借金の取り立てはどこまで合法?貸金業者の違法な取り立てへの対処法と個人間債権の取り立てルール

借金の取り立て

借金の取り立て方法には、法律によるルールがあります。本記事では、違法にあたる取り立て方法や取り立ての一般的な流れ、違法な取り立て行為への正しい対処法などをご紹介しますが、お悩みの場合は弁護士や警察に相談しましょう。

借金の取り立てにも法律が定めたルールはある

現在、心ならずも借金をしている方の中には、消費者金融などから非常に厳しい取り立てをされている方もいらっしゃるかもしれません。ではひとたび借金をした場合、借り主は、どんな取り立てにも我慢しなければならないのでしょうか?

その答えはNOです。実は取り立て方法の中には、違法にあたるものが存在します。そして違法にあたる借金の取り立て方法については、借り主は法律に則って、適切な対処をすることができます。

以下では取り立てを、

  • 貸金業者
  • ヤミ金
  • 個人間

に分けて、ルールや違法にあたる取り立て方法をご説明します。

貸金業者の借金取り立てに関するルール

貸金業法による取り立て行為の規制がある

貸金業法では、消費者金融などの貸金業者が債権の取り立てをするにあたり、人を脅して従わせることや、以下の代表例に挙げた言動など、人の私生活もしくは業務の平穏を害するような言動は禁止しています。

違法な取り立て行為への罰則

上記に上げたような禁止行為で貸金業法に違反すると、刑事罰として、2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその両方が科され、行政罰として、貸金業者登録の取り消しや業務停止の処分がなされます。

もし違法な取り立てをされている場合には、弁護士や警察に相談することをお勧めします。

適法・違法な取り立ての違い

貸金業者に認められている取り立てと、禁止されている取り立てを一覧で対比すると、以下のとおりです。禁止行為の各項目は、次章で内容を個別に解説しています。

貸金業者に認められている適法な取り立て
認められている取り立て 適法とされる理由
日中の電話・訪問による督促 午前8時から午後9時までの時間帯で、私生活の平穏を害しない範囲であれば正当な督促として認められる行為
督促状・催告書の送付 返済を書面で求める行為そのものは適法。内容証明郵便による催告も法的手続きの前段階として認められる
貸金請求訴訟・支払督促の申し立て 裁判所を通じて返済を求める、債権回収の正当な手段
差し押さえ(強制執行) 判決や仮執行宣言にもとづき、裁判所の手続きを経て行われる回収で適法
貸金業法で禁止されている違法な取り立て
禁止されている取り立て 禁止される理由・条件
早朝深夜の取り立て 正当な理由なく午後9時から午前8時までの間に電話・FAX・訪問をすること
返済や連絡をした場合の取り立て 返済や連絡の時期を申し出た相手に、正当な理由なく時間外の取り立てをすること
勤務先等への取り立て 正当な理由なく勤務先など自宅以外の場所へ電話・訪問をすること
退去を求められても居座る取り立て 訪問先で退去を求められたにもかかわらず、その場から立ち去らないこと
私生活の事実を口外する取り立て はり紙・立看板などで借入れの事実や私生活を第三者に明らかにすること
他者からの借入れで返済させる取り立て 他の貸金業者などから借りて返済資金を用意するよう要求すること
家族等への取り立て 債務者本人でない家族等に、代わって返済するよう要求すること
協力を拒む家族に強要する取り立て 協力を拒否している家族等に、居所の告知など取り立てへの協力を重ねて求めること
受任通知後の本人への取り立て 弁護士等の受任通知が届いた後に、正当な理由なく本人へ返済を要求すること
禁止行為を予告すること 上記の禁止行為(第6号を除く)を行うと相手に告げること

注目!

そのお悩み弁護士に相談してみては?

当サイトを見ても疑問が解決しない、状況が異なるので判断が難しいと感じたら弁護士に相談することをおすすめします。
初回相談無料の弁護士も数多く掲載しておりますし、どの弁護士もいきなり料金が発生するということはありません。まずはお気軽にご相談ください。

貸金業者がしてはいけない取り立て(貸金業法の禁止行為)

貸金業法が禁止している取り立て行為は、大きく分けて時間帯・場所・第三者への働きかけ・受任通知後の連絡に関するものがあります。以下の10類型はいずれも、正当な理由なく行えば貸金業法違反となる代表例です。

早朝深夜の取り立て

正当な理由がないのに、午後9時から午前8時までの間に、債務者や保証人へ電話・FAXをしたり、自宅を訪問したりすること。

ここでいう「正当な理由」は、債務者本人が夜間の連絡に同意している場合などに限られ、単に日中つながらないというだけでは認められません。深夜・早朝に督促の電話や訪問を受けた場合は、その時刻を記録しておきましょう。

返済や連絡をした場合の取り立て

債務者や保証人が返済や連絡の時期を申し出たにもかかわらず、正当な理由がないのに、午後9時から午前8時以外の時間帯に電話・FAXをしたり、自宅を訪問したりすること。

つまり、返済日や連絡する時期をこちらから伝えていれば、正当な理由なくそれ以外の時間帯にくり返し督促することは禁止されます。

勤務先等への取り立て

正当な理由がないのに、債務者や保証人の勤務先など自宅以外の場所へ電話・電報・FAXをしたり、その場所を訪問したりすること。

自宅に連絡がつかないという理由だけでは「正当な理由」にあたりません。在宅勤務や自営で自宅が勤務先を兼ねる場合でも、勤務時間中に取り立て目的で連絡する行為は同様に問題となります。勤務先への電話や訪問は、借金の事実が職場に知られる原因になるため、受けた場合は日時と内容を残しておきましょう。

退去を求められても居座る取り立て

債務者や保証人の自宅・勤務先などを訪問した際に、退去すべき旨の意思を示されたにもかかわらず、その場から立ち去らないこと。

訪問自体がただちに違法になるわけではありませんが、「帰ってください」と明確に伝えたあとも居座る行為は、この規制に加えて刑法の不退去罪にもあたり得ます。

借入れや私生活の事実を第三者に口外する取り立て

はり紙・立看板やその他の方法で、債務者の借入れの事実や私生活に関する事実を、債務者や保証人以外の第三者に明らかにすること。

はり紙や立看板に限らず、近所や勤務先に借金の事実を言いふらす行為も含まれます。方法を問わず、第三者に借入れの事実を知らせること自体が禁止されています。

他者からの借り入れで返済するよう要求する取り立て

債務者や保証人に対し、金融機関を含む他者から借り入れるなどして返済資金を用意するよう要求すること。

「別の消費者金融で借りて返しなさい」といった要求がこれにあたります。借金を借金で返させる取り立ては、多重債務を深刻化させるため禁止されています。

家族等への取り立て

家族など、債務者や保証人以外の者に対し、本人に代わって借金を返済するよう要求すること。

保証人になっていない家族には、そもそも借金を返す法的義務がありません。したがって、親・配偶者・子などに「代わりに払え」と求める取り立ては違法です。

協力を拒む家族に無理やり協力させる取り立て

家族などが、債務者や保証人の居所や連絡先を知らせるといった取り立てへの協力を拒否しているにもかかわらず、なお協力を要求すること。

家族が「居場所は知らせたくない」と断っているのに、なお協力を強いる行為が該当します。

弁護士の受任通知後に本人へ行う取り立て

債務者や保証人が弁護士に依頼するか、債務整理のために裁判所で手続をとり、その旨の通知が書面で届いた場合において、正当な理由がないのに本人へ電話・電報・FAX・訪問で返済を求め、直接要求しないよう求められてもなお返済を要求すること。

弁護士に債務整理を依頼し受任通知が送られた後は、貸金業者は本人へ直接取り立てできなくなります。それでも本人への連絡が続く場合は、依頼した弁護士にすぐ伝えましょう。

禁止行為をすると予告する取り立て

債務者や保証人に対し、前各号(第6号を除く)のいずれかの言動をすると予告すること。

実際に行わなくても、「勤務先に連絡するぞ」「家族に取り立てに行くぞ」などと予告すること自体が禁止の対象です。

ヤミ金の借金取り立てに関するルール

ヤミ金の取り立てには刑事・民事両面で問題あり

ヤミ金は、刑事・民事の両面で取り立てに問題があります。
貸金業法および出資法違反のヤミ金は、刑事面では刑事罰を科されますし、民事面では契約がそもそも無効です。

ヤミ金にまつわる刑事の問題

貸金業者として無登録であったり、出資法に違反するトイチ(10日で1割の利息)・トゴ(10日で5割の利息)などの高金利で貸付を行ったりするヤミ金は違法業者で、その違法行為に対し刑事罰が科されます。

貸金業法違反

貸金業法では、貸金業として無登録で営業した場合には、刑事罰として10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金、またはその両方を科すことになっています。

出資法違反

出資法では、1回きりの貸付で年109.5%(うるう年は109.8%、1日あたり0.3%)を超える金利とした場合や、反復継続した貸付で年20%を超える金利とした場合については、刑事罰として、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはその両方を科すことになっています。

また、反復継続した貸付で年109.5%(うるう年は109.8%、1日あたり0.3%)を超える金利とした場合は、刑事罰として、10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金またはその両方を科すことになっています。

ヤミ金にまつわる民事の問題

出資法違反の貸付をするヤミ金との貸金契約は、公の秩序や一般道徳を乱す(公序良俗に違反する)法律行為であるため、無効です。つまり最初から契約がなかったことになります。

ではヤミ金から借りた金銭は返す必要はあるのでしょうか?

結論から言えば、ヤミ金から借りた金銭は元金・利息ともに返す必要はありません。
民法では不法な原因のために給付をした者は、その給付した物の返還を請求できないこととなっているため、貸金業法や出資法に違反して貸付を行ったヤミ金には、元金だけではなく利息についても返済する必要はないのです。

またすでにヤミ金に返済した借金については、債務者はヤミ金に対し、不当に利益を得たとして、元金・利息ともに返還請求(不当利得返還請求)ができます。

ヤミ金の取り立て被害は弁護士に依頼するのがベスト

ヤミ金の取り立てに債務者自身が対応するのは難しい

ヤミ金の取り立て被害については、債務者が個人で対応することは難しいのが実情です。

「返済しなければ殺すぞ」などと脅され、債務者がその音声データを証拠として警察に渡すなどすれば、警察は刑事面では動いてくれますが、そうでなければ刑事面でもなかなか動いてくれない傾向にありますし、民事面には警察が介入できないきまりがあるため、これまでに返済した借金の返還請求はしてもらえません。

そこで頼れるのが債務整理専門の弁護士です。
債務整理専門の弁護士は、ヤミ金に電話する・受任通知を送るなどして、直接ヤミ金に対し、「今後は借金を返済しない」「これまでに返済した借金を返還請求する」旨の交渉をしてくれます。また警察等に対し、ヤミ金の刑事告訴・告発なども行ってくれます。

ヤミ金の取り立て被害は、債務整理専門の弁護士に相談するのがベストです。

個人間での借金の取り立てに関するルール

貸金業法による取り立て行為の規制は適用されない

友人・知人等の個人間の貸付では、貸し主が貸金業にあたらないため、前述した貸金業者の取り立てで禁止されている行為も違法ではありません。

なお反復継続の意思をもって貸付を行う場合には、友人・知人等の個人間の貸付であっても貸金業の登録を受ける必要があるため、無登録で反復継続した貸付を行った者には、ヤミ金の場合と同様に、貸金業法に基づき、刑事罰として10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金にまたはその両方を科すこととなっています。

出資法違反の金利での貸付・取り立てには刑事罰がある

個人間の借金取り立てで問題となるのは、出資法による禁止行為です。ヤミ金の場合で述べたのと同様に、出資法違反の金利での貸付・取り立ては刑事罰が科されます。

なお反復継続の意思なく1回だけ貸す場合でも、年109.5%を超える金利は出資法違反となり、刑事罰の対象となります。

貸金業法が適用されなくても刑法・出資法の対象になる

個人間の取り立ては貸金業法の規制を受けませんが、それは「どんな取り立てでも許される」という意味ではありません。相手が友人・知人であっても、刑法や出資法に触れる行為をすれば、貸金業者と同じく処罰されます。

したがって、職場に押しかけて借金を言いふらす、「殺すぞ」などと脅して返済を求める、自宅に居座って退去に応じないといった行為があれば、相手が個人でも脅迫罪・恐喝罪・名誉毀損罪・住居侵入罪・不退去罪などの刑事罰の対象になります。

これらの罪にあたる具体的な行為は、後述の犯罪にあたる取り立て行為の例で個別に確認できます。出資法に違反しない金利の貸付であっても、度を超えた取り立ては違法となります。

友人・知人といった個人間の借金は人間関係もあって難しい問題ですが、いくら相手が個人でも、違法な取り立てに悩まされる必要はありません。個人からの取り立てが違法だと感じたら、音声や動画を残したうえで、弁護士や警察に相談しましょう。

個人間の取り立てで警察を呼べるのはどんなときか

警察には、民事の紛争には関与しないという民事不介入の原則があります。そのため「お金を貸したのに返さない」という貸し借りそのものについては、相手が個人でも警察は動きません。

一方で、取り立ての方法が刑法上の犯罪にあたる場合は別で、警察に対応を求めることができます。具体的には、暴力を振るわれた、「殺す」などと脅された、自宅に無断で入られた、退去を求めても居座られた、といった場合には、その場で110番通報できます。

通報や被害届の際は、脅迫の録音、居座りの動画、送られてきたメッセージなど、違法性を示す証拠があると警察が動きやすくなります。証拠の残し方は記事後半で解説しています。

生活保護受給者への取り立ては違法ではない

生活保護受給者が生活保護費を使って借金返済することは禁じられています。では生活保護受給者への取り立ては違法でしょうか?

実はそれは違います。生活保護受給者への取り立ては、違法ではありません。

そうなると生活保護受給者は、借金返済ができないのに取り立てが続き、利息も増え続けることになります。このような場合には自己破産といった方法もありますので、債務整理に詳しい弁護士に相談するとよいでしょう。

借金の取り立ての一般的な流れ

貸金業者の借金取り立ての一般的な流れは、以下のとおりです。

  • 電話による取り立て
  • 督促状による取り立て
  • 催告書(内容証明郵便)による取り立て
  • 裁判所を介した取り立て
  • 貸金請求訴訟
  • 支払督促
  • 借金の取り立てへの正しい対処法

電話による取り立て

貸金業者への返済が1日~3日程度遅れると、電話による取り立てが行われます。具体的には、「指定口座からの引き落としが確認できなかったので入金してほしい」ということを言われます。また、いつまでに入金できるかも確認されます。

督促状による取り立て

電話による取り立てに応じない・期日までに支払いをしない場合には、督促状による取り立てが行われます。具体的には、自宅に、「入金確認ができていないため、指定期日までに入金してほしい」という旨のハガキや手紙が届きます。

催告書(内容証明郵便)による取り立て

督促状は何度か送られてきますが、それを無視し2ヶ月程度すると、今度は内容証明郵便による催告書が送られることとなります。文言も、「指定期日までに残債務と遅延損害金を一括払いすること」「支払わない場合には法的手続きを行う」といった厳しい内容となります。

裁判所を介した取り立て

催告書(内容証明郵便)を無視すると、裁判所に対し、貸金請求訴訟や支払督促を申し立てられます。

貸金請求訴訟

貸金請求訴訟を申し立てられると、裁判所から訴状が届きます。債務者は自分の言い分を主張する答弁書を裁判所に出し裁判に出る必要がありますが、和解が成立しない限り、最終的には、裁判所から残債務と遅延損害金、訴訟費用を一括払いするよう「判決書」が出されます。

なお裁判に出ても出なくても、裁判自体は進んでいくため、訴状を無視することはお勧めできません。

支払督促

支払督促を申し立てられると、裁判所から支払督促という書面が届きます。債務者は自分の言い分を主張する異議申立書を、支払督促を受け取った日から2週間以内に裁判所に出す必要があります。異議申立書を提出しない場合は、相手方の主張が認められ、「仮執行宣言付支払督促」が出されます。

異議申立書を提出した場合は、通常の訴訟手続きに移行します。

差し押さえ(強制執行)をされる

「判決書」や「仮執行宣言付支払督促」を無視すると、債務者名義の預貯金や不動産、車、給与などに対し差し押さえ(強制執行)がなされます。給与は全額を差し押さえ(強制執行)にはなりませんが、勤務先には差し押さえが通知されるため、借金滞納の事実がバレてしまいます。

借金の取り立てへの正しい対処法

支払い期日の相談をする

借入先が消費者金融など貸金業者だった場合は、支払期日の延期を相談すると、1週間程度は待ってもらえることが多いです。

ただし、いつなら支払えるのか見通しを立て、支払期日を約束する必要があります。この通りに支払えば、取り立てがひどくなることはまずありません。

警察に相談する

取り立ての中には、犯罪にあたる行為があります。以下はその代表例です。

犯罪にあたる取り立て行為の例
暴行罪 殴る、胸ぐらをつかむなど人体に物理的な力を行使すること。拡声器を用いて大声を発する行為も暴行罪にあたるとした裁判例あり
脅迫罪 家に火をつけるぞなど、人を脅かすことを述べる
恐喝罪 暴行や脅迫によって人を怖がらせ、金品を渡すよう求め受け取る
住居侵入・建造物侵入罪 住居またはアパートなどの共同住宅に、住人や管理者に無断で侵入する
不退去罪 住居等から退去するよう言ったにも関わらず居座る
名誉毀損罪 勤務先等に借金延滞を言いふらし、社会的評価を害する
業務妨害罪 執拗に勤務先を訪れ、勤務先の迷惑になるような大声で取り立てるなど

こうした被害に遭った場合には、警察に通報することをお勧めします。

なおその場で犯罪を行い、あるいは行い終わった者に対しては、一般人であっても現行犯逮捕ができます。その場合は、直ちに警察(あるいは検察)に引き渡す必要があります。

債務整理をする

返済の見通しが立たないようであれば、債務整理専門の弁護士に相談し、債務整理をしましょう。

債務整理には以下の3つの方法があります。

任意整理

裁判所を通さない交渉により、将来利息をカットし元本を3年程度で分割返済する方法

個人再生

裁判所に申し立て、元本を含めた借金を、法律で定められた最低弁済額まで減額し3年程度で分割返済する方法(※最低弁済額は、借金の額によって変わりますが500万円以下の場合は100万円です)

自己破産

裁判所に申し立て、すべての借金の支払い義務を免除される方法

弁護士が債務整理を受任した段階で、消費者金融等の債権者に受任通知を発送するため、以後は債務者への直接の連絡が止まります。これにより、借金の取り立てで心をすり減らす毎日に終止符を打てます。

また弁護士は違法な取り立てに対し、警察への被害届提出や刑事告訴などのサポート、そして刑事告発も行ってくれます。被害者本人では取り合ってくれなかった警察も、弁護士に依頼すれば対応してくれる可能性があります。

過払い金が戻ってくる場合も

弁護士が債務整理を受任すると、これまでに払い過ぎた利息(過払い金)がないか調査してくれます。その結果、借金を減額・完済できたり、過払い金返還請求によって過払い金が戻ってきたりする場合もあります。

違法な借金取り立てに対しては証拠を残すことが大事

違法な取り立てを弁護士・警察に相談する場合には、証拠や情報を残すことが大事です。

具体的には、下記のとおりです。

  • 貸金業者名(取立人の氏名)
  • 貸金業者(取立人)の住所、電話番号等の連絡先
  • 貸金業者(取立人)の銀行口座情報
  • 貸金業者(取立人)とやりとりした書類(契約書など)
  • 貸金業者(取立人)からの着信履歴
  • 貸金業者(取立人)からの留守電メッセージ
  • 貸金業者(取立人)とのメール履歴
  • 防犯カメラ映像
  • 貸金業者(取立人)との会話や電話の録音物 など

弁護士に依頼する場合は、違法な取り立ての証拠や情報が少なくても依頼者のために積極的に動いてくれますが、証拠や情報があればより迅速な対応が可能です。

警察に相談する場合は、弁護士への依頼以上に証拠や情報がポイントとなります。具体的には、貸金業者(取立人)を特定し、貸金業者(取立人)の違法行為を証明できることが必要です。

民事不介入の警察を動かすには違法性を訴えよう

というのも警察には、民事の法律問題には関与してはならないという「民事不介入の原則」があるからです。
民事の法律問題である借金の取り立てについては、原則として警察は動いてくれないのです。

ただし、その取り立て行為が違法行為にあたる場合は別です。借金の取り立て行為の違法性を訴えることができれば、警察は動いてくれます。

違法行為を証明して被害届の提出・告訴をする

そこで役に立つのが、前述した証拠です。
警察は、きちんとした証拠があり、刑事事件として立件できるものについては動いてくれます。

例えば、貸金業者(取立人)から「返済しなければ殺すぞ」と言われているのであれば、その音声を録音したものを警察に提出し、「貸金業者(取立人)から脅されているので被害届を出したい」「告訴したい」と伝えましょう。これによって、「借金問題は民事不介入で取り扱えないから」と警察に門前払いされることはなくなります。

なお被害届よりも告訴のほうが警察の捜査開始を見込めます。
というのは、被害届は単に被害があった旨を届け出るだけで、犯人への処罰の意思表示をしない手続きである一方で、告訴は犯人への処罰を求める意思表示をする手続きであり、警察等の捜査機関がひとたび受理すれば、捜査義務が発生するからです。

まとめ

貸金業者による取り立てには貸金業法による規制があり、深夜・早朝の連絡や勤務先への訪問、脅迫まがいの言動など、法律で禁止されている行為は数多くあります。ヤミ金業者や個人間の借金においても、脅迫・強要・不退去といった行為は刑事罰の対象となります。

「借金をしているのだから、どんな取り立てにも我慢しなければならない」ということはありません。違法な取り立てを受けていると感じたら、一人で抱え込まず、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に依頼すると、弁護士から債権者へ受任通知が送られ、その後は債権者からの直接連絡が原則としてストップします。違法な取り立てへの対処と同時に、借金問題そのものの解決策についても、弁護士が状況に合った方法を提案してくれます。
債務整理に強い弁護士なら、違法な借金取り立てに対して毅然とした対応が可能です。プロである弁護士の手を借りて、違法な借金取り立てに追われる日々からぜひ脱しましょう。

債務整理に強く評判の良い弁護士事務所を探す

債務整理

借金問題に悩んでいませんか?

  • 複数の借入先があり、返済しきれない
  • 毎月返済しても借金が減らない
  • 家族に知られずに借金を整理したい