借金返済のコツ。早く返す4つの方法と計画的に借金を減らすには?
借金を早く返す4つの方法
借金をできるだけ早く返済するためにできることを見ていきましょう。1つの方法だけを実践するよりも、いくつかの方法を組み合わせてみるのがおすすめです。借金を早めに返済する具体的な方法4つをご紹介します。
- 繰上げ返済をする
- おまとめローンを検討する
- リボ払いをやめる
- 収入が入ったら、借金返済を優先にする
繰上げ返済をする
収入の増加あるいは支出を減らすことができたら、まず考えて欲しいのが借金の繰上げ返済です。繰上げ返済とは、毎月の決まった額よりも多く返済する方法のことを指します。
借金総額が多い人の場合、毎月の返済額のほとんどが利息の支払いに当てられてしまい、借金の元本はほとんど返せていないケースがよくあります。
毎月の返済額に上乗せして繰上げ返済をすることで、利息以外の支払いを多くし、借金元本を早く減らせるメリットがあります。
元本が減ればその分、以後の利息も減っていくことになるので、余計な支払いをせずに済むことにもつながります。
もちろん返済にかかる期間も短くなっていくので、ボーナス月や臨時収入があった時など、できる方は積極的に繰上げ返済をするのがおすすめです。
繰り上げ返済は金利の高い借り入れ先を優先する
複数の貸金業者からお金を借りている場合、繰り上げ返済は金利の高いところから行うようにしましょう。金利が高いローン契約はその分元本が減りずらく、返済期間も長くなります。
そのため、繰り上げ返済では金利が高い業者を優先的に行う方が、トータルで利息の支払いを抑えることができ効率的と言えます。
どこの借金から完済を進めていくか、優先順位をつけた返済計画を立てて行うようにしましょう。
ただし、こうした優先順位をつけた返済をしていいのは繰り上げ返済の場合だけです。
通常の返済で、複数の借入の中から金利の高い貸金業者にだけ返済を進める行為は、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と見なされ、万一、自己破産する事になった場合には免責が認められなくなる場合があります。
毎月の返済と繰り上げ返済の進め方は
- 毎月の返済はすべての会社を公平に
- 繰り上げ返済の時は金利の高い借り入れ先を優先に
が原則です。
残債が少ない借金は金利が高いことが多い
借金の残高が少ない場合にも利息が高くなるケースがあります。そのため、金利を確かめる際には、残債の少ないものをチェックしておきましょう。
残高が少ないものでかつ金利が高いものを優先的に繰上げ返済すれば、借金している業者の数も減るため精神的に楽になります。
おまとめローンを検討する
複数の借金がある場合、おまとめローンを利用することで借金を返済しやすくなる場合があります。
複数の業者から借金をしていると、各社からそれぞれに請求や督促が届き、返済しなければいけないプレッシャーが大きくかかります。
毎月複数の業者から引き落とされると、それだけで「もう返済できない」とストレスに感じてしまうかもしれません。
借りている残高も各社に分散しているため、借金総額を把握しにくいというデメリットもあります。
借金を一本化することで、借金の全体像が把握しやすくなる
こうしたデメリットを解消するのが、おまとめローンです。
おまとめローンとは、複数の業者から借りているお金を1つにまとめるローン商品です。
借金を一本化することで元本や利息、返済総額などを把握しやすく、返済目標・計画も立てやすくなります。
おまとめローンを利用する場合は、なるべく金利の安い業者を選ぶようにしましょう。現在借りている貸金業者より金利の低いおまとめローンに乗り換えることで、結果的に利息の支払い~返済額を圧縮することにもつながります。
リボ払いをやめる
カードローンを組んでいる方などに多いのが、リボ払いを利用しているケースです。リボ払いは毎月の支払いを一定にできるというメリットがありますが、高額な利息がどんどん膨らんでいってしまうという問題があります。今クレジットカードを利用していて、かつリボ払いを利用している方は今すぐリボ払いをやめましょう。
リボ払いには、借金総額が把握できなくなるデメリットがある
リボ払いにしてしまうと、自分がどれだけ使ったかわからず借金の総額も把握しにくくなります。借金が返済できなくなってしまう方の多くはこのリボ払いを利用しているという事実を忘れないでください。
リボ払いにしている借金を一括で返済可能な場合はこれをまず返済しましょう。一括で難しい場合でも、分割で返済できる場合がありますので、カード会社に電話して相談してみましょう。
収入が入ったら、借金返済を優先にする
皆さんはお給料が入ったら、どのように給与を生活費に振り分けていますか? 借金があるのにもかかわらず、最後に余ったお金で返済をしている方は、残念ながら借金がなかなか減らない人の典型です。
覚えておいてほしいのは、収入が入ったら第一優先で借金返済に充ててください。その後に残ったお金で生活費の計算をしましょう。またボーナスや臨時収入が入ったらそれもできるだけ全て借金の返済に充ててください。早く返せばその分借金に悩まされる時間が減ると考えましょう。
借金返済→貯金→生活費→交際費・趣味のお金の順番で考える
そして貯金をすることも大切です。
- 借金返済
- 貯金
- 生活費
- 交際費・趣味のお金
という順番が理想です。
これを崩さずに家計を管理していれば、何か予定外の出来事で収入が減ったとしても貯金で返済することができるはずです。
借金は返済が滞ってしまうと問題が大きくなります。
返済が遅延してしまうことないように、万が一のことも考慮して返済計画を立てるようにしましょう。
借金返済を計画的に進めるコツ
借金を早く返すには、当然ですが、お金が必要です。継続して返済を進めるために、お金を残していける日常的な工夫が求められます。
ここでは、借金の返済をスムーズに進める上で、お金を残していくコツをご説明します。
借金残額を把握する
借金を毎月返済しているものの、あとどれくらいの残債があって、後何年で返せるのかを把握していない方は意外にも多いといわれています。もしご自身で借金の総額や残額、返済期間などを把握していない場合は一度全ての借金について見直してみましょう。最近では、返済シミュレーションをインターネットで簡単にすることができます。
返済シミュレーションとは、借金額と金利、毎月の返済額から完済までの期間と利息総額を調べることができるものです。一度調べてみましょう。
借金で把握すべき内容
借金について把握すべき項目としては以下の通りとなります。
- 借金総額
- 毎月の返済総額
- 毎月の元本返済額と利息返済額
これらを把握することでどれくらい毎月元本が減っているのかを確認することができ、「このままでは返済期間が長すぎる」など借金の全体像が把握できるようになるはずです。ぜひ、一度返済シミュレーションにかけ、借金の内訳を把握してみてください。
生活の見直しを図る
借金から早く解放されたいと望む場合は、これまでの生活態度を一度あたらめる必要があります。というのも、借金が膨らんだ背景には、個人の生活態度が関係していることが多いためです。
例えば、お金が足りなくなったらキャッシングで解決したり、ギャンブルが好きですぐに借金をしてしまうなどです。自分のお金の範囲内で、買い物、ギャンブル、交際費等にお金を使う事は全く問題ありません。問題は、自分で稼いだお金以上にお金を使い過ぎてしまうことです。
何も考えずに出費して借金で解決する癖があるのであれば、これは見直すべきです。見直すべき生活態度としては以下が挙げられます。
今すぐ見直すべき生活態度4つ
- 買い物しすぎる
- ギャンブル癖
- お金を借りることに抵抗がない
- 自分のお金の使える範囲を把握しない
もしこのような悪い癖がある場合は、これを反省して今後は控えるようにしてください。生活態度やお金に対する考え方を改めることで新たな借金で悩むという問題を防ぐことができます。
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収入を増やす
借金返済を早く進めるためには、返済額を多くするのが基本です。これを可能とするためには、収入自体を増やす努力をしなければいけません。収入を増やす方法としては以下が考えられます。
- 残業代で稼ぐ
- 本業で昇進を目指す
- 収入増を見込める場合は転職する
- 副業可能な場合は、副業で収入を増やす
- 家にある価値のあるものを処分する
残業代で稼ぐ
あまり好ましいことではないかもしれませんが、すぐに収入を増やす方法としては残業してその分の給与を増やしてもらうという方法があります。上司等に掛け合い、他にできる仕事がないか、給与を増やせる方法がないかなどを聞いてみるのも1つの方法です。
本業で昇進を目指す・収入増を見込める場合は転職する
資格取得などで昇進試験等が受けられる場合は、資格取得のために勉強するのもありでしょう。昇進すればその分お給料がアップするからです。また資格取得等をきっかけに別会社に転職をするという方法もあります。
副業可能な場合は副業で収入を増やす
本業で収入を増やすのが難しい場合は、副業を考えてみてください。土日にアルバイトをするだけでも収入増につながります。これ以外にも家でできる副業等を始めても良いかもしれません。
もっとも、会社によっては副業禁止のケースもありますので、ここは注意しましょう。また働きすぎで体調を壊して本業ができなくなると借金返済が難しくなるため、頑張るのは程々にしましょう。
家にある価値のあるものを処分する
家に使っていないものがあればリサイクルに出しましょう。これが収入になります。最近ではメルカリなどで売却する人も多いですが、骨董品やブランドバッグなど価値のあるものを所有している場合は、査定に出し一番高い値段をつけたところに買い取ってもらうという方法もあります。
断捨離にもつながり、生活もすっきりするので試してみるのも良いのではないでしょうか。
支出を減らす
収入を増やす努力も重要ですが、支出を減らすほうが簡単かもしれません。支出を減らす方法としては、以下のようなポイントがあります。
- 家計を見直す
- 1人暮らしをやめる(実家に帰る)
- 遊興費を減らす
- 通信費を見直す
以下、詳しくみていきましょう。
家計を見直す
自分がいくら使っているか把握していない方も多いのではないでしょうか?
まずは、家計簿をつけ、自分が何にいくら使っているのかを把握します。その上で使い過ぎている部分を次の月から減らしていきましょう。まずは支出の2割程度を減らすのを目標にしてください。
1人暮らしをやめる(実家に帰る)
もし独身で1人暮らしをしているなら、実家に帰るという選択肢もあります。やはり家賃、光熱費などは生活費の大半を占めますので、これがなくなると借金返済に当てられるお金も増やせます。
遊興費を減らす
交際費等にお金を使い過ぎている方も多いはずです。飲みにいく回数を減らす、外食を減らす、コンビニで買うコーヒーをやめる、ショッピングや趣味に使うお金を減らすなど、優先順位の低いものに使うお金を減らしてください。これにより家計に余裕が出てくるはずです。
通信費を見直す
意外とお金がかかっているのが通信費です。スマホの分割払いや毎月かかる通信費の利用料金、アプリの利用料金など計算してみると大きな出費になっていることがあります。格安simやスマホに変えてみるなど、見直せる部分を探してみましょう。
借金返済でやってはいけないNG行為
借金に関する考え方を見直し、具体的な方法を実行していったら今後同様の問題を繰り返さないことが大切です。そこで、借金悩まないコツをお伝えします。
借金返済するための借金はしない
借金の返済に困ったら、新たに借金をしてそれで返済するという方法を取る方がいらっしゃいます。
この方法は多重債務者によくある典型的なパターンです。
借金を返すために新たな借金をすることで、返済先が増えることで借金もどんどんと膨らんでいき、最終的に返済できない状態になってしまいます。
借金を返すための借金は、かえって借金を悪化させる行動なので、絶対にしないようにしてください。
自分はそんなことをしないと思っていても、お金がなくなり切羽詰まると通常では思いつかない行動をとることもあります。
そうならないようにするために、借金の繰り返しは身持ちを崩す行為であると心に留めておいてください。
返済に困ったらまず貸金業者に相談を
借金の返済に困ったら、まずは貸金業者に相談して毎月の返済額を見直すことができないかを聞いてみましょう。返済が滞ってからでは遅いので、毎月の返済期日の前に相談するのがポイントです。それでもダメな場合は、債務整理を検討するのが正しい対応方法です。
将来的に借金に再び悩むことがないようにするためには、「借金をしたらなるべく早く返すこと」そして「無用に借金をしない」ことが一番です。負の連鎖を断ち切る努力をするようにしてください。
借金の返済をやめない
借金の返済が苦しくなってきた場合、そのまま放置して借金返済を滞納してしまう方がいます。これはやってはいけない対処法です。借金滞納を放置していると、最終的には差し押さえが行われます。強制的に給与や預金が差し押さえられ、貸金業者に回収されてしまうのです。
借金を踏み倒すと元の生活には戻れない
また借金を踏み倒してしまうと別のデメリットがあります。例えば、借金が返済できないために夜逃げしてしまうと、その後の日常生活が困難になるでしょう。住民票を移すこともできないため、新しい部屋を契約することも難しくなります。
また借金を踏み倒すと、周囲の人へ迷惑をかけることになります。連帯保証人になっている人は、あなたの代わりに返済を余儀なくされるのです。一括で返済を求められるため、返済できない場合はその人が債務整理をしなければいけないことも少なくありません。職場や実家にも連絡が行き、これまで通りの暮らしはできなくなります。
このように、借金の返済を諦めてしまうと問題は大きくなってしまいます。借金の返済は続けるようにしてください。
借金の返済が難しい場合は債務整理の検討を
借金返済が難しくなってきたら検討すべきものとして、債務整理があります。
債務整理とは、借金の内容を見直し、利息を軽減・元本を減額・借金免除を認めてもらうことにより多重債務者を救済する手続きのことです。
債務整理の手続きの種類としては、
- 任意整理
- 特定調停
- 個人再生
- 自己破産
があります。
それぞれの手続きごとにできる内容や特徴が異なりますので、借金返済が難しくなった場合は検討してみることをおすすめします。
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まとめ
借金を完済するのに近道はありません。借金を早く返済するためには、生活を見直すことはもちろん、収入を増やして支出を削る地道な取り組みは欠かせません。
昇給やボーナス、臨時収入などは繰上げ返済に回して、借金の悩みをできるだけ早く解消しましょう。
借金の返済に行き詰まったら、弁護士に相談を
もし返済が難しいと感じているなら、弁護士に相談してください。債務整理をすべきかなどのアドバイスがもらえます。貸金業者と交渉してくれるケースもありますので、悩み始めたら専門家に相談すべきです。返済が滞る前に、できるだけ早い段階で相談しましょう。
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