岩手県の相続問題

岩手県の相続税納税額は37億4900万円

岩手県の相続税納税額は37億4900万円で、全国では42位です。東北地方ではもっとも納税額が少ないのが秋田県、次に山形県で、その次に少ない額になっています。
相続税の対象となる主な相続財産としては、土地と現金・預貯金があります。預貯金が少なくても、地価が高い地域に土地を持っていたり、広い面積の土地を持っている場合は相続税がかかることがあります。岩手県の人の相続問題を見てみましょう。

岩手県の地価の状況

岩手県の住宅地の地価は14年連続下落していますが、下落幅は縮小しています。商業地の地価も22年連続下落していますが、下落幅は5年連続で縮小し、中には上昇している地点も見られます。

なお、全国の県庁所在地の公示地価の比較では、盛岡市は1平方メートル46,100円で全国では低い方から10番目となっています。また、県内の住宅地でもっとも地価が高いのは盛岡市加賀野1丁目で、1平方メートル当たり79,700円でした。2位は盛岡市名須川町で73,500円、3位は盛岡市愛宕町で65,900円、4位は盛岡市長田町で65,300円、5位は盛岡市上田4丁目で62,900円です。県内ベスト10位の中で9ヶ所までが盛岡市で、唯一8位に宮古市の地点が入っています。商業地で県内でもっとも地価が高いのは、盛岡市大通2丁目で、1平方メートル当たり294,000円でした。2位は盛岡市盛岡駅前通りで234,000円、3位は盛岡市開運橋通りで202,000円、4位は盛岡市中央通1丁目で194,000円、5位は盛岡市中ノ橋通1丁目で191,000円となっています。商業地はベスト10すべてが盛岡市となっています。

地価の上昇率が高いところは評価額に注意

岩手県内では東日本大震災の復興の影響で、地価が大きく上昇している地域があります。住宅地では陸前高田市高田町が9.4％の上昇、大船渡市立根町が8.6％、釜石市定内町が8.1％も上昇しています。他にも釜石市や陸前高田市、宮古市など多くの地点で2～8％も上昇しています。
商業地では大船渡市盛町が3.4％の上昇でしたが、その前年は9.6％も上昇しています。他にも岩手山田町や釜石市鈴子町などで大きく上昇しています。
相続財産の評価額は死亡時の地価で計算されるため、このように地価が上昇している場所に土地を持っている人は今後の地価の動きにチェックするといいでしょう。

岩手県民の貯蓄高は平均1212万円

岩手県民の1世帯当たりの貯蓄額は平均1212万円です。これは全国の中では37位で決して多い方ではありません。その背景には県民の所得が他府県に比べると少ないということがあるようです。岩手県のサラリーマン世帯の実収入は全国で32位となっています。また、人口1000人当たりの実質県民総所得は全国で46位と低い位置になっています。高額所得者の割合も、例えば5000万円超の所得を得ている人の割合は42位、1億円超の所得を得ている人の割合は37位とこちらもあまり高くはありません。
しかし、そんな中でも県内で5000万円超の所得者は約240人、1億円超の所得者の数は40人いらっしゃいます。このように高額所得者や土地を持っている人は相続税の対策を考えておきましょう。

岩手県民の今後の相続税対策

岩手県の人の貯蓄傾向を見てみると、有価証券の割合が低く、生命保険の加入率が高いことがわかります。有価証券を相続財産として評価する場合は、相続開始時（死亡時）前後の株価などで計算されます。そのため、今後の株価の動向次第では相続税の対象になる可能性があります。常に株価の変動には注意を払っておきましょう。一方、生命保険はその種類などにもよりますが、相続税対策として使えることがあります。詳しいことは専門の弁護士などにお問い合わせください。

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