離婚した夫婦の復縁はあり得る?復縁率と復縁までの期間と関係修復パターン
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離婚した夫婦の復縁はあり得る?
離婚した夫婦には、もう二度とお互いの顔を見たくないという夫婦がいる一方で、何らかの事情で離婚したけれども、実はお互いに未練があるという夫婦も、少なからず存在します。
では、一度離婚した夫婦が、「もう一度相手とやり直したい」、「復縁したい」という思いを叶え、実際に復縁することは可能なのでしょうか?
本記事では、
- 離婚した夫婦の復縁率
- 復縁までの期間
- 復縁パターン
について見ていきます。
離婚した夫婦の復縁率は?
厚生労働省が作成した統計資料によれば、平成27年の婚姻件数のうち、「夫妻とも再婚」だったケースは61,325件あり、全婚姻件数の9.7%を占めています※。
このうち、同じ相手と復縁再婚しているケースも一定数あるかと思われますが、あいにく、これに関する公的データはありません。また、離婚した夫婦の復縁率に関する公的データも存在しません。
ただ、仮に復縁率に関する公的データが存在していたとしても、確率は確率でしかありません。復縁できる人は復縁できますし、復縁できない人は残念ながらできないのです。なぜなら、ひとくちに離婚と言っても、離婚に至る原因や事情はさまざまであって、そうした背景を考慮せずに出した復縁率は、意味のないものだからです。
重要なのは、唯一無二の自分たち夫婦の状況が、復縁可能なパターンに当てはまるか否かです(詳しくは「離婚した夫婦の復縁パターン〜関係修復できる場合は?」の章で述べます)。もし離婚後の復縁について考えているのであれば、復縁率にこだわるのではなく、一度、自分たち夫婦の状況について棚卸しをすることをオススメします。
※参照元:平成28年度人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」
離婚した夫婦の復縁までの期間はどれくらい?
離婚した夫婦が復縁するには、一体どれくらいの期間が必要でしょうか?
主な期間としては、
- 「離婚に費やしたエネルギーが回復するまで」
- 「気持ちがクールダウンするまで」
- 「再婚禁止期間が過ぎるまで」
などが挙げられます。
離婚に費やしたエネルギーが回復するまで
ちまたでは、「離婚は結婚の何倍もエネルギーがいる」と言われています。ということは、離婚直後は、エネルギーを使い果たし、疲れ切っている状態だと言えます。そのような状態では、正常な思考で復縁というアクションを起こすことはできません。
無理をして復縁へのアクションを起こしても、自分が途中で力尽きてしまったり、相手の置かれている状況を上手く思いやることができず、相手に復縁を拒絶されてしまうかもしれません。
気持ちがクールダウンするまで
復縁するためには、自分と相手、双方の気持ちのクールダウンが欠かせません。離婚時には、お互いに感情的になったり、離婚原因や離婚条件をめぐって争うことも少なくありませんが、そのときの気持ちがクールダウンするまでは、復縁は難しいでしょう。
双方の気持ちが落ち着かないまま、復縁について話し合ったとしても、途中で離婚時の怒りや悲しみを思い出して、また争いになる可能性が高いからです。
再婚禁止期間が過ぎるまで
復縁を、一度離婚した相手と再婚することと定義するならば、復縁できるまでには法的な制約があります。
法律上は、女性が再婚する場合は再婚禁止期間があり、離婚の日から起算して100日を経過しなければ、再婚することができないのです(例外規定あり)。
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離婚した夫婦の復縁パターン〜関係修復できる場合は?
いきおいで離婚してしまったが後悔している
喧嘩の際の一時の感情にまかせ、いきおいで離婚してしまった場合は、復縁の可能性があります。離婚後に冷却期間を置き、気持ちがクールダウンすれば、相手の存在の大きさに気付くでしょう。
離婚条件を遵守している
養育費や子どもとの面会交流の頻度など、離婚条件を遵守していることは重要です。これは誠実さの表れでもあります。
夫婦ともに子どもを大切にしている
子どもがいる夫婦の場合、夫婦ともに子どもを大切にしていると、子どものことで連絡を取り合う機会も多いでしょう。相手と接する機会があれば、それだけ復縁の可能性は高まりますし、まして子ども自身が親の復縁を願っている場合はなおさらです。
離婚原因が解消した
離婚原因が、性格の不一致やDVなどの場合は復縁困難かもしれませんが、ライフスタイルの変化によるすれ違いや、嫁姑問題、一時的な浮気などの場合は、それらが解消すれば、復縁できる可能性があります。
離婚後の復縁よりも、離婚前の関係修復を
これまで見てきたように、離婚した夫婦であっても、復縁できる可能性はあります。とは言え、その可能性は必ずしも高くありません。
したがって、あなたが離婚問題の渦中にあり、「離婚後の復縁」に一縷の望みを託しているとしたら、それよりも先にできることがあります。すなわち、離婚前の関係修復です。
離婚前の関係修復方法
離婚問題の原因を明確にする
離婚前に関係修復する方法としては、「離婚問題の原因は何か」を明確にする必要があります。
お互いにヒートアップしてしまうと、「あれも気に入らない」、「あの時もああだった」など、そもそもの原因から論点が広がり、あるいはズレ、話の収拾がつかなくなってしまいます。
相手の言い分を受け止める
離婚問題の原因が明確になったら、次は、相手の言い分を受け止めましょう。もちろん、あなたにも言い分はあると思います。
しかし、お互いに自分の意見を主張し合うだけでは、いつまでも平行線です。
改善すべき点は改善する
その上で、自分が改善すべき点は改善しましょう。その際に、「至らない点は直します」と言うだけではいけません。具体的に、何をいつまでにどう直すのか、相手が納得できるように道すじをつけた申し入れをするのです。
例えば、原因が、仕事の忙しさによるすれ違いだとしたら、「いま取り組んでいるプロジェクトが終わったら、何時までに帰るようにします」など。
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復縁の可能性が高い離婚方法、低い離婚方法
離婚には、
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
の3つがあります(審判離婚というものも存在しますが、あまり活用されていないため、ここでは割愛します)。
前章で述べた努力をしても、離婚前に関係修復ができず、離婚せざるを得ないような場合、復縁可能性が高い離婚方法は一体どれでしょうか?
協議離婚は復縁の可能性が高い
結論から言えば、3つある離婚方法のなかでも、「スムーズに」成立した協議離婚は、復縁の可能性が高いです。
ただし、ポイントは「スムーズに」という点です。同じ協議離婚でも、いわゆる「泥沼の離婚劇」となった場合には禍根が残り、離婚後の復縁の可能性は低いです。
弁護士をつけた協議離婚
協議離婚をスムーズに成立させるためには、自分が求める離婚条件を相手に冷静に伝え、譲歩できる部分は譲歩することが大切です。しかし、冷静な対応というのは、簡単なようで難しいもの。
そこで、協議離婚をする際には、弁護士をつけることをオススメします。弁護士は、あなたの代理人として、あなたの主張を整理し、冷静沈着に相手に伝えてくれます。そのうえで、上手な落としどころを見つけ、スムーズに離婚を成立させてくれます。
調停離婚は復縁の可能性が低い
調停離婚は、残念ながら復縁の可能性は低いです。というのも、調停離婚は、協議離婚が不成立だった場合に、次の段階として行われるものだからです。
もしあなたが、調停離婚の段階に進んでいるのなら、復縁の可能性を残すことよりも、自分にとって有利な離婚条件の獲得を目指したほうがいいでしょう。それには、弁護士の手を借りることがオススメです。
弁護士をつけた離婚調停
離婚調停とは、家庭裁判所の調停委員が夫婦の間に入り、双方の主張を聞いたうえで、離婚するかしないか、離婚するならば条件面をどうするか、夫婦が離婚に関する合意をできるようサポートしてくれる制度です。
この離婚調停では、調停委員の心証を良くすることが大切です。調停委員は、中立の立場で夫婦関係の調整をしてくれますが、調停委員も人間ですから、こちらへの心証が良ければ、それだけ相手への説得に力を入れてくれます。
そのためには、調停の場において、上手な話し方をする必要があります。その点、弁護士は、離婚調停における振る舞いや言動について、適切なアドバイスをしてくれますし、調停の現場に同席してフォローもしてくれます。
裁判離婚は復縁の可能性が低い
裁判離婚は、調停離婚以上に、復縁の可能性は低いです。裁判離婚は、調停離婚が不成立だった場合に行われるものです。つまり、複数ある離婚方法の中でも、もっとも話がこじれた離婚と言えます。
そのため、裁判離婚も調停離婚と同じく、復縁の可能性を残すことよりも、自分にとって有利な離婚条件の獲得を目指すべきです。
弁護士をつけた離婚裁判(離婚訴訟)
離婚裁判(離婚訴訟)とは、法律で決まった離婚事由がある場合のみ認められ、裁判官が離婚そのものや離婚条件についての判決を下す制度です。
ここで勝つためには、法的に理論武装し、必要な証拠を提出して、裁判官に納得してもらわねばなりません。その点、弁護士は、あなたの代理人として、専門的な法的知識をもって法廷で戦ってくれます。
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離婚後の復縁でお悩みの場合は、弁護士に相談を!
離婚後の復縁でお悩みの場合には、ぜひ弁護士に相談して下さい。離婚問題を専門に扱う弁護士は、あなたの気持ちに寄り添いながら、確かな法的知識と交渉術をもって、あなたのサポートをしてくれます。
本文で述べたとおり、弁護士がサポートした離婚協議では、当事者同士の話し合いよりも復縁の可能性を高めることができますし、離婚調停や離婚訴訟においては、あなたに有利な解決へと導いてくれます。
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