岡山県の相続問題

岡山県の相続税納税額は全国21位

岡山県の相続税納税額は111億9200万円で、これは全国では21位です。広島国税局管内（広島県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県）では広島県に次いで2番目に多い額となっています。

また、全国の都道府県別相続税申告率のランキングを見ると、岡山県は25位以内には入っていませんでした。このことからも岡山県の人は相続税を納める人の割合も相続財産の額も低いことがわかります。しかし、平成27年からは税制改正の影響で、それまでは相続税と無縁だった人も課税対象になる可能性があります。他人事と思わずに、相続税について考えていきましょう。

岡山県の地価は下落傾向

相続財産の中でもっとも高い割合を占めるのが土地です。相続する土地の評価額が高いとそれだけ相続税が高くなります。岡山県の地価はどうでしょうか。
まず全国の県庁所在地の公示地価の平均値を比べたランキングでは、岡山市は1平方メートル当たり56,800円で全国で26位に入っています。全国的に見てもそれほど地価が高いわけではないことがわかります。

岡山県の発表によると住宅地の公示地価は下がっているとのことでした。住宅地は前年比マイナス1.0％、商業地はマイナス0.7％、工業地はマイナス1.2％と下落傾向です。ただ、前年よりは下げ幅が縮小しているとのことですが、それでも全国平均よりは下落率が高い傾向にあります。

岡山県内で地価が高いところは？

県全体では下落傾向ですが、中には高い価格をつけている土地もあります。岡山県の平均地価は、住宅地は1平方メートル当たり43,500円、商業地は107,800円、工業地は22,600円ですが、最高値は住宅地では148,000円もしています。

詳しく見てみましょう。住宅地のベスト3は、第1位が岡山市北区伊島1丁目で1平方メートル当たり148,000円、第2位は岡山市北区津島新町（岡山大学農学部の南）が147,000円、第3位は岡山市北区大元1丁目で128,000円でした。すべて岡山市内です。
商業地のベスト3は、第1位は岡山市北区本町（桃太郎大通り）で、1平方メートル当たり1,800,000円とかなりの高値になっています。第2位は岡山市北区柳町2丁目で504,000円、第3位は岡山市北区中山下1丁目の405,000円でした。
このようにすべてが岡山市内で、しかも北区に集中しています。

岡山市内は他の地点でも、県内の他市町に比べると高い傾向にあります。地価が高い土地を持っている人は、相続税のことを考えておきましょう。

岡山県民の貯蓄高は全国第8位

相続財産でもう１つ気にしておきたいのが、現金や預貯金です。岡山県の人は全国の中でも1世帯当たりの貯蓄高が全国で8番目という統計結果が出ています。1世帯平均で1734万円も貯めています。また、岡山県の人は1世帯当たりの有価証券の保有金額が全国で10位、生命保険の加入高が全国7位とどちらも高くなっています。
貯蓄だけでなく、うまく投資や生命保険を利用されている様子がうかがえます。ただ、相続の観点から見ると、有価証券は評価額が変動しやすいものだけに相続税対策が難しいといえます。一方、生命保険は加入商品や契約形態によって異なりますが、相続税対策として活用できるものです。
今後は持っている資産をどうするといいのか、一度相続に詳しい弁護士などに相談されるといいでしょう。

一般家庭も相続税対策が必要

今までは相続税と言えば高額所得者や高級住宅地に土地や家を持つ人などいわゆる富裕層だけの問題だと思われがちでした。しかし、平成27年の税制改正によって、一般家庭も課税対象になるケースが増えています。岡山県のように貯蓄高が高い地域は、早めに専門家のアドバイスを受けるといいでしょう。

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