大阪府の離婚問題・相談窓口について知る

大阪府の離婚件数・離婚率

厚生労働省が公表している令和４年（2022）人口動態統計（確定数）によると、令和4年の大阪府の離婚件数（組）は14,462件。これは47都道府県で2番目に多い件数です。

大阪府の離婚件数を年次で比較すると、以下表のようになります。

大阪府の離婚件数は平成10年の20,906人をピークに、令和4年に至るまで少しずつ減少が続いています。それでも人口が集中する土地柄もあり、20年以上にわたり東京都に次いで全国2位の離婚数を継続しています。

参考：令和４年（2022）人口動態統計（確定数）

大阪府の離婚率・特殊離婚率

また、大阪府の令和4年（2022年）の離婚率（人口千対）は1.7。これは人口1,000人に対する離婚件数を表す数字で、大阪府の1.7は全国平均の1.47を0.23ポイント上回り、離婚率のランキングでは47都道府県中2位にあたる高い値です。

また、離婚件数を婚姻件数で割って算出する特殊離婚率という指標を見ると、大阪府の特殊離婚率は35.8%。全国平均 35.5% と比較すると0.3ポイント高い程度に留まっており、婚姻数に対する離婚は他県と比べても特別に多くはない大阪府の現状があらわれています。

大阪府の離婚種別の割合

また、同じく厚生労働省が公表している「令和４年度 離婚に関する統計の概況」によると、令和2年の大阪府の離婚全体に対する協議離婚の割合は91.3%。これは都道府県別の順位を見ると2位にあたる高い数字です。

離婚には夫婦間の話し合いで離婚を決める協議離婚と、調停や審判など裁判所を介した手続きで進める裁判離婚とがあります。協議離婚の割合の高さ、および裁判離婚の比率の低さは、離婚問題を夫婦間の話し合いで解決できたケースが多いことを指します。

協議離婚での解決率が全国2位という高い順位は、話し合いにより離婚問題解決を図りやすい大阪府の環境・状況が表れています。

参考：令和４年度 離婚に関する統計の概況　第10－１表　都道府県別にみた離婚の種類別離婚件数　-令和２年-

統計データに見る大阪府の離婚の現状

これら厚生労働省の統計データからは、大阪府は離婚件数、離婚率ともに全国2位のトップクラスに位置しており、離婚が非常に多い地域ということが読み取れます。離婚件数1位の東京都の離婚率は24位、また、離婚率1位の沖縄県の離婚件数は14位という数字を見ても、離婚件数・離婚率の双方で高い数値を記録している大阪府は深刻な状況にあると言えるでしょう。

一方、夫婦間でトラブルをかかえた場合の協議離婚率は全国平均より3.0ポイント高く、全国で2番目に協議離婚が成立するケースの多い地域です。これは、一般に大阪府民の特徴としてよく挙げられる「せっかち」な気質から、離婚においても時間をかけずに解決したいと考える夫婦が多いことも推測されます。

大阪府の離婚に関する相談窓口

大阪府で離婚を考え始めた場合、どこに、誰に相談するのが最適でしょうか。
よくある離婚の原因別で、大阪府でおすすめの相談窓口をご紹介します。

浮気・不倫の相談窓口

離婚弁護士相談広場

離婚弁護士相談広場では大阪府内の浮気・不倫をはじめ離婚問題に精通した弁護士を探すことができます。
夫（妻）の浮気や不倫を理由に離婚を検討している方は弁護士への相談がおすすめです。弁護士に相談することで、相手の浮気・不倫を立証するための証拠集めをサポートしてもらい、夫（妻）や不倫相手への慰謝料請求についても交渉を有利に進められます。
弁護士や法律事務所の中には初回相談を無料としているところもあります。無料相談を利用すれば、費用を気にせず夫婦の不安事を相談、以後取るべき対応についてアドバイスをもらうこともできるでしょう。

暴力・DV・モラハラの相談窓口

家庭内での暴力やDV、モラハラなどでお悩みの方に対しては、お住まいの自治体・役所や地方公共団体が相談窓口を設置しています。

配偶者暴力相談支援センター

大阪府では、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」（DV防止法）に基づき、配偶者暴力相談支援センターを県内各所に設置しています。

大阪府が紹介している配偶者暴力の相談窓口は以下の通りです。

• 大阪府女性相談センター
• 中央子ども家庭センター
• 池田子ども家庭センター
• 吹田子ども家庭センター
• 東大阪子ども家庭センター
• 富田林子ども家庭センター
• 岸和田子ども家庭センター
• 大阪市配偶者暴力相談支援センター
• すいたストップＤＶステーション（ＤＶ相談室）
• 堺市配偶者暴力相談支援センター
• 枚方市配偶者暴力相談支援センター（ひらかたDV相談室）
• 茨木市配偶者暴力相談支援センター
• 豊中市配偶者暴力相談支援センター
• 松原市配偶者暴力相談支援センター
• 東大阪市配偶者暴力相談支援センター（DV相談室）

これらの支援センターでは、配偶者からの暴力・DV・離婚・男女問題・家庭の不和やいざこざなどに関する相談、援助、一時保護などの業務を通じて、ご相談者の問題解決のための各種助言・対応を行っています。

配偶者暴力相談支援センターの活動について詳しくは、大阪府ホームページ内の下記をご参照ください。

参照：大阪府内の配偶者暴力相談支援センター – 大阪府ホームページ(福祉部女性相談センター企画相談課)

特定非営利活動法人 いくの学園

特定非営利活動法人 いくの学園は、前身となる大阪府立婦人保護施設から、民間団体として運営する現在に至るまで長きに渡り暴力のない社会を目指して活動している団体です。

DVや虐待などに悩む方のための相談事業をはじめ、DVシェルターやステップハウスの運営も行っており、当事者が発言しやすい仕組みや居場所づくりに取り組んでいます。
シェルター・ステップハウスは、電話相談のうえ必要と判断された場合に、一泊1,500円で利用が可能です。利用期間は、シェルターは2ヶ月以内、ステップハウスは3～6ヶ月以内となります。

特定非営利活動法人 いくの学園

大阪府内の警察署

DVに関する相談は、大阪府内の警察署でも受け付けています。

• 大阪府警察本部 警察相談室
• 大淀警察署
• 曽根崎警察署
• 天満警察署
• 都島警察署
• 福島警察署
• 此花警察署
• 東警察署
• 南警察署
• 西警察署
• 港警察署
• 大正警察署
• 天王寺警察署
• 浪速警察署
• 西淀川警察署
• 淀川警察署
• 東淀川警察署
• 東成警察署
• 生野警察署
• 旭警察署
• 城東警察署
• 鶴見警察署
• 阿倍野警察署
• 住之江警察署
• 住吉警察署
• 東住吉警察署
• 平野警察署
• 西成警察署
• 大阪水上警察署
• 高槻警察署
• 茨木警察署
• 摂津警察署
• 吹田警察署
• 豊能警察署
• 箕面警察署
• 池田警察署
• 豊中警察署
• 豊中南警察署
• 堺警察署
• 北堺警察署
• 西堺警察署
• 中堺警察署
• 南堺警察署
• 高石警察署
• 泉大津警察署
• 和泉警察署
• 岸和田警察署
• 貝塚警察署
• 関西空港警察署
• 泉佐野警察署
• 泉南警察署
• 羽曳野警察署
• 黒山警察署
• 富田林警察署
• 河内長野警察署
• 枚岡警察署
• 河内警察署
• 布施警察署
• 八尾警察署
• 松原警察署
• 柏原警察署
• 枚方警察署
• 交野警察署
• 寝屋川警察署
• 四條畷警察署
• 門真警察署
• 守口警察署

警察署では暴力（DV）行為・ストーカー被害などの相談を受け付けています。
夫婦関係のこじれから起こったトラブルにより心身の危険を感じた場合は、状況が悪化する前に、お近くの警察までご相談ください。

各種相談窓口 – 大阪府警察

国際離婚に関する相談窓口

大阪府で外国人の夫（妻）との離婚を検討している場合、外国人との交渉・折衝に対応可能な弁護士への相談をおすすめします。
外国人との国際離婚の場合、法的に有効な離婚手続きを日本で行えるか、また、国内法に基づいた離婚が相手国に認められるか、が離婚手続きを進める上での課題となり、通常の日本国籍・日本在住の人同士の離婚とは異なる留意・配慮が必要です。

自分で弁護士を探す

こうしたことから、国際離婚への対応経験のない弁護士・法律事務所に依頼するにはやや未知数な部分があり、依頼者側も交渉をスムーズに進められる弁護士を選んでいく姿勢が求められます。

国際離婚に対応可能な弁護士・法律事務所は、当サイト 離婚弁護士相談広場でもお探しいただけます。
自分の状況に合う弁護士や事務所があれば、まずは相談してみることをおすすめします。

大阪弁護士会に相談する

大阪弁護士会は、大阪府内に事務所のある弁護士が必ず加入する公的団体です。
大阪弁護士会は大阪府内各地に法律相談窓口を開設し、相談料5,500円（税込）で離婚問題をふくむ様々な法律トラブルへの相談を受け付けています。
常設の法律相談センターのほか、地域ふれあいホールやイオンモールなどにも巡回相談所を設けているので、開催日を確認した上で訪問してください。
大阪弁護士会が設置している相談窓口は以下の通りです。

• 大阪弁護士会 総合法律相談センター
• なんば法律相談センター
• 堺法律相談センター
• 岸和田法律相談センター
• 谷町法律相談センター
• 南河内法律相談所
• くずは地域ふれあいホール
• 枚方市総合文化芸術センター（別館）
• 寝屋川市産業振興センター
• イオンモール大日
• イオンモール日根野
• 池田市立市民活動交流センター
• 高槻市立総合市民交流センター（クロスパル高槻）
• 吹田市立市民公益活動センター（ラコルタ）

法律相談を予約する際は、国際離婚に関する相談である旨は伝えるようにしましょう。確実とは言えませんが、事前に伝えておくことで、弁護士会の中でも国際離婚に詳しい弁護士に対応してもらえる場合があります。

参照：アクセス – 法律相談センター一覧 | 大阪弁護士会

公益財団法人大阪府国際交流財団（OFIX）大阪府外国人情報コーナー

また、離婚を希望しているのが外国人の方の場合、公益財団法人大阪府国際交流財団が行っている外国人相談も利用できます。

英語、中国語、韓国・朝鮮語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、フィリピン語、タイ語、インドネシア語、ネパール語、日本語に対応しており、生活の中の一般的な問題について来所、電話、Email、Faxのいずれかで相談ができます。

また、月に1回、弁護士等の専門家による無料法律相談も実施しています。詳細については財団まで直接お問い合わせください。

参照：公益財団法人大阪府国際交流財団（OFIX）

大阪府の離婚調停申立て先となる家庭裁判所

離婚協議で話し合いがまとまらない場合、離婚調停や離婚審判、難航した場合は離婚裁判を裁判所に申し立て、判断を求めることになります。
大阪府内の家庭裁判所および支部は以下の通りです。

• 大阪家庭裁判所
• 大阪家庭裁判所 堺支部
• 大阪家庭裁判所 岸和田支部

参考：大阪家庭裁判所について＞管内の裁判所の所在地 | 裁判所

大阪府の母子家庭（父子家庭）に関する相談

大阪府で母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合は、社会福祉法人 大阪府母子寡婦福祉連合会をご活用ください。

社会福祉法人 大阪府母子寡婦福祉連合会

社会福祉法人 大阪府母子寡婦福祉連合会は、大阪府内41市町村の母子寡婦福祉会で組織された団体で、ひとり親家庭を対象とした高等職業訓練促進資金貸付事業、住居家賃の無利子貸付などを行っています。

指定管理を請け負う大阪府立母子・父子福祉センターでは、就職のための講座開催、就職活動や病気などにより支援が必要な方へのヘルパー派遣など、ひとり親家庭に対する様々な支援を提供しています。

大阪市・堺市・豊中市に在住の方は、お住まいの市の母子・父子福祉センターを利用してください。

参考：社会福祉法人 大阪府母子寡婦福祉連合会

大阪府の配偶者からの暴力（DV）に関する相談件数

内閣府男女共同参画局では、配偶者暴力相談支援センターに対する配偶者の暴力(DV）に関する都道府県別の相談件数を集計し、公表しています。

令和4年度（2022年）の大阪府における配偶者暴力（DV）に関する相談件数は総数7,023件。県内に相談施設は14箇所あり、1センターあたり相談件数は501.6件。1センターあたりの相談ペースとして見ると、大阪府は全国で18番目にあたります。

一方で、配偶者暴力の相談者の男女比を見ると、女性6,775人に対して男性243人と圧倒的に女性が多く、大阪府において女性が夫の暴力に苦しむケースが多い構図が数字としてあらわれています。

配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等（令和４年度分）

離婚調停申立て先の大阪府の家庭裁判所一覧

大阪府で母子家庭・父子家庭になってお悩みの方は下記へご相談を

母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合はお住まいのエリアの母子福祉団体にご相談ください。母子福祉団体はひとり親家庭の福祉の向上を目的とした団体です。

離婚に強い弁護士をお探しの大阪府在住の方へ

大阪府にお住まいで、離婚にお悩みの方、大阪府に事務所を構える弁護士事務所か、離婚調停に強い出張可能な弁護士に相談することで交渉がスムーズに進み、慰謝料の増額やスムーズな離婚成立を目指すことが可能です。

まずはお気軽に相談してみてください。