任意整理をして借金返済をする際の計画作成のポイントとは?
返済計画のポイントは、生活を圧迫しない返済額・返済期間を見極めることです。収入に対して返済額が多すぎると、病気やケガなど不測の事態に家計が行き詰まり、借金返済にも支障が出ます。任意整理のメリットの一つは将来利息がカットされることなので、返済期間を長めにするなどして確実に返済できる計画を心がけましょう。
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任意整理で返済計画を立てるときのポイントとは
弁護士や司法書士といった専門家に任意整理を依頼すると、貸金業者などの債権者との交渉で借金を減額してくれる上に、返済計画も一緒に考えてもらえるので心強いです。任意整理の流れと返済計画作成のポイントをおさえていきましょう。
任意整理の手続きはどんな流れで進む?
任意整理を行う人は、A社から借りて、その返済のためにB社から借りて支払う…のように、複数の貸金業者を利用して自転車操業状態に陥り、正確な債務額を把握しきれなくなった方もいます。任意整理では、まず本来返すべき借金はいくらなのかについて明らかにしていきます。
債権者に対して取引履歴の開示請求をする
債権者ごとの借金額がわからなかったり、請求書や領収書が手元に残っていない場合は、業者側に問い合わせて確認しなければなりません。任意整理の依頼を受けた弁護士や司法書士は、債務者が借り入れをしていたすべての貸金業者等に取引履歴の開示請求を行います。
利息の引き直し計算をして残債務を確定する
取引履歴が入手できたら、利息制限法に基づき利息の引き直し計算をして正確な残債務を確定させます。もし高金利での貸付が許されていた時代の借金があれば、払いすぎた利息を「過払い金」として返還請求し、元本の返済に充てることができます。
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返済計画作成のポイントとは
弁護士や司法書士は、貸金業者等と借金減額についての交渉を進める一方、債務者が確実に支払っていける返済計画案の作成も進めます。
生活費にいくら必要か?
毎月いくらなら返済できるかは、債務整理の種類を選ぶ際におおまかに考えておく必要があります。しかし、具体的な返済計画を立てる段階では、さらに細かく検討する必要があります。まず、家賃、食費、光熱水道費、通信費、医療費、保険、車の維持費、教育費などが毎月いくらかかっているか、具体的に割り出してみましょう。
生活費以外にも少しのゆとりを
収入から生活費を引いた金額が、任意整理後の借金返済に充てられる最大の額となります。しかしこの金額をすべて支払ってしまえば、病気やケガなど不測の事態が起きると家計が破綻してしまいます。また、生活を切り詰めるあまり余裕資金がゼロの状態も長くは続けられないでしょう。生活費以外にも少しのゆとりを残して、毎月の返済額を決めることがまずポイントとなります。
分割払いは「3年」が一般的
返済計画を考えるうえでもう一つ重要なのは、返済する期間です。任意整理では「分割払い」を選ぶ人が多く、返済期間は「3年」の36回払いとするのが一般的です。長くても「5年」の60回払いまでに収める返済計画のほうが、貸金業者等の理解を得やすいでしょう。
毎月の負担と返済期間を考え最適なバランスを探ろう
任意整理では将来分の利息がカットされるので、返済期間が違っても返済総額は一緒です。毎月の生活費を洗い出した結果、借金返済に充てられるお金が多くなかった場合は、返済期間を長めに設定するといいでしょう。返済期間と毎月の支払いの負担は、債務者によって最適なバランスが異なります。任意整理後に返済が滞ることを絶対に避けるため、支払額と返済期間のバランスについては慎重に検討しましょう。
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借金の理由や家計の状況隠すことなく相談を
また、弁護士や司法書士に相談する際は、借金の理由や家計の状況について正直に話すことも大切です。「こんなに借金を作ったことを責められるのではないか」と心配することはありません。借金問題を解決したいなら、手続きをスムーズに進められるよう最初から正直に現在の状況を伝えるのがベストでしょう。
具体的に借金返済生活をシュミレーションしてみよう
返済計画を作成するにあたり、任意整理手続き終了後にお金の流れはどのようになっているのかを返済生活が始まる前に具体的にシュミレーションしてみましょう。そうすれば、どのように返済していくのかをイメージしやすくなります。
返済のシミュレーションはどのようにするの?
弁護士や司法書士は、貸金業者への交渉と並行して、債務者の借金返済に向けた土台造りをはじめます。その一つが返済のシミュレーションの準備です。
積み立て金を用意する
任意整理手続きから各債権者との和解成立までは約3ヶ月あります。この間、弁護士や司法書士は債務者に対し、毎月定額の返済が可能か否かをテストするために事務所宛てにお金を積み立てるよう指示することがあります。これが返済計画のシュミレーションになるのです。
シミュレーションが失敗すると…
机上の計算で「毎月この額なら返済できる」と思っても、実際に債務者がその通りにお金を管理できるとは限りません。シミュレーションがうまくいかなければ、返済計画を見直す必要があるでしょう。場合によっては任意整理での借金整理は困難と判断され、個人再生や自己破産に移行する可能性もあります。
借金返済には送金代行を利用することもできる
送金代行で延滞してしまう可能性を減らす
シミュレーションで積み立てたお金は、貸金業者との和解が成立したら支払いに充てられます。実際に、任意整理手続き終了後に借金を返済するときは、弁護士などにお金を預けて債権者への送金を代行してもらうことが可能です。
送金代行とは
弁護士や司法書士が窓口となって債務者が積み立てたお金を貸金業者などに支払う仕組みを「送金代行」といいます。代行してもらうためには、債権者1社につき約1,000円の手数料がかかります。事務所によっては利用が必須となっているところもあります。
送金代行の目的とは
送金代行の目的は、債務者が遅滞なく支払いを行えるよう管理することです。債務者本人が直接振込みをする場合、「債権者が多くて1社だけ支払いを忘れてしまった」「忙しくて支払い期日を過ぎてしまった」というミスを招きかねません。延滞を繰り返してしまえば最悪の場合、残債の一括返済を求められることもあります。
送金代行を利用したほうがいい人とは
送金代行の利用が必須となっていない場合でも、以下に該当する債務者は送金代行を利用したほうがいいでしょう。
返済スケジュールの管理に自信がない人
任意整理手続き後に借金を返済するときには、「各業者にいくらずつ返したか」を債務者自身が常に把握しておく必要があります。返済スケジュールの管理を自力で行う自信がない人や、うっかり支払いを忘れる可能性のある人は、手数料を払ってでも送金代行を利用する価値があるでしょう。
絶対に家族に知られたくない人
自分で直接債権者に借金を返済していく場合、業者側から連絡事項が発生したときは債務者に直接連絡がきます。秘密で任意整理を行っている人の自宅に業者の社名入りの封筒が届けば、家族に気づかれるリスクが高まります。送金代行を利用すれば弁護士事務所などが連絡窓口になってくれるので安心です。
お金の管理が苦手な方こそ、弁護士や司法書士に相談を
返済計画のポイントは、支払い方法も含めてリアルな返済生活をイメージし、家計を圧迫しない返済額・返済期間を見極めることです。今までお金の管理が苦手だったという方にとっては、自力でスケジュールを把握して返済していくのは難しいのではないでしょうか。最近は無料で相談に応じてくれる弁護士や司法書士も増えているので、借金整理に悩んでいる方は相談してみてください。
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