沖縄県の離婚問題・相談窓口について知る

沖縄県の離婚件数・離婚率

厚生労働省が公表している令和４年（2022）人口動態統計（確定数）によると、令和4年の沖縄県の離婚件数（組）は3,087件。これは全国の都道府県で14番目にあたります。

沖縄県の離婚件数を年次で比較すると、以下表のようになります。

沖縄県の離婚件数は平成30年の3,618件をピークに少しずつ減少しているものの、都道府県ランキングは平成20年の20位から令和4年には14位と順位を上げつつあります。

参考：令和４年（2022）人口動態統計（確定数）

沖縄県の離婚率・特殊離婚率

また、沖縄県の令和4年（2022年）の離婚率（人口千対）は2.13。これは人口1,000人に対する離婚件数を表す数字で、全国平均の1.47を0.66ポイント上回る47都道府県でトップの数字です。

また、離婚件数を婚姻件数で割って算出する特殊離婚率という指標を見ると、沖縄県の特殊離婚率は47.2%。全国平均 35.5% と比較すると11.7ポイントも上回る高い値となっており、全国と比較しても離婚が高頻度で発生している沖縄県の深刻な状況が見て取れます。

沖縄県の離婚種別の割合

また、同じく厚生労働省が公表している「令和４年度 離婚に関する統計の概況」によると、令和2年の沖縄県の離婚全体に対する協議離婚の割合は92.5%。これは、都道府県別の順位でトップにあたる高い値です。

離婚には夫婦間の話し合いで離婚を決める協議離婚と、調停や審判など裁判所を介した手続きで進める裁判離婚とがあります。協議離婚の割合の高さ、および裁判離婚の比率の低さは、離婚問題を夫婦間の話し合いで解決できたケースが多いことを指します。

協議離婚での解決率が全国トップという高い順位からは、争い事を好まず、話し合いのみで離婚問題を解決しようとする県民性も垣間見えます。

参考：令和４年度 離婚に関する統計の概況　第10－１表　都道府県別にみた離婚の種類別離婚件数　-令和２年-

統計データに見る沖縄県の離婚の現状

これら厚生労働省の統計データからは、沖縄県の離婚率は全国トップ、特殊離婚率でも全国2位と、総合的な離婚率は全国で最も高い県ということが読み取れます。人口に対する離婚率の高さは全国平均より0.66高と圧倒的であり、沖縄県では離婚が珍しくなく、周囲の理解があるため別れを決断しやすい環境にあることが離婚率の高さにつながっていると考えられます。

また、夫婦間でトラブルをかかえた場合の協議離婚率を見ても、沖縄県は全国平均より4.2ポイント高い全国トップの値で、夫婦双方の話し合いで離婚に至るケースが多い県です。沖縄県民の気質の特徴である「なんとかなる」という楽観的な考えから、結婚においても離婚においても決断に至るスピードが速いのかもしれません。

沖縄県の離婚に関する相談窓口

沖縄県で離婚を考え始めた場合、どこに、誰に相談するのが最適でしょうか。
よくある離婚の原因別で、沖縄県でおすすめの相談窓口をご紹介します。

浮気・不倫の相談窓口

離婚弁護士相談広場

離婚弁護士相談広場では沖縄県内の浮気・不倫をはじめ離婚問題に精通した弁護士を探すことができます。
夫（妻）の浮気や不倫を理由に離婚を検討している方は弁護士への相談がおすすめです。弁護士に相談することで、相手の浮気・不倫を立証するための証拠集めをサポートしてもらい、夫（妻）や不倫相手への慰謝料請求についても交渉を有利に進められます。
弁護士や法律事務所の中には初回相談を無料としているところもあります。無料相談を利用すれば、費用を気にせず夫婦の不安事を相談、以後取るべき対応についてアドバイスをもらうこともできるでしょう。

暴力・DV・モラハラの相談窓口

家庭内での暴力やDV、モラハラなどでお悩みの方に対しては、お住まいの自治体・役所や地方公共団体が相談窓口を設置しています。

配偶者暴力相談支援センター

沖縄県では、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」（DV防止法）に基づき、配偶者暴力相談支援センターを県内各所に設置しています。

沖縄県が紹介している配偶者暴力の相談窓口は以下の通りです。

• 県配偶者暴力相談支援センター(女性相談所)
• 北部配偶者暴力相談支援センター
• 中部配偶者暴力相談支援センター
• 南部配偶者暴力相談支援センター
• 宮古配偶者暴力相談支援センター
• 八重山配偶者暴力相談支援センター
• 沖縄県男女共同参画センターてぃるる相談室

これらの支援センターでは、配偶者からの暴力・DV・離婚・男女問題・家庭の不和やいざこざなどに関する相談、援助、一時保護などの業務を通じて、ご相談者の問題解決のための各種助言・対応を行っています。

配偶者暴力相談支援センターの活動について詳しくは、沖縄県ホームページ内の下記をご参照ください。

参照：配偶者・パートナーからの暴力（DV）・児童虐待（じどうぎゃくたい）の相談 – 沖縄県ホームページ(女性力・ダイバーシティ推進課)

NPO法人ひだまり

NPO法人ひだまりは、沖縄県宮古島市にあるDVや虐待、貧困などの困難を抱える方たちの支援を行う民間団体です。

緊急を要する方のためにDVシェルターを用意しており、状況に応じてスタッフをはじめ行政職員や医師などがサポートを行っています。多少の食材も提供しているので、自炊も可能です。

NPO法人ひだまり

沖縄県内の警察署

DVに関する相談は、沖縄県内の警察署でも受け付けています

• 沖縄県警察本部 警察安全相談室
• 那覇警察署
• 豊見城警察署
• 糸満警察署
• 与那原警察署
• 浦添警察署
• 宜野湾警察署
• 沖縄警察署
• 嘉手納警察署
• うるま警察署
• 石川警察署
• 名護警察署
• 本部警察署
• 宮古島警察署
• 八重山警察署

警察署では暴力（DV）行為・ストーカー被害などの相談を受け付けています。
夫婦関係のこじれから起こったトラブルにより心身の危険を感じた場合は、状況が悪化する前に、お近くの警察までご相談ください。

警察安全相談 – 沖縄県警察

国際離婚に関する相談窓口

沖縄県で外国人の夫（妻）との離婚を検討している場合、外国人との交渉・折衝に対応可能な弁護士への相談をおすすめします。
外国人との国際離婚の場合、法的に有効な離婚手続きを日本で行えるか、また、国内法に基づいた離婚が相手国に認められるか、が離婚手続きを進める上での課題となり、通常の日本国籍・日本在住の人同士の離婚とは異なる留意・配慮が必要です。

自分で弁護士を探す

こうしたことから、国際離婚への対応経験のない弁護士・法律事務所に依頼するにはやや未知数な部分があり、依頼者側も交渉をスムーズに進められる弁護士を選んでいく姿勢が求められます。

国際離婚に対応可能な弁護士・法律事務所は、当サイト 離婚弁護士相談広場でもお探しいただけます。
自分の状況に合う弁護士や事務所があれば、まずは相談してみることをおすすめします。

沖縄弁護士会に相談する

沖縄弁護士会は、沖縄県内に事務所のある弁護士が必ず加入する公的団体です。
沖縄弁護士会は沖縄県内各地に法律相談窓口を開設し、離婚問題をふくむ様々な法律トラブルへの相談を受け付けています。
相談料は、各センター30分間5,500円（税込）です。事前に電話かWEBで予約のうえ訪問してください。
沖縄弁護士会が設置している相談窓口は以下の通りです。

• 法律相談センター那覇
• 法律相談センター沖縄支部
• 法律相談センター名護支部

法律相談を予約する際は、国際離婚に関する相談である旨は伝えるようにしましょう。確実とは言えませんが、事前に伝えておくことで、弁護士会の中でも国際離婚に詳しい弁護士に対応してもらえる場合があります。

参照：沖縄弁護士会の法律相談 | 沖縄弁護士会

公益財団法人 沖縄県国際交流・人材育成財団 国際交流課

また、離婚を希望しているのが外国人の方の場合、公益財団法人 沖縄県国際交流・人材育成財団が行っている法律・生活相談も利用できます。

一般的な生活上の問題について多言語の相談に対応しているほか、必要に応じて沖縄弁護士会と連携のもと法律相談も実施しています。
法律相談は、同一案件の相談について1回限り無料としています。詳細はセンターまで直接お問い合わせください。

参照：公益財団法人 沖縄県国際交流・人材育成財団

沖縄県の離婚調停申立て先となる家庭裁判所

離婚協議で話し合いがまとまらない場合、離婚調停や離婚審判、難航した場合は離婚裁判を裁判所に申し立て、判断を求めることになります。
沖縄県内の家庭裁判所および支部は以下の通りです。

• 那覇家庭裁判所
• 那覇家庭裁判所 沖縄支部
• 那覇家庭裁判所 名護支部
• 那覇家庭裁判所 平良支部
• 那覇家庭裁判所 石垣支部

参考：那覇地方裁判所･那覇家庭裁判所について＞沖縄県の裁判所の所在地 | 裁判所

沖縄県の母子家庭（父子家庭）に関する相談

沖縄県で母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合は、公益社団法人 沖縄県母子寡婦福祉連合会をご活用ください。

公益社団法人 沖縄県母子寡婦福祉連合会

公益社団法人 沖縄県母子寡婦福祉連合会は、ひとり親家庭の方が安心した生活を送ることができるよう様々な支援を行う民間団体です。

就業支援として資格・技能取得のための講習会を無料で実施しており、経理・総務講習から介護福祉士の国家試験対策講座まで就きたい職業に特化した講習を受けることが可能です。

また、全国組織である全国母子寡婦福祉団体協議会が行う給付型奨学金（ひとり親家庭支援奨学金）の沖縄県における窓口として、精神面・経済面双方から母子家庭・父子家庭の支援につながる取り組みを行っています。

参考： 公益社団法人 沖縄県母子寡婦福祉連合会

沖縄県の配偶者からの暴力（DV）に関する相談件数

内閣府男女共同参画局では、配偶者暴力相談支援センターに対する配偶者の暴力(DV）に関する都道府県別の相談件数を集計し、公表しています。

令和4年度（2022年）の沖縄県における配偶者暴力（DV）に関する相談件数は総数1,835件。県内に相談施設は7箇所あり、1センターあたり相談件数は262.1件。1センターあたりの相談ペースとして見ると、沖縄県は全国で32番目にあたります。

一方で、配偶者暴力の相談者の男女比を見ると、女性1,801人に対して男性34人と圧倒的に女性が多く、沖縄県において女性が夫の暴力に苦しむケースが多い構図が数字としてあらわれています。

配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等（令和４年度分）

離婚調停申立て先の沖縄県の家庭裁判所一覧

沖縄県で母子家庭・父子家庭になってお悩みの方は下記へご相談を

母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合はお住まいのエリアの母子福祉団体にご相談ください。母子福祉団体はひとり親家庭の福祉の向上を目的とした団体です。

離婚に強い弁護士をお探しの沖縄県在住の方へ

沖縄県にお住まいで、離婚にお悩みの方、沖縄県に事務所を構える弁護士事務所か、離婚調停に強い出張可能な弁護士に相談することで交渉がスムーズに進み、慰謝料の増額やスムーズな離婚成立を目指すことが可能です。

まずはお気軽に相談してみてください。