所は、当サイト 離婚弁護士相談広場でもお探しいただけます。
自分の状況に合う弁護士や事務所があれば、まずは相談してみることをおすすめします。

北海道の弁護士会に相談する

弁護士会は、弁護士が必ず加入する公的団体です。北海道内には統括組織である北海道弁護士連合会の下、地域別に4つの弁護士会があり、離婚問題をふくむ様々な法律トラブルへの相談を受け付けています。
法律相談は以下の弁護士会がそれぞれで請け負っており、北海道内各地に相談窓口を設けています。

• 旭川弁護士会
• 釧路弁護士会
• 札幌弁護士会
• 函館弁護士会

弁護士会の法律相談を予約する際は、国際離婚に関する相談である旨は伝えるようにしましょう。確実とは言えませんが、事前に伝えておくことで、弁護士会の中でも国際離婚に詳しい弁護士に対応してもらえる場合があります。

参照：法律相談 – 北海道弁護士会連合会

公益財団法人北海道国際交流協会の外国人法律相談

また、離婚を希望しているのが外国人の方の場合、さっぽろ外国人相談窓口も利用できます。
外国人法律相談では、日本語・英語・中国語での法律相談が可能です。電話通訳サービスを利用することで韓国語、タイ語、ベトナム語、ポルトガル語などその他の言語で相談することもできます。
開催頻度は2カ月に1回程度の予約制となりますが、タイミングさえ合えば、外国人の方の相談先としては利用しやすい窓口と言えるでしょう。

参照：相談する | 相談・通訳 | さっぽろ外国人相談窓口

北海道の離婚調停申立て先となる家庭裁判所

離婚協議で話し合いがまとまらない場合、離婚調停や離婚審判、難航した場合は離婚裁判を裁判所に申し立て、判断を求めることになります。
北海道内の家庭裁判所および支所は以下の通りです。

• 札幌家庭裁判所
• 札幌地方・家庭裁判所浦河支部
• 札幌家庭裁判所静内出張所
• 札幌地方・家庭裁判所　苫小牧支部
• 札幌地方・家庭裁判所　室蘭支部
• 札幌地方・家庭裁判所　岩見沢支部
• 札幌地方・家庭裁判所　滝川支部
• 札幌地方・家庭裁判所　小樽支部
• 札幌地方・家庭裁判所　岩内支部
• 函館地方・家庭裁判所
• 函館家庭裁判所　松前出張所
• 函館家庭裁判所　八雲出張所
• 函館家庭裁判所　寿都出張所
• 函館地方・家庭裁判所　江差支部
• 旭川地方・家庭裁判所
• 旭川家庭裁判所　深川出張所
• 旭川家庭裁判所　富良野出張所
• 旭川家庭裁判所　留萌支部
• 旭川地方・家庭裁判所　稚内支部
• 旭川家庭裁判所　天塩出張所
• 旭川地方・家庭裁判所　紋別支部
• 旭川地方・家庭裁判所　名寄支部
• 旭川家庭裁判所　中頓別出張所
• 釧路地方・家庭裁判所
• 釧路地方・家庭裁判所　根室支部
• 釧路地方・家庭裁判所　帯広支部
• 釧路家庭裁判所　本別出張所
• 釧路地方・家庭裁判所　北見支部
• 釧路家庭裁判所　遠軽出張所
• 釧路地方・家庭裁判所　網走支部

参考：北海道内の管轄区域表 | 裁判所

北海道の母子家庭（父子家庭）に関する相談

母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合はお住まいのエリアの母子福祉団体にご相談ください。母子福祉団体はひとり親家庭の福祉の向上を目的とした団体で、全国で54の団体が組織されています。

社会福祉法人北海道母子寡婦福祉連合会

北海道母子寡婦福祉連合会は、北海道の母子福祉団体です。
北海道母子寡婦福祉連合会では、母子家庭などひとり親家庭の生活相談や各種研修の実施、職業訓練促進資金の貸付などを通じ、ひとり親家庭の自立支援および福祉サービスの提供を行っています。また、全国組織である全国母子寡婦福祉団体協議会が行う給付型奨学金（ひとり親家庭支援奨学金）の北海道における窓口として、精神面・経済面双方から母子家庭・父子家庭の支援につながる取り組みを行っています。
参考：一般社団法人 北海道母子寡婦福祉連合会

公益社団法人札幌市母子寡婦福祉連合会

札幌市母子寡婦福祉連合会は、札幌市の母子福祉団体で、札幌市ひとり親家庭支援センターの指定管理者です。
札幌市母子寡婦福祉連合会では、札幌市内に在住の母子家庭・父子家庭を対象にひとり親家庭の生活相談や交流会等のレクリエーション、ビジネススキル等の各種研修、奨学金給付事業、就業支援などを通じ、母子家庭・父子家庭の助け合い・情報交換等の機会を提供しています。

参考：公益社団法人 札幌市母子寡婦福祉連合会

北海道の配偶者からの暴力（DV）に関する相談件数

内閣府男女共同参画局では、配偶者暴力相談支援センターに対する配偶者の暴力(DV）に関する都道府県別の相談件数を集計し、公表しています。

令和4年度（2022年）の北海道における配偶者暴力（DV）に関する相談件数は総数3,119 件。県内に相談施設は21あり、1センターあたり相談件数は148.5件。1センターあたりの相談ペースとして見ると、北海道は全国で40番目と47都道府県の中でも下位にあたります。

一方で、配偶者暴力の相談者の男女比を見ると、女性3,027人に対して男性92人と圧倒的に女性が多く、北海道において女性が夫の暴力に苦しむケースが多い構図が数字としてあらわれています。

配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等（令和４年度分）

離婚調停申立て先の北海道の家庭裁判所一覧

北海道で母子家庭・父子家庭になってお悩みの方は下記へご相談を

母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合はお住まいのエリアの母子福祉団体にご相談ください。母子福祉団体はひとり親家庭の福祉の向上を目的とした団体です。

離婚に強い弁護士をお探しの北海道在住の方へ

北海道にお住まいで、離婚にお悩みの方、北海道に事務所を構える弁護士事務所か、離婚調停に強い出張可能な弁護士に相談することで交渉がスムーズに進み、慰謝料の増額やスムーズな離婚成立を目指すことが可能です。

まずはお気軽に相談してみてください。