子連れ再婚はうまくいく?子連れ再婚の悩みとは?

子どもへのケアと支援制度一人で懸命に子育てをしていた自分に、再婚相手が現れたとき、わが子のことを考えると心は大きく揺らぐでしょう。実際、子連れ再婚が破綻するケースは、けっして少なくありません。では、どうすれば幸せな再婚生活を送れるのでしょうか?そのポイントをご紹介しましょう。

義理パパ(ママ)の立場を理解してあげる

自分にはけっしてわからない、義理パパ(ママ)の辛さ

子連れ再婚をした場合、自分には絶対にわかることのできない気持ちがあります。それは、再婚相手が義理の子どもと一緒に住むという大変さです。自分にとっては愛するわが子でも、再婚相手にとっては血のつながりのない子どもです。たとえ精一杯仲良くしてくれたとしても、複雑な気持ちはいつも再婚相手につきまとっているのです。

再婚の増加によって増える“義理パパブルー”

「マタニティーブルー」という言葉がありますが、男性が子連れの女性と結婚した場合には、「義理パパブルー」というのがあるそうです。アメリカの「Social Work」の発表によると、子連れ女性と再婚した男性は、実の子どもではない子どもと同居することで、“罪悪感”にさいなまれる傾向にあるとか。子連れ再婚なら、罪悪感はむしろ女性にあってもおかしくないのですが、実態は逆のようです。

「家族の中で、自分の果たす役割がわからない」「どうやって子どもと付き合ったらいいかわからない」、そんな義理パパの気持ちは、たしかに当然といえば当然でしょう。再婚の増加に伴って、義理パパも増えているため、これをクリアすることは大きな課題のひとつと言えるかもしれません。

わからないけれど、わかってあげる

子どもにしてみれば、「自分のパパはいるのに、知らない男性がもう一人家に来た」という気持ちが、多かれ少なかれあるはずです。そして義理パパとしては、そんな子どもの気持ちがわかるだけに、もう一歩踏み込んで子どもと接することができないのです。

義理パパのそんな辛さは、本人にしかわかることはできませんが、それでも「わかってあげたい」という気持ちを持つことはとても大切です。そして、どんなときでも自分が義理パパの味方であることを、無言のオーラで伝えてあげましょう。「わかってくれている」という実感があれば、時間の経過とともに、必ずクリアしていけるはずです。

新しい家族の絆を再構築する

義理の親子は、手探りで新しい関係を築いていく

義理の親がすべきことは、前の親の代わりになることではありません。子どもも、それは求めていないでしょう。そんな義務感は捨てて、ひたすら子どもと一緒の時間を過ごし、子どもを助け、優しく接してあげることが大切です。

そのことに再婚相手が気づくまで、時間はかかるかもしれません。義理パパ(ママ)として、一生懸命子どもに愛情を注いでは、空振りに終わってしまうことも何度かあるでしょう。でも、その度にママ(パパ)が優しく笑顔で接してあげられれば、義理パパ(ママ)と子どもはお互いの関係を見つめ合いながら、少しずつ手探りで新しい関係を築いていけるのです。

“きっと時が解決してくれる”と、ゆったり構えること

最初は居心地の悪かった二人も、やがてお互いにとって一番いい居場所を見つけ、“新しい家族の絆”を作り上げていきます。ママ(パパ)も、それまでは調整期間と思って、ひたすらフォローする側にまわりましょう。「今は大変だけれど、きっと時が解決してくれる」と思って、ゆったりと構えることが大切です。

子どもの気持ちを一番に考える

結婚する前に、子どもと結婚相手が仲良くなれる配慮を

愛する人ができると、すぐに再婚を考える人もいますが、何も急ぐことはありません。いきなり知らない人が家に入ってきて「この人が新しいパパ(ママ)ですよ」と言われても、子どもは心の準備がなく、とまどって反発してしまうでしょう。それよりは、まず再婚前に子どもに相手を紹介し、少しずつ仲良くなれるように慣らしていくのがベストの方法です。親子になるというよりは、仲良しのお友達になるという感覚の方が、自然に馴染めるかもしれません。

離婚したパパ(ママ)との関係も、大切にしてあげる

たとえ離婚しても、別れた相手が子どもにとって一生親であり続けることには、変わりありません。離婚する夫婦が日本よりはるかに多いアメリカやヨーロッパなどでは、離婚をしても週1回は元夫(妻)が子どもを預かるなど、子どもにとって良い関係を保っているようです。

日本はまだそうした形態をとる夫婦はごく稀で、離婚後に夫が養育費の約束を守らないなどのトラブルがあると、その時点で子どもと父親が会う機会がなくなるケースも少なくありません。その点、海外では養育費の未払いは犯罪になるなど、離婚後もきっちりと親としての役割を果たすよう法律で定められています。離婚後の親としての役目も義務付けられる代わりに、親であり続けることもできるというのが、海外の離婚事情のようです。

日本はいろいろな意味で、離婚に関しては後進国と言わざるをえません。もし離婚後に金銭面などのトラブルがあった場合は、とても複雑な気持ちでしょうが、できれば離婚後もパパ(ママ)と子どもが会う機会を作ってあげられたらベストです。

家計費でもめないため決まりを作っておく

多額の子育て費用に、結婚相手が驚くケースもある

子連れ再婚をした場合、大きな問題となりやすいことのひとつに「子育て費用」があります。たとえば公立小学校に通う子どもの場合、一人あたりの年間学習費は20万円以上を考えておく必要があります。

「うちは習い事をさせないから、給食費だけで十分」と思っても、家族で旅行に出かけた場合などは、子どもが「そのお金があったら、僕はスイミングに行けたかもしれない」と不満に思う可能性もあるでしょう。再婚相手としては、育児の経験もなく突然人の親になったのですから、多額の子育て費用に関して複雑な気持ちになるのも無理はありません。

教育方針や教育費用に関して、事前の話し合いは必須

まずは再婚する前に、子どもを大学まで卒業させるのか、塾へ行かせるのかといった教育方針を決めておくことが大切です。そして、結婚相手とよく話し合い、教育費用を含めた家計費を誰がいくら出すのかも、決めておく必要があるでしょう。

再婚後になって、「夫が子どもの学費を払ってくれない」「自分のお給料を全部自分で使ってしまって、私と子どもは洋服を買うお金もない」といった深刻な事態になり、家庭が破綻してしまうケースも少なくないのです。

義理の親の事情も知っておく

親の介護問題が、目前に迫っていることも

再婚の場合、初婚よりも結婚時点の年齢が高くなっているため、義理の親の介護問題がそう遠くない時期にやってくる可能性があります。そのときに、「自分が心から愛する親の介護なら、喜んで引き受けたい」と思えるでしょうか?あまり考え過ぎても仕方ありませんが、もし「介護までは無理」と考えるのであれば、そのことを再婚相手とよく話し合っておく必要があるでしょう。

親に経済的支援をしているケースもある

介護だけでなく、再婚相手の親に経済力がない場合、再婚相手が経済的な支援を行っている場合もあります。「サラリーマンで安定的な収入があるから」といった目先の判断で再婚をすると、「こんな筈じゃなかった」と後悔することもあり得るでしょう。

恋愛を謳歌してゴールインする初婚と、子連れ再婚とは、結婚の重みがかなり違います。子どもの問題、双方の親の問題など、さまざまな問題を再婚前にひとつずつクリアしていくことで、幸せな子連れ再婚を実現することができるでしょう。

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