手切れ金とは?慰謝料との違い・相場・払う義務をわかりやすく解説

手切れ金とは、男女関係を清算する際に任意で支払われるお金のことで、法律上の支払い義務はなく、請求されても拒否できます。ただし、不倫が配偶者に知られた場合の慰謝料など、手切れ金とは別に支払い義務が生じるお金もあるため注意が必要です。
この記事では、手切れ金を請求された方・請求したい方の双方に向けて、手切れ金の意味や慰謝料との違い、相場、支払う・請求する際の注意点までわかりやすく解説します。
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手切れ金とは
まずは手切れ金がどのようなお金なのか、その意味と法的な位置づけを確認していきましょう。
男女関係を清算するために任意で支払うお金のこと
手切れ金とは、一般的に、男女関係を清算する際に、一方が相手に対して任意で支払うお金のことをいいます。
不倫関係や交際関係を解消するときに、別れを切り出した側から相手へ支払われるケースが多いとされています。
なお、手切れ金は日常的・実務的に使われる言葉で、合意書などの書面では「解決金」「和解金」「示談金」「清算金」といった名目で記載されることがあります。
ただし、これらの名目には慰謝料や損害賠償など別の法的性質を含む場合もあります。そのため、同じ「手切れ金」のつもりでも、実際には合意書に書かれた内容を確認することが大切です。
手切れ金が支払われる目的
手切れ金が支払われる目的は、主に次の3つに整理できます。
口止め(口外防止)
不倫の事実を配偶者や職場などの第三者に知られたくない場合に、口外しないことの約束とあわせて支払うものです。
気持ちの整理
関係を解消することへの後ろめたさや申し訳なさから、けじめとして支払うケースです。
トラブル防止
強引に関係を解消すると、つきまといや嫌がらせなどのトラブルに発展するおそれがあるため、円満に別れる手段として支払うものです。
法律で定められたお金ではない
手切れ金は、慰謝料や養育費のように法律で定められたお金ではありません。民法をはじめとする法律のどこにも「手切れ金」という規定は存在せず、支払いの要件や金額の基準は定められていません。
そのため、手切れ金はあくまで当事者どうしの話し合いによって任意に支払われるものです。法的には「請求する権利」も「請求されて支払う義務」も発生しないのが原則です。
手切れ金と慰謝料の違い
手切れ金と混同されやすいお金に「慰謝料」があります。両者はまったく性質の異なるお金です。ここでは3つの観点から違いを整理します。
支払いが任意か、法的な義務か
手切れ金は、当事者が合意したときに任意で支払うお金です。
一方の慰謝料は、不法行為(違法な行為)によって精神的苦痛を与えた場合に、被害者が加害者に対して法律上請求できるお金です。(民法第709条)
たとえば不貞行為(不倫)やDV、モラハラなどがあった場合に、慰謝料の支払い義務が生じます。
相手に強制できるかどうか
手切れ金は、合意がない段階では、相手に支払いを強制できるお金ではありません。相手が支払いに応じなくても、裁判などで強制的に支払わせることはできません。
これに対して慰謝料は、相手が支払いに応じない場合でも、裁判所の手続きを通じて強制的に支払いを求めることができるお金です。
この「強制できるかどうか」が、両者の大きな違いです。
(なお、手切れ金でも「支払う」と合意した後は契約上の問題になりますが、これは後ほど解説します。)
金額の相場があるかどうか
慰謝料は、過去の判例の積み重ねにより、ケースごとにおおよその相場の目安があります。
一方の手切れ金は、慰謝料のように判例上の相場が形成されているわけではないため、決まった相場というものがありません。
そのため手切れ金の金額は、あくまで当事者の合意によって決まります。
| 項目 | 手切れ金 | 慰謝料 |
|---|---|---|
| 性質 | 関係清算のため任意で支払うお金 | 精神的苦痛への賠償金 |
| 法的根拠 | なし | あり(民法709条など) |
| 強制力 | なし(任意) | あり(裁判で請求可能) |
| 相場 | なし(合意で決まる) | あり(判例の目安あり) |
離婚に伴う慰謝料の相場について詳しく知りたい方は、あわせて以下の記事もご覧ください。
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手切れ金を支払う義務
手切れ金を請求された方にとって「請求された手切れ金は支払わなければならないのか」は、最も気になるポイントでしょう。
請求されただけでは支払う義務は生じない
前述のとおり、手切れ金は法律で定められたお金ではありません。
そのため、相手から「別れるなら手切れ金を払ってほしい」と請求されただけでは、支払いに応じる法的な義務はありません。
支払いたくない場合は、「法律上支払う義務はない」と冷静に伝え、拒否することが可能です。
「支払う」と合意すると法的拘束力が生じる
注意したいのは、いったん当事者間で「手切れ金を支払う」と合意した場合です。
合意が成立すると、その約束には契約としての法的拘束力が生じ、後から「やはり払わない」と一方的に撤回することが難しくなります。
その場を逃れたいからといって、安易に高額な金額を約束してしまうと、後々その内容を争うことが難しくなるため、慎重な対応が求められます。
婚約・内縁関係の解消では慰謝料が発生する場合がある
単なる交際関係の解消であれば、原則として金銭を支払う義務はありません。
ただし、婚約関係や内縁関係にある相手との関係を、正当な理由なく一方的に解消した場合は、婚約不履行や内縁破棄を理由とする慰謝料を請求される可能性があります。
この場合、支払った手切れ金の金額や合意書の内容によっては、別途慰謝料を求められることも考えられます。
手切れ金とは別に支払い義務が生じる慰謝料
手切れ金そのものに支払い義務はありませんが、状況によっては、手切れ金とは別に「法的な支払い義務のあるお金」が発生することがあります。代表的な3つのケースを見ていきましょう。
独身と偽っていた場合は貞操権侵害の慰謝料が発生する
貞操権とは、誰と性的な関係を結ぶかを自分の意思で決める権利のことです。
本当は既婚者であるにもかかわらず「独身だ」と偽っていた場合や、既婚者だと知られていても「必ず離婚して結婚する」と約束して関係を続けていた場合などに、相手の貞操権を侵害したとして、慰謝料の支払い義務が生じることがあります。
貞操権侵害の慰謝料は、交際期間や肉体関係の回数、妊娠・出産の有無などによって増減しますが、一般的には50万円から150万円程度が目安とされています。
「既婚者と知らずに交際していた」ケースの慰謝料については、以下の記事で詳しく解説しています。
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妊娠・中絶をさせた場合は費用負担や認知の義務が生じる
交際相手や不倫相手を妊娠させた場合、その後の対応によって金銭的な負担が問題になることがあります。
中絶に至った場合は、通院費用・入院費用・中絶費用などについて、相手から負担を求められる可能性があります。裁判例でも、妊娠・中絶に伴う身体的・精神的・経済的な負担について、男女双方が応分に負担すべきと判断された例があります。
ただし、具体的な負担割合は、妊娠に至った経緯やその後の対応などの事情によって判断されるもので「必ず半額」と決まっているわけではありません。
相手が出産した場合は、出産費用などの負担に加えて、子どもの認知を求められる可能性があります。
認知をすれば法律上の父子関係が生じ、子どもが自立するまで養育費を支払う義務を負うことになります。
相手が既婚者の場合は配偶者から慰謝料を請求されることがある
ここまでの2つは、未婚どうしや婚約中の関係でも起こりうるものでしたが、もうひとつ挙げられるのは自分や相手が既婚者である場合、つまり不倫のケースに特有の論点です。
既婚者が配偶者以外の相手と肉体関係を持つ不貞行為は、不法行為にあたります。
そのため、不倫の事実が配偶者に知られると、配偶者から慰謝料を請求される可能性があります(民法第709条)。
とくに、相手が既婚者だと知っていた場合や、通常なら気づけたといえる事情がある場合に、慰謝料の対象となります。
また、不貞行為は法律上の離婚原因(離婚事由)にもあたります。(民法第770条第1項第1号)
そのため、不倫が発覚した場合、配偶者から離婚を求められる可能性もあります。
不倫相手と既婚者で手切れ金の意味合いは異なる
手切れ金を支払って不倫相手との関係を清算しても、配偶者に対する慰謝料の支払い義務がなくなるわけではありません。
「既婚者の手切れ金」を考えるときは、次の2つを区別しておくことが大切です。
- 不倫相手へ払う手切れ金:不倫関係を清算するために任意で支払うお金。法的な支払い義務はない。
- 配偶者へ払うお金(実質的な離婚慰謝料):名目上「手切れ金」と呼ばれることがあっても、その実態は不貞行為に対する慰謝料そのもの。法的な支払い義務が生じうるお金であり、手切れ金とは性質が異なる。
同じ「手切れ金」という言葉でも、相手が不倫相手か配偶者かによって法的な意味合いが大きく変わる点に注意しましょう。
| ケース | 請求されうるお金 | 法的な支払い義務 |
|---|---|---|
| 独身と偽っていた | 貞操権侵害の慰謝料(50〜150万円程度) | 生じることがある |
| 妊娠・中絶させた | 中絶費用・出産費用の負担、認知・養育費など | 生じることがある |
| 相手が既婚者(不倫) | 配偶者からの慰謝料 | 生じることがある |
不貞行為の慰謝料は離婚後でも請求できるのかについては、以下の記事をご参照ください。
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手切れ金の相場
手切れ金として、実際にはどのくらいの金額が支払われているのでしょうか。目安と、その金額が決まる仕組みを見ていきます。
実務上の目安は10万〜300万円程度
手切れ金の金額は、実務上、おおむね10万円から300万円程度の範囲で支払われることが多いようです。
ただし、これは統計にもとづく正式な相場ではなく、あくまで話し合いで提示されることの多い金額の目安です。
平均的な収入であれば数十万円程度に落ち着くケースが多い一方、支払う側に経済的な余裕がある場合は100万円を超えることもあり、事案によっては数百万円に達することもあります。
手切れ金は当事者の合意で自由に決められる
手切れ金には、法律で定められた金額の基準がありません。
また、法的な意味合いを持つ慰謝料と異なり裁判で金額が争われて判例として相場が形成されることもないため、最終的な金額は当事者どうしの合意によって自由に決まります。だからこそ、上記のように金額に大きな幅が生じるのです。
関係の期間・経済力・妊娠の有無などで金額が変わる
合意で決まるとはいえ、実際の金額は次のような要素を踏まえて話し合われることが一般的です。
- 男女関係が続いた期間の長さ
- お互いの収入や経済力
- 妊娠・中絶の有無
- 口外しないことの約束(口止め)を含むかどうか
- 相手が受けた精神的ダメージの大きさ
これらの事情が重いほど、手切れ金の金額も高くなる傾向があります。
手切れ金を請求されたときの注意点
不倫相手や交際相手から手切れ金を請求された場合、慌てて応じる前に、次の点を押さえておきましょう。
請求金額が妥当か確認し、高額なら減額交渉する
手切れ金には相場がないため、相手の請求額が妥当かどうかは、関係の期間やお互いの経済力などをふまえて判断する必要があります。
経済力に見合わない高額な請求を受けた場合は、減額交渉を検討しましょう。冷静に話し合うことで、相手が金額を考え直してくれることもあります。
金額が妥当かどうかの判断が難しい場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。
支払うなら分割ではなく一括払いにする
手切れ金を支払うと決めた場合は、できる限り一括払いにしましょう。
分割払いにすると、支払いが完了するまで相手との関わりが続いてしまい、関係を清算するという本来の目的が果たせなくなるおそれがあるためです。
やむを得ず分割払いにする場合でも、銀行振込など、相手と直接会わずに記録が残る方法で支払うのが安全です。
清算条項・口外禁止条項を入れた合意書を必ず作成する
手切れ金を支払う際は、口約束で済ませず、必ず合意書を作成しましょう。合意書のタイトルは示談書・確認書など自由です。
書面がないと、「受け取っていない」「金額が足りない」などと後から追加請求されるトラブルにつながりかねません。
合意書に記載すべき項目(金額・支払方法・期日・違約金など)
合意書には、最低限、次の項目を盛り込んでおくと安心です。
- 手切れ金の金額・支払方法・支払期日:誰が誰に、いくらを、どの方法で、いつまでに支払うのかを明記する。
- 清算条項:この合意で定めたほかに、お互いに債権債務がないことを確認する条項。今後の追加請求を防ぐため、支払う側には必須。
- 口外禁止条項:関係や合意の内容を第三者に口外しないことを約束する条項。
- 接触禁止条項:今後お互いに連絡・接触しないことを約束する条項。
- 違約金条項:口外禁止・接触禁止に違反した場合のペナルティ(違約金)を定める条項。
分割払いにする場合は、強制執行認諾文言(支払いを怠ったときは強制執行されても異議がない旨の文言)を入れた公正証書で合意しておくと、支払いが滞った際に裁判を経ずに強制執行を利用できる場合があり、より安全です。
手切れ金を支払う前のチェックリスト
- 請求金額は経済力・関係性に見合っているか(高額なら減額交渉)
- 一括払いにできるか(難しければ記録が残る方法で)
- 合意書を作成したか(金額・支払方法・期日)
- 清算条項を入れたか(追加請求の防止)
- 口外禁止・接触禁止条項と違約金を入れたか
手切れ金を払っても配偶者への慰謝料は消えない
繰り返しになりますが、不倫相手に手切れ金を支払っても、それは不倫相手との関係を清算するためのお金にすぎません。
発覚した不倫に対して配偶者から請求される慰謝料とはまったく別のものです。
手切れ金を払ったからといって配偶者への慰謝料の支払い義務が消えるわけではない点に注意しましょう。
手切れ金を請求するときの注意点
反対に、別れを切り出された側として手切れ金を請求したい場合もあるでしょう。請求する側にも、知っておくべき注意点があります。
脅迫・恐喝にあたる請求は犯罪になる
手切れ金の請求自体は違法ではありませんが、請求の仕方には十分な注意が必要です。
「払わないなら不倫を家族や職場にばらす」などと告げて支払わせようとする行為は、刑法第222条の脅迫罪や、刑法第249条の恐喝罪、同法第250条による恐喝未遂にあたる可能性があります。
感情的になって違法な手段に出てしまうと、かえって自分が刑事責任を問われることになりかねません。請求はあくまで法律の許す範囲で、冷静に行いましょう。
請求をきっかけに相手の配偶者から慰謝料請求されるリスクがある
相手が既婚者の場合、手切れ金を請求したことがきっかけで、相手の配偶者に不倫が発覚することがあります。
たとえば、夫婦共有の口座から高額なお金が引き出されたことを不審に思われ、不倫が明るみに出るケースです。
不倫が発覚すれば、相手の配偶者から自分自身も慰謝料を請求されるリスクがあります。請求する側にとっても、不倫の発覚は他人事ではありません。
合意内容は必ず書面に残す
手切れ金を請求して支払いを受ける場合も、口約束ではなく、必ず合意内容を書面に残しましょう。
書面化することで、支払いの事実や金額をめぐる「言った・言わない」のトラブルを防げます。
支払いを受ける際も、口座振込にする、領収書を残すなど、記録が残る方法を選ぶと安心です。
手切れ金に関するよくある質問
- Q1 手切れ金を請求するのは違法ですか?
- Q2 一度「払う」と言ってしまったら撤回できませんか?
- Q3 恋人やパパ活の関係でも手切れ金はもらえますか?
- Q4 相手から一方的に手切れ金を渡されたらどうすればいい?
- Q5 手切れ金を払えば慰謝料は払わなくて済みますか?
- Q6 手切れ金に税金(贈与税)はかかりますか?
- Q7 高額な手切れ金を請求されたらどうすればいい?
Q1 手切れ金を請求するのは違法ですか?
手切れ金を請求すること自体は違法ではありません。
ただし、手切れ金の支払いはあくまで相手の任意であるため、相手が応じなければ支払いを受けることはできません。
また、相手を脅して支払わせようとすれば、脅迫罪や恐喝(未遂)罪に問われる可能性があるため、請求の方法には注意が必要です。
Q2 一度「払う」と言ってしまったら撤回できませんか?
口頭であっても「手切れ金を支払う」と合意した場合、その約束には法的拘束力が生じ、一方的な撤回は難しくなります。
とはいえ、合意の経緯や金額の不相当性などによっては撤回や減額の余地が残ることもあるため、安易に約束してしまった場合は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
Q3 恋人やパパ活の関係でも手切れ金はもらえますか?
恋人関係やパパ活のような関係でも、相手が任意で支払うのであれば手切れ金を受け取ることは可能です。ただし、手切れ金には法的な請求権がないため、相手に支払いを強制することはできません。
関係解消の際に支払いを受けられるかどうかは、相手との話し合いが重要になります。
Q4 相手から一方的に手切れ金を渡されたらどうすればいい?
こちらは請求していないのに、相手が一方的に手切れ金を支払ってくることもあります。
一方的に渡された手切れ金を受け取ること自体は可能ですが、そのお金をもって相手から「これで清算は済んだ」と主張される可能性もあります。
そのため、まずはそのお金がどんな名目のお金なのか(贈与か、慰謝料か、清算金かなど)、受け取ることでどのような合意が成立するのか確認しましょう。
金額が大きい場合や、相手から合意書の作成を求められた場合、清算条項などの内容もよく確認したうえで対応することが大切です。
Q5 手切れ金を払えば慰謝料は払わなくて済みますか?
いいえ。不倫相手に手切れ金を払っても、それは不倫相手との関係を清算するためのお金です。
不倫が配偶者に知られた場合、配偶者から請求される慰謝料はこれとはまったく別のお金であり、手切れ金を払ったことで慰謝料の支払い義務がなくなることはありません。
Q6 手切れ金に税金(贈与税)はかかりますか?
手切れ金に税金がかかるかどうかは、そのお金の性質によって変わります。
慰謝料や損害賠償金として社会通念上相当な金額であれば、原則として非課税と扱われる可能性があります。
一方、法的な損害賠償とはいえず、実質的に贈与だと評価される場合には、贈与税の対象となることがあります。
贈与税は、1年間に贈与で受け取った財産の合計額から基礎控除110万円を差し引いて計算されるため、受け取った額が110万円以内であれば贈与税はかかりません。
高額な手切れ金を受け取る場合は、税理士や弁護士に確認しておくと安心です。
Q7 高額な手切れ金を請求されたらどうすればいい?
手切れ金には法的な支払い義務がないため、高額な請求を受けても、その金額をそのまま支払う必要はありません。
まずは請求額が妥当かを冷静に判断し、高すぎると感じる場合は減額交渉を行いましょう。
当事者だけでの交渉が難しい場合は、弁護士に間に入ってもらうことで、相手も冷静になり、減額や請求の取り下げにつながることがあります。
支払いを拒否する場合は伝え方にも配慮する
手切れ金は支払う義務がないため、もちろん拒否することもできます。ただし、職場の同僚や近所の人など、今後も関わりが続く相手の場合、強引に拒否すると関係がこじれ、嫌がらせや不倫の暴露といったトラブルに発展するおそれもあります。
支払わない場合でも、相手の気持ちにも配慮しながら、冷静に意思を伝えることが大切です。
手切れ金を弁護士に相談するメリット
手切れ金は法的な支払い義務のないお金ですが、当事者だけでのやり取りは感情的になりやすく、思わぬトラブルに発展することもあります。
手切れ金をめぐる問題は、早い段階で弁護士に相談しておくと安心です。ここでは、弁護士に相談する主なメリットを整理します。
相手との交渉を任せられる
弁護士に依頼すれば、相手との交渉を代わりに進めてもらえるため、自分が直接相手と顔を合わせる必要がなくなります。
法律の専門家が間に入ることで、感情的になっていた相手も冷静になりやすく、話し合いがスムーズに進むことが期待できます。
金額の妥当性を判断し、減額交渉をしてもらえる
手切れ金には相場がないため、請求額が妥当かどうかを自分で判断するのは簡単ではありません。
弁護士であれば、関係の事情や経済力を踏まえて金額の妥当性を見極め、高額な請求に対しては減額交渉を行ってもらえます。「法律上、手切れ金を支払う義務はない」ことを根拠として説得的に伝えてもらえる点も、当事者だけで交渉する場合との大きな違いです。
後々のトラブルを防ぐ合意書を作成してもらえる
手切れ金を支払う・受け取る場合は、清算条項や口外禁止条項を備えた合意書を作成しましょう。
弁護士に依頼することで、法的に不備のない合意書を作成してもらえます。契約として有効な合意書を作成しておくことで後から追加請求を受けたり、約束が守られなかったりするトラブルを防ぎやすくなります。
秘密を守りながら相談できる
弁護士には守秘義務があるため、不倫やお金に関するデリケートな事情も、第三者に漏れる心配なく相談できます。
友人などに相談すると、悪気がなくても話が広まってしまうおそれがありますが、弁護士であればその心配がありません。
万が一、配偶者に不倫が知られて慰謝料請求や離婚請求を受けた場合も、同じ弁護士に引き続き対応を任せられます。
注目!
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当サイトを見ても疑問が解決しない、状況が異なるので判断が難しいと感じたら弁護士に相談することをおすすめします。
初回相談無料の弁護士も数多く掲載しておりますし、どの弁護士もいきなり料金が発生するということはありません。まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
手切れ金とは、男女関係を清算するために任意で支払われるお金であり、法律で定められたお金ではありません。
そのため、請求されても法的な支払い義務はなく、拒否することもできます。
ただし、いったん「支払う」と合意すれば法的拘束力が生じる点や、相手が既婚者の場合に配偶者から慰謝料を請求されうる点、独身と偽っていた場合や妊娠・中絶のケースでは手切れ金とは別に支払い義務が生じる点には注意が必要です。
手切れ金には相場がなく、金額は当事者の合意で決まります。
支払う場合も請求する場合も、清算条項や口外禁止条項を盛り込んだ合意書を必ず作成し、後々のトラブルを防ぐことが大切です。
手切れ金をめぐる交渉や合意書の作成に不安があるときは、一人で抱え込まず、専門家への相談をご検討ください。
手切れ金の請求・支払いで迷ったら離婚弁護士に相談を
手切れ金の金額が妥当か判断できない、相手との交渉がうまく進まない、合意書の内容に不安があるといった場合は、離婚問題に強い弁護士に相談することで、状況に応じた適切なアドバイスを受けられます。
万が一、配偶者に不倫が知られて慰謝料請求や離婚請求を受けた場合も、引き続きサポートを受けられます。
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