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兵庫県の相続問題

兵庫県民の相続税納税額は全国第5位

全国の中でも兵庫県の相続税徴収額（納税額）は高く、1062億4200万円となっています。これは東京都、神奈川県、大阪府、愛知県に次いで全国第5位という結果です。
兵庫県には昔から高級住宅街として有名な芦屋市の六麓荘（ろくろくそう）や神戸、三宮といった大都市、また姫路城の改修で一気に人気が高まった姫路市などがある一方で、日本海側や山間部もある土地柄です。
そういった背景の中で、兵庫県の相続事情はどうなっているのでしょうか。

兵庫県の地価の傾向

相続税の課税対象となる遺産の中でも土地（特に宅地）が占める割合が高くなっています。そこで兵庫県の地価を見てみましょう。兵庫県の発表によると住宅地は神戸市や阪神南地域では上昇していますが、地方では下落傾向だということです。具体的に見てみると平成27年の公示地価で兵庫県内で最高価格だったのは、住宅地では神戸市東灘区岡本で1平方メートルあたり50万7000円でした。これは前年比5.2％も上昇しています。また、上昇率がもっとも高かったのは神戸市灘区灘南通りで、6.2％も上昇しました。この背景にはJRまや駅ができることでの利便性の向上があげられています。他に地価が高いのは神戸市中央区山本通の46万円、芦屋市船戸町の45万円、神戸市東灘区御影郡家の438,000円、神戸市東灘区本山北山の41万円などです。

また、商業地で地価の最高値は神戸市中央区三宮町の三宮センター街で1平方メートルあたり310万円でした。また、上昇率がもっとも高かったのは西宮市高松町で前年比7.1％の上昇です。他にも商業地では神戸市中央区明石町の148万円、同じく中央区京町の135万円、姫路市駅前町の92万円などが高い価格になっています。

預貯金や資産の状況

統計局の調査によると全国の都道府県の1世帯あたりの貯蓄高の中で兵庫県は1647万円で14位でした。ただ、これは平均値なのでもっと多く貯蓄している人がいらっしゃいます。また、この金額には有価証券も含まれるため、株価の上昇などによって資産価値が今後上る可能性があります。
そういった場合に、相続税の対象となることがあるので注意しましょう。

芦屋の高級住宅街について

兵庫県芦屋市には六麓荘町という全国でも有名な高級住宅街があります。ここは昭和初期に開発されたところで、六甲山の斜面にあるため神戸や大阪を一望できます。開発当初の1区画は300坪～1000坪とされていました。現在でも六麓荘町の建築協定で1区画は400平方メートル（121坪）以上で2階建て以下の個人専用住宅に限られています。また、建築物の高さは10メートル以下であること、周囲の景観と調和するデザインであることなど細かい規定があります。
このような高級住宅地ではありますが、バブルの崩壊や阪神・淡路大震災後は相続税の支払いに困って土地を手放す人が増えているといいます。

相続税納税のための対策

六麓荘の例を見るまでもなく、地価が高い土地を持っている人は相続税のことを真剣に考えておきましょう。また、今は他人事のように思っていても、いざとなると困ることが多くあります。特に平成27年の税制改正では、それまでは相続税の対象外だった人が課税対象になる可能性が出ています。
特に兵庫県内の神戸市や芦屋市、西宮市、尼崎市、宝塚市など地価が高いところや高級住宅地に土地や家屋を持っている人は要注意です。相続税の計算は大変複雑で難しいので、一度専門家に試算してもらうといいでしょう。その上で適切な節税対策を進めていきましょう。生前贈与は早くから始めると節税効果があります。計画的に取り組むことをおすすめします。

遺産分割調停申立て先の兵庫県の家庭裁判所一覧

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