新婚すぐに離婚を考えた時、今すぐ確かめておきたい3つのこと
新婚直ぐに離婚を考える人は、ゼロではありません。いわゆる「スピード離婚」は決して珍しいことではなく、結婚をしたもののすぐに離婚をする人は(一般の方はもちろん)有名人の中にも多く見られます。
本記事では、「結婚後すぐ離婚について考えている」方に向けて、今後どのような行動を取れば「離婚にまつわる悩み」が解決できるのか。今すぐ確かめておきたい3つのことを紹介したいと思います。
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新婚すぐのスピード離婚は珍しくない
スピード離婚をするカップルの数は、離婚をした全夫婦のうち「約6%」を占めていると言います。6%というのは決して少ない数ではありません。年間にすると約16,000組もの夫婦が(結婚後)1年以内に離婚をしているのです。
また、一昔前(1990年代後半)には「成田離婚」という流行語もありました。成田離婚とは、新婚旅行から帰ったその足で離婚をする夫婦のこと(広義では、結婚から半年以内に離婚をした夫婦とも)を示しています。
恋人として上手く行っていた場合でも、夫婦としてやっていくのは難しいことなのでしょう。恋人として上手く行っていたカップルも、結婚をした途端、離婚に至ることも珍しくありません。
なお新婚後「離婚を考えた」夫婦の多くは、すぐ離婚に踏みきるのではなく、一旦「別居」をして離婚すべきかどうか考えるケースが多いです。
実際に、別居の期間が長ければ(協議離婚が成立しなくとも)夫婦生活が破綻しているという理由で「離婚の事由」として認められます。
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離婚前にスピード離婚のデメリットを考える
離婚に踏み切る前に、まずは「スピード離婚のデメリット」について考えてみましょう。スピード離婚をする場合、以下のようなデメリットがあります。
新婚からスピード離婚のデメリット
- 一時の感情で決めてしまうと、後悔する可能性も高い
- 離婚後の生活を準備するのに、お金が掛かる
- 周囲の理解が得にくい、両親や家族をがっかりさせる可能性がある
スピード離婚のデメリットで最も大きいのは(一時の感情だけで行動してしまうと)あとあと後悔する可能性が高いということです。取り乱した状態で「大切なこと」決断をしてしまうのは良くありません。実際に、感情的行動が「良い結果」を招くことは無いからです。
怒りにまかせて行動をすると、自分の「本意ではない」道を選択する可能性が高くなります。また、離婚をした後「あのとき、なぜ離婚をしてしまったのだろう…」と何年も悲しみを引きずることがあっては、限りある人生を無駄にしてしまいます。
このため、離婚を決断したとしても「本当に後悔しないのか」時間を掛けて、冷静に考えるようにしましょう。また「結婚後すぐ離婚をしたい」と感じたときには、感情的理由だけで無く「離婚後の生活が成り立つのか」も含めて検討するようにします。
残念なことに、二人で生活をするのと一人で生活をするのでは、生活費が大きく変わってきます(二人暮らしのほうが生活費は掛からない)。
例えば、離婚後すぐ家を出て行くような場合には、一から住む場所を探し、一人で生活するための環境を整える必要があります。家探しは時間的問題だけでなく、出費が大きく、お金の掛かることです。
結婚も離婚も、ある程度のしたたかさが必要です。相手が嫌いになったから、すぐに出て行くようなことでは、自分の生活をも苦しいものにしてしまいます。離婚をすることで、生活が困窮しそうな時には、実家に戻って住まわせてもらうか、お金の掛からない方法を探しましょう。
また感情的になっていた人はふたたび、自分の本心は「離婚をしたいのか」心に問うようにします。時間が経てば、その時々で選ぶ選択肢も変わってくることがあります。
離婚の前に感情的部分を押さえて、自分を客観視すること
前項でも「時間が問題を解決する」ことについて軽く説明をしましたが、時間が経てば(感情的になっていたことや)その時々の選択が、あとあと「馬鹿馬鹿しく」感じる可能性は大いにあります。
実際、感情的になりやすい人は体調が悪かったり寝不足だったり、仕事で嫌なことがあった時、「普段の自分なら考えないような」乱暴かつ大胆な選択をしがちです。
大きな怒りを感じた時には、ひとまず深呼吸をし「今の自分は、冷静に判断できているか」客観的に自分を見つめ直すようにしましょう。
スピード離婚をするべきか判断材料は3つ
スピード離婚をするべきかどうか、判断の目安となるのは、以下の3つです。
- 離婚をすることで5年、10年先も幸せでいられるのか?
- 今すぐ離婚をするべき理由が、いくつも思いつくかどうか
- スピード離婚をすることで、自分が幸せになれるのか
これらの項目について迷うこと無く「YES」と答えられるのであれば、スピード離婚をしても後悔する可能性は低いでしょう。
なお「離婚」について迷った時には、今の配偶者と別れることで、得られるメリットを思いつく限り(ノートなどに)書き出してみてください。たくさん書き出せない場合には、後悔する可能性が高くなります。
相手と別れるという大きな決断の前に、「本当に離婚をして良いのか」もう一度冷静に考え直してみてください。
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スピード離婚のメリットは精神的ストレスからの開放
ここまで、スピード離婚のデメリットや「冷静に考えるべき」理由を述べてきました。しかし、スピード離婚にも一定のメリットがあります。スピード離婚「最大のメリット」は、精神的ストレスから解放されることです。
離婚原因で最も多い理由
- 性格の不一致
- 異性関係
- 精神的な暴力(DV・モラルハラスメントなど)
- 異性関係
- 家族や親族との折り合いが悪い
- お金の問題(生活費を渡さない、配偶者が浪費をする等)
離婚原因で多い性格の不一致、考え方の違いは夫婦にとって(想像を絶する)大きなストレスであり、時には夫婦だけで無く親戚をも巻き込んで大きなトラブルに発展することもあります。
本来、家庭は「安らぎの場所」であるのが理想ですが、家に帰るとイライラしたり、緊張状態を感じるようでは、精神面だけでなく、身体にも不調が現れる可能性が高くなります。
このため「この人とは、絶対に合わない」と感じる決定的理由がある場合や、相手の性格が自分の考えとして受け入れられない時には、心の傷が浅い内に「離婚をした方が良い」というのもひとつの解決策であり、前向きな考え方とも言えます。
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子どもがいない夫婦の場合、離婚はしやすい
子どもがいない夫婦の場合は、自分たち以外に迷惑を掛ける存在がいないという理由で、離婚が決断しやすくなります。しかし「授かり婚」で結婚をした夫婦や、小さな子どもがいる夫婦の場合には「スピード離婚」に至る確率は少なくなります。
なぜなら、親無しで子どもを育てることができないからです。
統計上は「子どもがいる・いない」に関係無く、スピード離婚をする夫婦は一定数います。しかし(新婚でも)子どもがいる夫婦については、子どもの将来を考えて離婚を止めたり、冷静に考え直しお互いを理解しようとする「歩み寄り」が見られます。
新婚からスピード離婚、日本と海外の違い
挙式で「永遠の愛」について誓いを立てますが、短期間であっても、正確や気持ちのすれ違いがある相手と「愛を貫く」のは難しいことです。なお日本では「夫婦の同意」があれば、比較的容易に離婚ができ、離婚の約9割が「協議離婚」で話合いが決着しています。
一方、欧米の場合は(住む州や国によって制度が異なるものの)離婚が成立するまでに、裁判所に何度も出向き一ヶ月以上手続きをする必要があります。日本でも「夫婦の共有財産」を均等に分与するのが一般的ですが、海外の場合はさらに厳格なルールでもって、夫婦の財産を分けるよう協議を行います。
こうした背景もあり、海外での離婚は長期化するパターンが多いのです。また海外の場合、一度結婚をしてしまうと離婚手続きに長い時間が掛かることを誰もが知っています。このため、簡単には結婚をせず「同棲をするカップル」が多いのです。
幸いなことに海外では「同棲をするカップル」についても、夫婦同然の権利を認められています。このため、事実婚カップルにも保険や社会保障が受けられ、日々の生活において不利になることはありません。
また最近では、国内のとある芸能人が「フランス婚」と称し「事実婚」をした例もあります。こうした考え方は、日本国内でも徐々に受け入れられることでしょう。
実際に、結婚という枠組みに縛られることなく、パートナーと生活をするだけ「幸せ」と感じるカップルも多く、結婚が本当に幸せなのか、離婚をするのが悪いことなのか。「正しさ」や幸せの基準は時代とともに変わってきています。
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まとめ|新婚直後でも自分が幸せになれるのなら離婚を前向きに検討しよう
ここまで解説をしたことより、皆さんが優先すべきは「自分の考え」です。結婚より、離婚の方が「考えるべきこと」は多くなります。まずは、離婚という選択肢に至った理由や今の感情、精神的ストレス、将来の自分について客観視しましょう。
冷静になれば、その分「自分の幸せ」について正しい選択が行えます。また離婚で迷った時には、離婚弁護士に相談するのも賢い方法と言えます。離婚弁護士は、協議離婚や裁判離婚だけでなく、夫婦がお互い納得した上離婚できるよう、さまざまな提案やアドバイスを行っています。
みなさんも「スピード離婚」について迷ったときには、信頼できる離婚弁護士に相談してみてください。
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