栃木県の離婚問題・相談窓口について知る

栃木県の離婚件数・離婚率

厚生労働省が公表している令和４年（2022）人口動態統計（確定数）によると、令和4年の栃木県の離婚件数（組）は2,658件。これは全国の都道府県で18番目にあたります。

栃木県の離婚件数を年次で比較すると、以下表のようになります。

栃木県の離婚件数は平成10年以降16位で推移し、令和4年には18位とやや低下しました。全国の都道府県の中でも中位～上位の間あたりの離婚件数となりますが、令和4年の人口を見ると栃木県は全国で19番目。概ね、県の人口規模と見合った離婚件数とも言えます。

参考：令和４年（2022）人口動態統計（確定数）

栃木県の離婚率・特殊離婚率

また、栃木県の令和4年（2022年）の離婚率（人口千対）は1.43。これは人口1,000人に対する離婚件数を表す数字で、栃木県の1.43は全国平均の1.47を0.04ポイント下回る数字です。

また、離婚件数を婚姻件数で割って算出する特殊離婚率という指標を見ると、栃木県の特殊離婚率は37.2％。全国平均 35.5% と比較すると1.7ポイント上回る高い値となっており、全国と比較して婚姻に対し離婚が多く発生している栃木県の現状があらわれています。

栃木県の離婚種別の割合

また、同じく厚生労働省が公表している「令和４年度 離婚に関する統計の概況」によると、令和2年の栃木県の離婚全体に対する協議離婚の割合は86.2%。これは都道府県別の順位を見ると35位にあたります。

離婚には夫婦間の話し合いで離婚を決める協議離婚と、調停や審判など裁判所を介した手続きで進める裁判離婚とがあります。協議離婚の割合の低さ、および裁判離婚の比率の高さは、離婚した夫婦において、夫婦間の話し合いで解決できなかったケースが多いことを指します。

そのため全国平均から2.1ポイント低く順位的にも下から数えた方が早い、協議離婚の割合がやや低い実態は、好ましい状況とは言えません。

参考：令和４年度 離婚に関する統計の概況　第10－１表　都道府県別にみた離婚の種類別離婚件数　-令和２年-

統計データに見る栃木県の離婚の現状

これら厚生労働省の統計データからは、全国的に見て栃木県は平均よりやや低い離婚率の県で、離婚に至る件数全体も減少傾向にある一方、特殊離婚率は全国平均を越える値を示し、婚姻に対する離婚の件数の多さは今後の懸念となり得る状況にあります。
また、夫婦間でトラブルをかかえた場合の協議離婚率はほぼ全国平均から2.1%低く、裁判所を介する裁判離婚でもその7～8割は調停離婚で解決しています。離婚協議あるいは離婚調停と夫婦双方の話し合いの範囲内で解決するケースが多く、離婚問題に対してなるべく理性的な対応を進めたいと志向する栃木県の県民性も垣間見えます。

栃木県の離婚に関する相談窓口

栃木県で離婚を考え始めた場合、どこに、誰に相談するのが最適でしょうか。
よくある離婚の原因別で、栃木県でおすすめの相談窓口をご紹介します。

浮気・不倫の相談窓口

離婚弁護士相談広場

離婚弁護士相談広場では栃木県内の浮気・不倫をはじめ離婚問題に精通した弁護士を探すことができます。
夫（妻）の浮気や不倫を理由に離婚を検討している方は弁護士への相談がおすすめです。弁護士に相談することで、相手の浮気・不倫を立証するための証拠集めをサポートしてもらい、夫（妻）や不倫相手への慰謝料請求についても交渉を有利に進められます。
弁護士や法律事務所の中には初回相談を無料としているところもあります。無料相談を利用すれば、費用を気にせず夫婦の不安事を相談、以後取るべき対応についてアドバイスをもらうこともできるでしょう。

暴力・DV・モラハラの相談窓口

家庭内での暴力やDV、モラハラなどでお悩みの方に対しては、お住まいの自治体・役所や地方公共団体が相談窓口を設置しています。

女性相談センター（配偶者暴力相談支援センター）

栃木県では、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」（DV防止法）に基づき、配偶者暴力相談支援センターを県内各所に設置しています。

栃木県が紹介している配偶者暴力の相談窓口は以下の通りです。

• とちぎ男女共同参画センター相談ルーム
• 宇都宮市配偶者暴力相談支援センター
• 日光市配偶者暴力相談支援センター（日光市女性相談ほっとライン）
• 小山市配偶者暴力相談支援センター
• 栃木市配偶者暴力相談支援センター（安心ホットライン）
• 県東健康福祉センター
• 県南健康福祉センター
• 県北健康福祉センター

これらの支援センターでは、配偶者からの暴力・DV・離婚・男女問題・家庭の不和やいざこざなどに関する相談、援助、一時保護などの業務を通じて、ご相談者の問題解決のための各種助言・対応を行っています。

女性相談センター（配偶者暴力相談支援センター）の活動について詳しくは、栃木県ホームページ内の下記をご参照ください。
参照：栃木県／ＤＶや女性に対する暴力の相談機関一覧

認定NPO法人ウイメンズハウスとちぎ

認定NPO法人ウイメンズハウスとちぎは、DVや性暴力の被害を受けている女性の相談支援支援活動を行っている栃木県内の民間支援団体です。ウイメンズハウスとちぎでは夫や恋人からのDV・性暴力に悩む女性向けの相談・支援活動を行う他、DV被害の悩みを抱える女性のためのカウンセリングや自助グループの実施、女性への差別・暴力のない社会を目指す低減や啓発など、多岐に渡る活動を行っています。

認定NPO法人ウイメンズハウスとちぎの活動について詳しくは、下記をご参照ください。
NPO法人ウィメンズネットらいず

栃木県内の警察署

DVに関する相談は、栃木県内の警察署でも受け付けています。

• 栃木県警察本部 県民相談室
• 宇都宮中央警察署
• 宇都宮東警察署
• 宇都宮南警察署
• 小山警察署
• 足利警察署
• 栃木警察署
• 佐野警察署
• 鹿沼警察署
• 真岡警察署
• 大田原警察署
• 那須塩原警察署
• 今市警察署
• 日光警察署
• 下野警察署
• 矢板警察署
• さくら警察署
• 那須烏山警察署
• 茂木警察署
• 那珂川警察署

警察署では暴力（DV）行為・ストーカー被害などの相談を受け付けています。
夫婦関係のこじれから起こったトラブルにより心身の危険を感じた場合は、状況が悪化する前に、お近くの警察までご相談ください。 栃木県警察／各種相談電話案内

国際離婚に関する相談窓口

栃木県で外国人の夫（妻）との離婚を検討している場合、外国人との交渉・折衝に対応可能な弁護士への相談をおすすめします。
外国人との国際離婚の場合、法的に有効な離婚手続きを日本で行えるか、また、国内法に基づいた離婚が相手国に認められるか、が離婚手続きを進める上での課題となり、通常の日本国籍・日本在住の人同士の離婚とは異なる留意・配慮が必要です。

自分で弁護士を探す

こうしたことから、国際離婚への対応経験のない弁護士・法律事務所に依頼するにはやや未知数な部分があり、依頼者側も交渉をスムーズに進められる弁護士を選んでいく姿勢が求められます。

国際離婚に対応可能な弁護士・法律事務所は、当サイト 離婚弁護士相談広場でもお探しいただけます。
自分の状況に合う弁護士や事務所があれば、まずは相談してみることをおすすめします。

栃木県弁護士会に相談する

栃木県弁護士会は、栃木県内に事務所のある弁護士が必ず加入する公的団体です。
栃木県弁護士会は栃木県内各地に法律相談窓口を開設し、離婚問題をふくむ様々な法律トラブルへの相談を受け付けています。相談料は5,500円（税込）です。
栃木県弁護士会が設置している相談窓口は以下の通りです。

• 栃木県弁護士会館
• 大田原商工会議所
• 小山市立生涯学習センター
• 栃木商工会議所
• 通二丁目奉公会館

法律相談を予約する際は、国際離婚に関する相談である旨は伝えるようにしましょう。確実とは言えませんが、事前に伝えておくことで、弁護士会の中でも国際離婚に詳しい弁護士に対応してもらえる場合があります。

参照：有料法律相談 | 栃木県弁護士会

公益財団法人栃木県国際交流協会　TIA総合相談

また、離婚を希望しているのが外国人の方の場合、公益財団法人栃木県国際交流協会が行っている外国人相談も利用できます。
相談は、日本語・英語・中国語・ポルトガル語・スペイン語に対応。相談員に電話や面談で相談することができます。一般的な生活相談等であれば予約は不要です。
また、月に1回、無料の法律相談を実施しています。面談は通訳付きで個室で行われ、離婚に関する法律相談も受け付けています。無料弁護士相談は予約制のため、まずTIA相談専用電話 にお問い合わせください。
参照：相談事業：公益財団法人栃木県国際交流協会

栃木県の離婚調停申立て先となる家庭裁判所

離婚協議で話し合いがまとまらない場合、離婚調停や離婚審判、難航した場合は離婚裁判を裁判所に申し立て、判断を求めることになります。
栃木県内の家庭裁判所および支部は以下の通りです。

• 宇都宮家庭裁判所
• 宇都宮家庭裁判所 真岡支部
• 宇都宮家庭裁判所 大田原支部
• 宇都宮家庭裁判所 栃木支部
• 宇都宮家庭裁判所 足利支部

参考： 栃木県の裁判所の所在地 | 裁判所

栃木県の母子家庭（父子家庭）に関する相談

栃木県で母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合は、栃木県のひとり親家庭相談事業をご活用ください。

公益財団法人 栃木県ひとり親家庭福祉連合会

公益財団法人 栃木県ひとり親家庭福祉連合会は、栃木県の母子福祉団体が集まって組織した団体です。
栃木県ひとり親家庭福祉連合会は、生活・仕事・住居・育児等で悩みや困り事を感じているひとり親家庭の方向けに、就業・自立支援の活動を行う他、弁護士による無料法律相談、託児付き講習会など母子家庭等や寡婦の方を支援する様々な活動を行っています。
また、全国組織である全国母子寡婦福祉団体協議会が行う給付型奨学金（ひとり親家庭支援奨学金）の栃木県における窓口として、精神面・経済面双方から母子家庭・父子家庭の支援につながる取り組みを行っています。

参考：公益財団法人 栃木県ひとり親家庭福祉連合会

栃木県の配偶者からの暴力（DV）に関する相談件数

内閣府男女共同参画局では、配偶者暴力相談支援センターに対する配偶者の暴力(DV）に関する都道府県別の相談件数を集計し、公表しています。

令和4年度（2022年）の栃木県における配偶者暴力（DV）に関する相談件数は総数3,494件。県内に相談施設は5あり、1センターあたり相談件数は698.8件。1センターあたりの相談ペースとして見ると、栃木県は全国で10番目にあたります。

一方で、配偶者暴力の相談者の男女比を見ると、女性3,471人に対して男性23人と圧倒的に女性が多く、栃木県において女性が夫の暴力に苦しむケースが多い構図が数字としてあらわれています。

配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等（令和４年度分）

離婚調停申立て先の栃木県の家庭裁判所一覧

栃木県で母子家庭・父子家庭になってお悩みの方は下記へご相談を

母子家庭・父子家庭になり、生活や仕事、育児のことで不安なことがある場合はお住まいのエリアの母子福祉団体にご相談ください。母子福祉団体はひとり親家庭の福祉の向上を目的とした団体です。

離婚に強い弁護士をお探しの栃木県在住の方へ

栃木県にお住まいで、離婚にお悩みの方、栃木県に事務所を構える弁護士事務所か、離婚調停に強い出張可能な弁護士に相談することで交渉がスムーズに進み、慰謝料の増額やスムーズな離婚成立を目指すことが可能です。

まずはお気軽に相談してみてください。