養育費に税金はかかる?原則非課税でも課税されるケースと確定申告

離婚して家を出ていく親子、養育費

離婚後の養育費は、原則非課税として扱われます。ただし、一部例外があり社会通念上相当ではない金額については、課税対象となるので注意が必要です。

本記事では、どのようなケースに税金が課せられるのか、離婚と養育費に関わる「税金」について解説します。

養育費の支払いは税金が掛からないてホント?

離婚後の養育費は、原則「非課税」として扱われます。

そもそも養育費は、非監護者から親権者に対し、子どもの養育に必要な資金(衣食住などの生活費や医療費、教育に必要な費用)が支払われるものであり、子の扶養義務に基づく支払いは課税の対象にはなりません。

ここで、養育費に大きく関わる「子の監護費用」について、民法にはどのような規定があるのか確認しておきましょう。

民法第766条(離婚後の子の監護に関する事項の定め等)

  1. 1. 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。
  2. 2. 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、同項の事項を定める。
  3. 3. 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前二項の規定による定めを変更し、その他子の監護について相当な処分を命ずることができる。
  4. 4. 前三項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。

養育費が非課税になる金額はいくらまで?上限はある?

養育費が非課税になる金額に、「○○円まで」という明確な上限はありません。金額の大小ではなく、その都度、通常必要と認められる生活費・教育費として支払われているかで判断されます。

根拠となる相続税法第21条の3第1項2号は、非課税となる財産を「通常必要と認められるもの」と定めるだけで、金額の線引きをしていません。毎月の養育費として相当な額であれば、受け取る総額が大きくても非課税として扱われます。

課税されるかどうかを分けるのは、金額そのものではなく「受け取り方」と「使い道」です。具体的には、将来の養育費を一括でまとめて受け取った場合、社会通念に照らして不相当に高額な場合、受け取った養育費を預貯金・投資・住宅資金など子どもの養育以外に充てた場合に、課税対象と判断されます。

なお、「年110万円までなら非課税」という理解は正確ではありません。通常必要と認められる範囲の養育費は、110万円を超えても非課税です(相続税法21条の3は、贈与税の基礎控除とは別の非課税枠だからです)。110万円の基礎控除が関係するのは、一括受け取りなどで課税対象と判断され、贈与税額を計算する場面に限られます。

養育費を受け取ったら所得税はどうなる?

養育費は、子どもの扶養のために必要なものであり、原則非課税として扱われます。養育費と税金の取り扱いについては、所得税法9条1項15号において明らかです。

所得税法9条 次に掲げる所得については、所得税を課さない。

十五  学資に充てるため給付される金品(給与その他対価の性質を有するものを除く)及び扶養義務者相互間において扶養義務を履行するため給付される金品

また、相続税法第21条の3第1項2号にも次のように明記されています。

相続税法第21条の3第1項2号 次に掲げる財産の価額は、贈与税の課税価格に算入しない。

二  扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの

これら二つの規定にも明らかですが、通常認められる養育費の範囲であれば、課税の対象外として扱われます。

養育費に確定申告は必要?

受け取った養育費は原則として非課税のため、受け取る側が養育費のために確定申告をする必要はありません(一括で受け取って贈与税がかかる場合を除きます)。

一方、養育費を支払う側も、養育費の支払いそのものを経費や所得控除にすることはできません。ただし、離れて暮らす子どもを扶養している場合は扶養控除を申告でき、会社員なら年末調整、自営業なら確定申告で手続きします(詳しくは後述の「養育費を支払う側の税金」の章を参照)。

養育費が課税対象になるケース

本記事の冒頭でも述べた通り、養育費は原則非課税として扱われます。ただ、社会通念上相当ではない金額の養育費や、養育費を「子の養育の目的以外」で使用した場合には所得として扱われるため「課税対象」に相当します。

例えば、受け取った養育費を原資として株式や家屋などを購入したり、養育以外の支払いに資金を使用した場合には、通常認められるもの以外の財産として「課税対象」として扱われます。

また、養育費を将来の分まで見越し、教育資金を一括で受け取った場合も注意が必要です。まとまった養育費を銀行に預金した場合は、金額が大きいため「子の養育の目的」だけに資金が使われるかどうか、線引きが難しくなります。

このため養育費を一括で受けとった場合には、原則「課税対象」として扱われます。

養育費を一括で受けとった場合のメリットと税額計算

父親と子どもたち養育費を一括で受け取った場合には、税が課されますがデメリットだけでなく、一定のメリットもあります。

例えば、一括で養育費を受け取った場合「課税の対象」にはなるものの、将来「相手が支払いをストップする」リスクが無くなります。

離婚をした後、配偶者が再婚をしたり新たに子ども出来た場合には、養育費の支払いがストップする可能性は十分あります。こうしたリスクを回避してくれるのが、養育費の一括支払いという方法です。

養育費を月々受け取った場合と一括で受けとる場合とを比較し、よりリスクの少ない方法を選択してください。

贈与税の計算方法

養育費は原則非課税ですが、ここでは「課税された」場合を想定し、贈与税を計算したいと思います。

例えば、毎月4万円の養育費を受けるとして10年分をまとめて受け取ったとしましょう。この場合【年48万円 × 10年=480万円】分の贈与税を求める必要があります。なお、親から子への贈与には【一般税率】が適用されます。

親から子への贈与に適用される一般税率の仕組み

贈与の金額 適用される税率 控除される金額
200万円まで 10%
200万円以上、300万円以下 15% 10万円
300万円以上、400万円以下 20% 25万円
400万円以上、600万円以下 30% 65万円
600万円以上、1,000万円以下 40% 125万円
1,000万円以上、1,500万円以下 45% 175万円
1,500万円以上、3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円以上 55% 400万円

なお、贈与税には年110万円の基礎控除があります。一括受け取りの金額が年110万円以下であれば、課税の対象にはなりません。

今回は480万円を一括で受け取ったケースなので、まず基礎控除110万円を引いて課税価格を求めます。【480万円 − 110万円 = 370万円

この370万円は、上の表の「300万円超400万円以下」にあたるため、税率20%・控除額25万円が適用されます。したがって贈与税は【370万円 × 20% − 25万円 = 49万円】となります。

なお、以前は「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税」(最高1,500万円)という制度があり、まとまった教育資金を一括で非課税で贈与できました。しかし、この制度は2026年(令和8年)3月末で終了し、現在は新たに利用することはできません

そのため、まとまった教育費であっても、非課税で渡すには、必要な都度、生活費や教育費として直接充てる形(都度贈与)が基本です。都度の生活費・教育費への贈与は、相続税法第21条の3第1項2号により、通常必要と認められる範囲で非課税とされています。

未払い養育費の請求と税金

非親権者が自らの子どもに対し、養育費を支払わないケースは少なくありません。しかし、子どもには養育費を請求する権利があります。これは離婚後10年が経過した場合も同じです。

離婚の際、養育費の取り決めが具体的に残されていない場合、子が成人をするまでの期間は非親権者に対し「養育費の請求」が行えます。

また、月々の養育費支払い条件を具体的に「いくらにするのか」決定し書面に残した場合の請求は「定期給付債権」として扱われます。

定期給付債権(ていききゅうふさいけん)とは?

定期給付債権(ていききゅうふさいけん)は、一定額の債権を定期的に債務者から受け取れる制度のこと。

夫婦間の話し合いで、養育費や慰謝料の内容がまとまらなければ、家庭裁判所にて「養育費の請求」について調停を申し立ててください。また未払い分の養育費についても同様に(非親権者に対して)請求が行えます。

時効イメージ

養育費の請求には時効があります。毎月支払われる養育費は、各支払期日から5年が過ぎると、その分を請求できなくなります民法166条)。過去の未払い分をまとめて請求する場合も、5年より前の分は原則として時効にかかる点に注意しましょう。

ただし、家庭裁判所の調停・審判や裁判の判決で金額が確定した養育費は、確定した分について10年間請求できます。取り決めを書面(公正証書や調停調書)に残しておくことが、未払いを防ぎ、確実に請求するうえで重要です。
さて、養育費の未払い分請求について話を戻しましょう。

未払い分を請求する場合、過去に遡って養育費を請求される方も多いでしょう。この場合、受けとった養育費を銀行口座に預金をした場合には、非課税ではなく「課税の対象」と見なされる場合があります。

※ 本記事の中盤、「養育費が課税対象になるケース」の項を参照のこと。

非課税として受けとりたい場合には、「月々〇〇円」という形で振り込みをしてもらうか、使途が明確になるよう子ども名義での口座を開設し、信託銀行などに預ける方法がおすすめです。

未払い分の養育費請求と税金、法律の問題については、離婚弁護士に相談をしてみてください。

注目!

そのお悩み弁護士に相談してみては?

当サイトを見ても疑問が解決しない、状況が異なるので判断が難しいと感じたら弁護士に相談することをおすすめします。
初回相談無料の弁護士も数多く掲載しておりますし、どの弁護士もいきなり料金が発生するということはありません。まずはお気軽にご相談ください。

養育費を支払う側の税金

ここまで、養育費を受け取る側の税金について説明をしましたが、養育費を支払う側の税金はどのように扱われるのか。また、養育費を支払った場合「控除される制度」はあるのか詳しく説明しましょう。

養育費を支払うと適用される扶養控除

養育費を支払っている親(非監護親)は、子どもと別居していても、養育費の送金によって「生計を一にしている」と認められれば扶養控除を受けられます。ただし扶養控除を受けられるのは父母のどちらか一方だけで、両方が二重に受けることはできません。

離婚後、親が子に対して養育費を支払っている場合、「生計を共にしている」ことで扶養控除が適用されます。

「生計を共にしている」条件は、同一の家屋に住んでいない場合でも良く、生活費や学資金、医療費など養育費の送金が行われている場合にも「生計を共にしている」と見なされます。ここで扶養者の条件について、おさらいしておきましょう。

扶養親族の範囲

  1. 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
  2. 納税者と生計を一にしていること。
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下(令和二年分以降は48万円以下)であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

養育を受ける子どもは、上の条件の通り扶養控除の対象となります。また上の条件に該当し、12月31日時点での年齢が『19歳以上、23未満』の親族は特定扶養親族(とくていふようしんぞく)と見なされます。

特定扶養親族は、一般の扶養親族よりも控除される金額が大きくなります。

扶養親族と特定扶養親族の控除額

区分 所得税の控除額 住民税の控除額
扶養親族 38万円 33万円
特定扶養親族 63万円 45万円

なお、子どもがアルバイトできる年齢になった場合、給与収入が103万円を超えてしまうと扶養控除から外れてしまいます。離婚後、扶養控除を受けたい非親権者の方は「子どものアルバイトの年間所得がいくらになるのか」確認しておきましょう。

扶養控除の申請方法

扶養控除の申請方法は、お勤めの方と自営業者の方など「確定申告」をされる方では手続きの流れが異なります。

お勤めの方は、勤務先から配られる年末調整の書類のうち「扶養控除等申告書」の欄に必要事項を記入し扶養控除適用の手続きを行ってください。

また、確定申告書を提出される方は、申告書第一表と第二表の部分に扶養控除について記入する欄があります。ここに必要事項を記入し、扶養控除の申請を行ってください。

離婚の際に子どものために決めておくこと

法務省は、離婚・別居を考えている夫婦に対して「こどものための共同養育計画書」の作成を求めています。その中で、子どものために決めておくべきこととして、以下の項目を挙げています。

離婚前に、子どものために話し合っておくべきこと

①親権者・監護者:誰が親権を持つか(共同親権か父母どちらかの単独親権か)・子どもの監護者の指定
②こどもが住む場所:子どもの生活場所・期間による監護の分担
③養育費、婚姻費用:子育てに必要な費用・離婚前の別居中の生活費の分担 金額、受け取り方など
④親子交流:親子交流の実施に関する取り決め(内容・頻度・その他の約束事項など)
⑤重要な事項の決め方:こどもの名字・転居・医療・進学・就職等
⑥再協議:子や父母の事後的な事情の変化にともなう再協議の必要性の確認・ルール決め

こうした離婚時の取り決めが、当事者間の話し合いでまとまらない場合には、家庭裁判所に調停または審判を申し立て問題を解決する必要があります。

離婚・別居を考えているお父さんお母さんへ こどものための共同養育計画書

養育費は子どもの成長を支えるために必要であり、両親が養育費を放棄することはできません。

継続して子どもの成長が支えられるよう、夫婦間で「養育費の払い方、受け取り方」について話し合いをまとめてください。

また問題の解決が難しい場合には、信頼できる離婚弁護士に相談し、今後の流れについてアドバイスを受けるようにしましょう。

参考リンク:「離婚・別居を考えているお父さんお母さんへ こどものための共同養育計画書」について(法務省)

養育費の支給期間と金額の目安

養育費の支給期間や支給金額に関する法律はなく、当事者同士で取り決めを行い、金額や支給期間を決定します。

一般的には、子どもが成人をする20歳までを支給期間とする場合がほとんどですが、子どもが学校を卒業する22歳までとする例もあります。離婚を含め、養育費や親権について話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に判断を委ねてください。

なお養育費の金額は、子ども一人につき「2万円~4万円」が中間値ですが、養育費のより具体的な親の生活水準によって異なります。ここで、民法752条を見てみましょう。

民法752条(同居、協力及び扶助の義務)

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

上の条項には書かれていませんが、夫婦間の扶助義務には一方的な扶養義務ではなく、配偶者に対し「自己と同程度の生活を対象者に保障する義務」があると解されています。

また、子においても「生活保持義務」の観点から、従来の生活水準を保持する目的での養育費が請求できると理解されています。

養育費の決定方法

養育費の金額は、裁判所の定める「養育費・婚姻費用算定表」を目安にしてください。

参考リンク:養育費・婚姻費用算定表(裁判所)

養育費と婚姻費用の算定方法については、以下の記事にて詳しく解説しています。

生活保持義務と生活扶助義務の違い

生活保持義務と、生活扶助義務を混同する方が多いので、それぞれの意味について説明します。

まず生活保持義務(せいかつほじぎむ)とは、配偶者や子どもに自分と同程度の生活をさせる義務のことです。

一方、生活扶助義務(せいかつふじょぎむ)は、自分にふさわしい生活を維持した上で余裕があれば、扶養者に対し最低限の生活を維持させる義務のことですが、生活扶助義務は配偶者や子ども以外の扶養者を意味します。

生活保持義務は、配偶者や子どもに対する義務であり、生活扶助義務よりも「自分と同程度の暮らしができるようにする」度合いの強いことが分かります。

養育費と税金で良くある質問

ここでは、離婚後の養育費と税金の問題で「良くある質問」を集めてみました。

養育費と税で良くある質問① 離婚をした両親それぞれが扶養控除を申請できますか?

扶養控除が申請できるのは、どちらか片方の親に限られます。夫か妻の両方が扶養控除を申請できません。離婚前に「どちらが養育費を支払い、扶養控除を申請するのか」決めておきましょう。

養育費と税で良くある質問② 子の養育費を親権者が預かり貯蓄した場合は課税されますか?

月々養育費を受け取り、一部を子どもの将来のために貯蓄を行う行為に対し、税金は課せられません。子どもの扶養として費用が使われていることが分かり、1年間の受け取り金額が110万円以下であれば、贈与税の対象になりません。

相続税法の基本通達21の3-5には、以下のように明記されています。

相続税法の基本通達21の3-5(生活費及び教育費の取扱い)

法第21条の3第1項の規定により生活費又は教育費に充てるためのものとして贈与税の課税価格に算入しない財産は、生活費又は教育費として必要な都度直接これらの用に充てるために贈与によって取得した財産をいうものとする。

したがって、生活費又は教育費の名義で取得した財産を預貯金した場合又は株式の買入代金若しくは家屋の買入代金に充当したような場合における当該預貯金又は買入代金等の金額は、通常必要と認められるもの以外のものとして取り扱うものとする。(平15課資2-1改正)

この非課税の根拠は、記事前半でも触れた相続税法第21条の3第1項2号です。同号は【扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの】を贈与税の非課税財産と定めており、養育費もこれに含まれます。

このため養育費の金額が大きく、税務署が「他の目的で使用している」との見方を避けるためには、養育費以外の目的に使えないことを証明する必要があります。

例えば、子ども名義の口座を開設し養育費を振り込んでもらい、合意書や調停調書などの書面に「養育費を計画的に使用し、養育にあたる」ことを明記しておくと使途が明らかになるのでおすすめです。

このほか、信託契約にし残額の払い戻しができない状態を作る方法や、年金保険として一括払い戻しができないようにするといった方法も有効です。

線引きが難しいのですが、子どものために「貯蓄を頑張った」ことが裏目となり、過剰に養育費をもらったと判断された場合は、課税対象となるので注意しましょう。

養育費と税で良くある質問③ 子の将来のために養育費をNISAで運用した場合の税の扱いを教えてください

子の養育費をNISAなどの運用に充てた場合、その目的が「子の将来のため」だったとしても課税対象になります。

実際に、相続税法の基本通達21の3-5によると(NISA)などの投資や運用は「生活費又は教育費として必要な都度直接これらの用に充てるために贈与」と見なされません。

参考リンク:相続税法 – e-Gov法令検索 – 電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

「NISA=すべて非課税」と思い込んでいる方も多いのですが、NISAで非課税になるのは、NISA口座内で購入した株や投資信託の運用益(売却益・分配金)だけです(2024年からの新NISAでは年間360万円まで・非課税保有は無期限)。贈与された養育費をNISAでの運用に回すこと自体は、贈与税の非課税の対象にはなりません。

相続税と配当・譲渡益の課税条件は、それぞれ異なるので間違えないようにしましょう。

養育費と税で良くある質問④ 養育費で子どもの学資保険費用を支払っても大丈夫ですか?

養育費は非課税ですが、貯蓄性のあるものや運用を目的とした場合には課税の対象となります。また、離婚後に学資保険に加入する場合と、離婚前から学資保険に加入している場合では取り扱いが変わります。

まず、離婚後に学資保険に加入する場合ですが、養育費と保険料は分けて考えるようにしてください。

相続税法第21条の3第1項2号には、【扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの】と明記されています。

学資保険は銀行預金のように引き出せるものではありませんが、養育費には相当しません。このため、学資保険については養育費と別に、親権者が保険料を支払う形が一般的です。離婚をする前に、学資保険をどのように支払うのか話し合っておきましょう。

また離婚前に加入をした学資保険は、そのまま保険の契約者が支払いを続けるのが望ましいのですが、夫婦で積み立てた共有財産でもあるため、解約返戻金を夫婦で資産分与するケースも多く見られます。

とはいえ、学資保険は子どもの進学費用として必要になるものであり、安易に解約をするのは得策とはいえません。

養育費と保険料の支払いは家計を圧迫するかもしれませんが、養育費と分けて準備し、親権者と非親権者が子どもの成長を支えられるよう努めてください。

養育費と税で良くある質問⑤ 子どもの大学進学費用を一括で受け取った場合、税の扱いはどうなりますか?

養育費とは別に、大学の受験費用や入学費用、学費を一括で受け取った場合、金額が大きいため、原則として贈与税の課税対象になります。

かつては「教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度」(最高1,500万円)を利用できましたが、この制度は2026年3月末で終了しました。現在は、進学費用のようなまとまった教育費であっても、必要な都度、直接支払いに充てる形で受け取るのが非課税の基本です。

税の扱いで不明な部分については、信頼できる税理士や離婚弁護士に相談されると安心です。

養育費と税で良くある質問⑥ 非親権者から子どもに対し養育費の一括贈与がありました、非課税にする方法を教えてください

養育費をまとめて(一括で)受けとった場合、金額が大きいため「子どものための資金」かどうかを第三者が判断しにくく、贈与税の課税対象とみなされることがあります。

このため、受けとる金額が大きい場合に備えて、子どもの名義で教育専用の口座を開設し、受け取った養育費が「教育費としてのみ使用される」ことを証明できるようにしましょう。

口座の使途を教育費に限定して管理しておけば、受け取った養育費が子どもの生活費・教育費に充てられたことを示しやすくなり、非課税と認められやすくなります。

また、離婚時に取り決めをした「養育費の使途」を公正証書として残しておくことも、養育費の使い道を証明し、非課税の申請を行う上で有利になります。税の問題については、専門家である税理士や弁護士に相談されると良いでしょう。

一括より「都度払い」が非課税の基本

受け取った養育費をまとめて(一括で)受け取ると、金額が大きく「子のための資金」と認められにくいため、贈与税の対象になりやすくなります。

非課税で受け取りたいなら、必要な都度(月々など)に分けて受け取るのが基本です。まとまった教育資金が必要なときも、一括ではなく必要な都度に分けて渡すか、子ども名義の教育専用口座で使途を明確にして管理するのが安全です。

ちょっと待った!その養育費は課税対象かも!?

がま口財布ここまで説明をした通り、養育費は、原則「非課税」になりますが、一括で養育費を受け取った場合や社会通念上相当ではない金額の養育費を受け取った場合には、税務署の判断で「課税対象になる」場合があります。

特に、必要な限度を超える養育費の扱いや、養育費を一括で受け取り貯蓄した方は「税の扱い」に十分注意をしてください。

税金について心配な場合には、離婚弁護士や税理士に事情を話し、どのように養育費を受け取れば「子どもの利益になるのか」税の問題も含めて相談してみましょう。

また、養育費以外の夫から受け取る慰謝料や財産分与の扱いについては、以下の記事にて詳しく解説しています。本記事と合わせて確認をしてみてください。

まとめ|養育費の問題は離婚弁護士に相談しよう

夫婦が離婚をする際には、養育費の問題だけで無く、子の親権問題、慰謝料や相続、税金の扱いなど、さまざまな問題と直面することになります。

養育費の問題やその他、夫婦間で話し合いがまとまらない場合には、できるだけ早い段階で離婚弁護士に相談をしましょう。

離婚弁護士に相談をすれば、養育費や慰謝料の問題はもちろん、税のアドバイスをはじめ、離婚後の「再出発に向けて」最も良い方法をアドバイスしてくれます。

また、子どもの養育費の支払い条件では、後々トラブルにならないよう公正証書を作成するなどの手続きもサポートしてくれます。円滑に離婚を進めるためにも、信頼できる離婚弁護士に相談されることをおすすめします。

離婚問題に強く評判の良い弁護士事務所を探す

離婚相談

離婚問題でお悩みでしょうか?

  • 離婚後の生活ついて相談したい
  • 慰謝料、養育費を請求したい
  • 一方的に離婚を迫られている