島根県の相続問題

島根県の相続税納税額は全国で下から3番目

島根県の相続税納税額は33億500万円で、これは全国では鳥取県、佐賀県の次に少ない額になります。また、広島国税局管内の広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県の5県の中でも鳥取県の次に少ない額です。広島国税局の中でもっとも納税額が多いのは広島県で239億8400万円なので、島根県はその約8分の1ということになります。

ただ、もちろん中には高額所得者や広い土地を持つ人など多額の相続財産を持っている人がいます。特に平成27年1月からは相続税と贈与税の税制改正があったために、今までは相続税とは無縁だった層も関係してくる可能性が出ています。
島根県の人も他人事と思わずに相続税について考えていきましょう。
特にここでは相続財産の中でも大きな割合を占める土地と現金・預貯金について見ていきます。

島根県の地価は全国で41位

島根県全体の平均地価は1平方メートル当たり31,666円で、これは全国では41位です。また、県庁所在地の平均地価のランキングでは松江市は1平方メートル当たり49,400円で、全国で33位です。

県内の各地の地価を見てみましょう。住宅地でもっとも地価が高いのは、松江市学園2丁目で1平方メートル当たり89,300円でした。2位は松江市内中原町で87,100円、3位は松江市学園南1丁目で81,500円、4位は松江市中原町で81,300円、5位は松江市外中原町で80,300円となっています。ベスト10すべてが松江市ですが、どの地点も前年より下落しています。
商業地でもっとも地価が高いのは、松江市朝日町で1平方メートル当たり166,000円です。2位も松江市朝日町で115,000円、3位は出雲市今市町で101,000円、4位は浜田市黒川町で96,500円、5位は松江市東本町で94,900円となっています。ベスト10の中に松江市以外に出雲市や浜田市、益田市などが入っているのが特徴的です。

島根県は観光と漁業が盛んですが、それ以外での大きな産業が少ないために若者の県外流出が多く高齢化が進んでいます。そのために県内でも山間部などは地価の下落が進んでいます。

島根県の貯蓄高

島根県民の1世帯当たりの平均貯蓄高は1497万円で、全国で28位となっています。島根県はサラリーマン世帯の世帯主の収入は全国では39位とあまり高くはないのですが、配偶者の収入が全国第1位と高くなっています。そのためかサラリーマン世帯の実収入は全国18位と高い位置についています。共働きで収入を得ていることが、貯蓄につながっているのでしょう。
ただ、高額所得者の数は少なく、5000万円超の所得を得ている人の数や1億円超の所得を得ている人の数は全国で鳥取県の次に少なくなっています。

そんな中でも比較的富裕層と呼ばれる人は、松江市内の松江城の北側の北掘町や松江城の西側の内中原町などに住んでいるといわれています。また、島根大学の近くの学園地域なども比較的収入が高い世帯が多いようです。

島根県民の相続税対策

山陰地方は交通の便が悪く、なかなか産業の発展が見られない地域です。しかし、近年は観光業に力を入れ、多くの人が訪れています。また、鉄道や航空など今後、新しい路線ができるとこういった状況は大きく変化していくでしょう。
土地を持っている人は、今後も地価の変動に注意しながら相続税を視野に入れることをおすすめします。
島根県では若者の地元離れがありますが、相続は実家の土地や家屋、親や祖父母の預貯金などを引き継ぐときに発生します。今は親元を離れていても、実家に帰った際には家族と相続の話をする機会を持つようにしてください。不明点があれば専門の弁護士などに相談すればすぐに解決できます。早めの対策が相続税の節税につながりますよ。

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