街金とは?闇金との違いと見分け方、借りる前に確認したい4つのポイント

街金とは?闇金との違いと見分け方、借りる前に確認したい4つのポイント
お金を借りすぎてしまい、もう大手の消費者金融からお金を借りれない場合、比較的審査が緩いといわれる街金の利用を検討している方も多いと思います。

実際、多くの街金は貸金業登録をしている正規の業者なので、闇金からお金を借りるよりも、安全にお金を借りれるかもしれません。しかし、中には闇金と通じているような悪質な街金業者も存在するため、利用する際は、闇金ではないことを入念にチェックする必要があるでしょう。

この記事では、街金を利用するメリットやデメリットを解説したうえで、街金と闇金の違いや見分け方などについて、くわしく解説していきます。

街金とは

街金とは、街中にある中小規模の金融業者のことを指します。

厳密に街金の定義が決められているわけではありませんが、中小規模の金融業者であれば、基本的に全て街金と呼ばれます。街中の雑居ビルのワンフロアで、地元の人向けにお金を貸している金融業者をイメージするとわかりやすいかもしれません。

とはいえ、中小規模の消費者金融として全国展開している街金もあり、地域密着型で地元民だけにお金を貸している業者だけが街金ではありません。

多くの街金は貸金業登録済みの正規の業者

街金は、貸金業登録をしている正規の業者です。貸金業登録している街金業者であれば、金利は利息制限法の範囲内で適法な利率で設定しており、違法な取り立ても行いません。

ただし、街金の中には、貸金業登録をせずに違法な金利でお金を貸し付ける「闇金」が紛れ込んでいる可能性もあります。街金を利用する際にはくれぐれも注意する必要があるでしょう。

街金を利用するメリット

街金は、大手の金融業者よりも柔軟に対応してくれるケースが多く、審査も比較的通りやすい傾向にあります。

急な出費でお金が必要になったものの、審査の厳しい大手金融業者の審査に落ちてしまった場合の一時的な利用も、街金を利用するメリットです。

ここでは、街金を利用する主なメリットを3つご紹介していきます。

大手でダメな人も審査に通る可能性

街金であれば、大手消費者金融で審査落ちしたあとでも、審査に通る可能性があります。

たくさんの顧客の中から一定の返済能力がある方のみを対象としている大手消費者金融と異なり、街金は、大手で審査落ちした人も含めた、幅広い客層をターゲットにしています。

新規顧客を獲得するため、比較的柔軟に審査してくれるケースが多く、自社基準に沿って機械的な審査を行う大手よりも手軽に融資を受けられる可能性があります。

かかる利息も適法の範囲

大半の街金は、貸金業登録をしている正規の業者です。金利は利息制限法の範囲内で設定されており、違法業者が行うような法外な利息を請求されることはありません。

利息制限法では、借入金額によって設定できる上限金利が定められています。

利息制限法に基づく上限金利
借入金額 上限金利
10万円未満 年20%
10万円〜100万円未満 年18%
100万円以上 年15%

例えば、借入金額が10万円であれば年利18%まで、100万円であれば年利15%までしか金利を設定できないようになっています。

街金では、あらかじめ金利がどれくらいなのかをしっかり明示したうえで契約します。あとになって過剰に高額な利息を請求されることもなく、安心して利用できます。

独自のサービスがある

街金では、大手金融業者にはない、独自のサービスを利用できる場合があります。

  • 女性専用ローン(レディースローン)
  • シングルマザー専用ローン
  • 家具、家電のレンタルサービス
  • 車検代などの分割払いサービス  など

目的に沿った利用であれば審査に通りやすい目的別ローンや、キャッシング利用者向け特典として他サービスを割引金額で利用できるケースなど、サービスの特色は、街金業者ごとそれぞれで異なります。

街金を利用するデメリット

比較的柔軟に審査してくれることもあり、気軽に利用してしまいがちな街金ですが、一方で、多くのデメリットも存在します。

街金を利用する主なデメリットは、次の通りです。

ただ借りやすいからといって街金を利用すると、あとあとトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。

街金の利用を検討する際は、メリットだけでなくデメリットもしっかり頭に入れておくようにしましょう。

お金を借りれない場合もある

街金も消費者金融なので、審査は存在します。審査結果次第では、街金でもお金を借りれない場合はあるでしょう。

大手消費者金融で審査落ちしても、審査が柔軟な街金なら、お金を借りれるケースがあると言われています。

ただし、街金は独自の審査基準を持っているというだけで、街金だから特別に審査が甘いわけではありません。

例えば、自己破産した直後でブラックリストに載っている場合や、総量規制に引っかかる場合には、たとえ街金でも審査落ちする可能性が高いでしょう。

大手より金利は高め

街金は、大手金融業者よりも利用しやすい反面、金利は高めに設定されていることが多いです。

これは、街金が大手消費者金融に審査落ちした方もターゲットにしていて、いざという時に回収できないリスクを負っているからです。

もちろん、金利が高いといっても、利息制限法の範囲内で設定されるため、法外な利息を請求されることはありません。

しかし、金利が数%違うだけで、最終的に支払うことになる利息は大きく変わります。

ここで、具体的な金額例に基づいて、金利と利息の関係について、どのくらいの金利で、返済額にどのくらいの差が出るのか、確認してみましょう。

借入先別・金利と返済額の比較(例)
  街金 大手消費者金融 銀行カードローン
借入金額 100万円 100万円 100万円
金利 15% 7.70% 3%
毎月の返済額 34,665円 31,198円 29,081円
返済回数 36回 36回 36回
利息の総額 247,934円 123,113円 46,904円

たとえ数パーセント金利が違うだけでも、最終的に支払う利息の額は大きく異なります。

同じ街金でも、業者によって設定されている金利はそれぞれ異なります。
街金でお金を借りる場合、最終的にどれくらいの利息を支払うことになるか、あらかじめシミュレーションしておくようにしましょう。

大手消費者金融より利便性は劣る

中小規模の消費者金融である街金は、大手と比べてどうしてもサービス面で劣るところがあります。

街金が大手よりも利便性が劣る理由として、次のようなものが挙げられます。

  • Web完結に対応していない
  • 即日融資を受けられない
  • 金利0円期間などのサービスがない
  • 返済方法や借入方法に制限がある

利用できるサービスは業者ごとに異なりますが、大手では利用できたサービスを、街金では利用できないケースも多いです。

また、大手であればWeb上で審査手続きが完了し、即日融資が受けられる場合でも、街金の場合、審査に時間がかかり、融資を受けるまでに数日かかるケースも珍しくありません。

中には、直接窓口に行かなければ借入できなかったり、提携しているATMの少なさから、銀行振込でしか返済ができない場合もあるなど、大手よりも不便を強いられる可能性があるでしょう。
  

住宅ローン審査で不利になることがある

街金からお金を借りていることで、返済負担率の面で不利になったり、審査落ちするなど、住宅ローン審査に悪影響が出る可能性があります。

もちろん、闇金とは違い、街金は貸金業登録をしている正規の業者です。お金を借りたからといって、住宅ローンの審査に必ず落ちるわけではありません。

しかし、「街金でお金を借りた」という情報が信用情報に登録されることで「街金でお金を借りるくらい経済的に困っている人」と判断されてしまい、ローン審査で不利に働いてしまう可能性もあるのです。

住宅ローンは、借り入れ金額が高額になることから、厳しい審査が行われます。少しでも支払い能力に疑いを持たれてしまうと、審査落ちする可能性は高まります。

将来的に、住宅ローンを組むことを検討しているなら、街金からお金を借りるのは控えた方が無難です。

小規模経営で取り立てが厳しい場合も

経営がうまくいってない街金の場合、少しでも多く貸したお金を回収するために、厳しい取り立てをしてくることがあります。

特に小規模な街金の中には、倒産ギリギリの金融業者も少なくありません。返済している最中に経営状態が悪化し、取り立てが急に厳しくなるケースもあります。

自宅や勤務先にまで押しかけられることは基本的にありませんが、大手消費者金融よりも厳しく取り立てを受ける可能性もあることを、しっかり頭に入れておきましょう。

闇金と繋がる悪質業者も

街金の中には、闇金と繋がっている違法業者や、正規業者を名乗っている悪質な違法業者も存在します。

インターネットやSNSで簡単に情報を集められない零細業者も多々ありますし、信用度の高い金融業者の名前を勝手に使う闇金業者も存在します。

もし、闇金と関わりのある街金からお金を借りてしまうと、利息制限法に違反する高金利での貸し付け、違法な取り立てなど強硬な対応を受ける可能性があります。業者によっては、個人情報を悪用され、別のトラブルに巻き込まれてしまうおそれもあります。

街金と闇金の違い

街金と闇金は、お金を借りれる点では同じですが、法律の範囲内で貸付をする街金に対し、闇金は違法な業者であるという点で、大きく異なります。

街金と闇金の違いをしっかり理解しておけば、誤って闇金からお金を借りてしまうこともなくなるでしょう。

ここからは、街金と闇金の違いをさまざまな観点から解説していきます。

貸金業の登録の有無

街金は、貸金業登録をしている正規の業者ですが、闇金は登録をせずに貸金業を営む違法な業者です。

貸金業の登録は、日本で貸金業を営む以上、必ずしなければいけないもので、3年ごとに定期的な更新を行う必要があります。登録業者は、登録の変更や廃業の届出、毎年の業務報告を求められるなど、貸金業法に基づくさまざまな規制を受けることになります。

この登録は、貸金業を営んでいればどんな業者でも登録できるわけではなく、貸金業法に規定する一定の基準を満たしている必要があります。

闇金は、これらの登録基準を満たさず、貸金業登録を行わないまま営業している違法金融業者です。そもそも法令を遵守していない業者であるため、貸付も利息も取り立ても、どういう対応を行ってくるかはわかりません。

登録をして法律の規制のもとで資金業を営む街金と、登録をせずに違法な貸し付けを行う闇金は、あきらかな別物といえるでしょう。

借入審査の有無

街金の場合、利用者に返済能力があるかをチェックするため、借入審査を行うのが一般的です。

一方、闇金の場合、審査なしをうたってお金を貸し付けることがほとんどです。これは、はじめから無理矢理な取り立てを行い、過剰な利息を巻き取るのが目的であるためです。

大手消費者金融や街金の審査に落ちた人にとって、審査なしでお金を借りれるのは魅力的に感じてしまうかもしれませんが、審査なしでお金を借りられるところがあれば、その業者は闇金だと思って間違いありません。決して関わらないようにしましょう。

利息制限法の範囲内での貸付

貸金業登録をしている街金は、利息制限法で定められた金利の範囲内で貸し付けを行います。

一方、違法業者である闇金は、利息制限法を超える違法な高金利で貸し付けを行います。

闇金でよく設定される金利には、次のようなものがあります。

ヤミ金の利息
トイチ 10日で1割 年利365%
トサン 10日で3割 年利1,095%
トゴ 10日で5割 年利1,925%

街金も大手消費者金融に比べると金利が高めに設定されていますが、闇金の場合、街金とは比較にならないほどの高金利が設定されます。

お金に困っている人では当然全額の支払いが行えず、雪だるま式にかさんだ利息を請求され続けることになります。

取り立て方法の適法性

法律の範囲内で取り立てをする街金と違い、闇金の場合、街金よりも激しい取り立てをしてくるケースが多いです。

貸金業法では、取り立て方法について細かく規定されています。

貸金業法21条(取立て行為の規制)

  1. 一 正当な理由がないのに、社会通念に照らし不適当と認められる時間帯として内閣府令で定める時間帯に、債務者等に電話をかけ、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の居宅を訪問すること。
  2. 二 債務者等が弁済し、又は連絡し、若しくは連絡を受ける時期を申し出た場合において、その申出が社会通念に照らし相当であると認められないことその他の正当な理由がないのに、前号に規定する内閣府令で定める時間帯以外の時間帯に、債務者等に電話をかけ、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の居宅を訪問すること。
  3. 三 正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。
  4. 四 債務者等の居宅又は勤務先その他の債務者等を訪問した場所において、債務者等から当該場所から退去すべき旨の意思を示されたにもかかわらず、当該場所から退去しないこと。
  5. 五 貼り紙、立看板その他何らの方法をもつてするを問わず、債務者の借入れに関する事実その他債務者等の私生活に関する事実を債務者等以外の者に明らかにすること。
  6. 六 債務者等に対し、債務者等以外の者からの金銭の借入れその他これに類する方法により貸付けの契約に基づく債務の弁済資金を調達することを要求すること。
  7. 七 債務者等以外の者に対し、債務者等に代わつて債務を弁済することを要求すること。
  8. 八 債務者等以外の者が債務者等の居所又は連絡先を知らせることその他の債権の取立てに協力することを拒否している場合において、更に債権の取立てに協力することを要求すること。
  9. 九 債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士、弁護士法人若しくは弁護士・外国法事務弁護士共同法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。
  10. 十 債務者等に対し、前各号(第六号を除く。)のいずれかに掲げる言動をすることを告げること。

貸金業法 | e-Gov法令検索より引用

例えば、正当な理由のない深夜早朝の取り立てや、自宅以外の勤務先等へ連絡し取りたてを行うことは禁じられています。

もし、貸金業法に違反する取り立てをした場合、懲役や罰金、貸金業者登録の取り消しや業務停止処分などの行政罰を受ける可能性もあるため、登録をしている街金が、違法な取り立てをすることは基本的にありません。

一方、闇金の場合、貸金業法のルールを守ることはないので、暴力を含む違法な取り立てをしてくるおそれがあります。

  • 深夜に自宅に押しかけてくる
  • 自宅のドアに借金に関する張り紙を貼り付ける
  • 職場に押しかけ借金のことを言いふらす など

こちらの日常生活を脅かすような取り立てをしてくる可能性もあるでしょう。

街金とサラ金の違い

街金と似た言葉で「サラ金」と呼ばれるものがありますが、街金とサラ金は基本的に同じ意味で使われます。

サラ金とは「サラリーマン金融」のことで、もともとは、一般消費者を対象とする貸金業者は全てサラ金と呼ばれていました。

しかし、過剰な融資により多重債務者が急増した結果、「サラ金地獄」などの言葉が生まれるなど、貸金業者に対するマイナスなイメージが浸透してしまいました。

そこで、貸金業界は法律に準じて貸付をするクリーンな業界であることをアピールするために、「消費者金融」という言葉を使うようになった経緯があります。

街金とノンバンクの違い

街金やサラ金と似たような言葉で、「ノンバンク」という言葉もあります。

ノンバンクとは、預金業務をせずに、お金を貸す業務のみを専門としている、銀行以外の金融機関のことです。

貸金業を行う金融業者には、大きく「銀行」と「ノンバンク」があり、ノンバンクは、大手消費者金融や街金など、さらに細かく分けることができます。

なお、信販会社やリース会社なども、ノンバンクに含まれます。

街金と闇金の見分け方

街金と闇金の違いについて違いをしっかり理解できたら、次に2つの業者を見分ける具体的な方法を確認しておきましょう。

確認する際は、1つの方法だけを試すのではなく、複数の方法を組み合わせて試すことで、より確実に闇金を見分けられるようになります。

貸金業登録登録番号を確認する

街金と闇金とを見分ける際にまずやるべきことは、貸金業登録が行われているかどうかを確認することです。

前述したように、街金は貸金業登録をしている正規の業者ですが、闇金は、貸金業登録をせずに貸金業を営む違法な業者です。

そのため、貸金業登録の有無を調べれば、簡単に違法業者かどうかを調べることができます。

貸金業登録の有無を調べる方法は、主に4つです。

  1. ホームページや店舗のどこかに掲示されている「登録番号」を確認する
  2. 登録貸金業情報検索入力ページ(金融庁)から確認する
  3. 協会員検索(日本貸金業協会)から確認する
  4. 財務局や各都道府県に問い合わせる

なお、貸金業者として登録していないにもかかわらず、嘘の登録番号を掲載していることもあります。ホームページ上に登録番号の記載があるからといって安易に信用はできません。

また、貸金業登録を行ったばかりの業者の場合、金融庁や日本貸金業協会のホームページに、まだ情報が反映されていない可能性があります。

その場合、財務局や各都道府県に問い合わせをして、貸金業登録の有無を確認するのが確実です。

金融庁サイトで固定電話や会社住所の登録をチェック

業者のホームページがない場合や、固定電話や会社住所の記載がどこにも見当たらない場合、その業者は違法な貸し付けをする闇金業者である可能性が高いです。

貸金業を営む場合、貸金業登録の際に、営業所または事務所を設置する必要があり、各営業所には固定電話を設置する必要があります。貸金業登録を行っている正規の業者であれば、ホームページやパンフレット等にも会社の住所や固定電話番号が利用者にわかるように記載されているはずです。

連絡先が携帯番号だけの金融業者は闇金の可能性

一方、闇金の場合、固定電話は記載せず、携帯電話番号のみ記載されているケースが良くあります。また、会社の住所も記載されていない、もしくは存在しない住所が記載されているケースもあります。

携帯電話のみで違法な貸し付けを行う「090金融」や、LINEを通して違法な貸し付けを行う「LINE闇金」など、さまざま方法で利用者に近づいてくる違法業者は後を絶ちません。
利用を検討している場合には、固定電話や会社住所の有無を必ず確認するようにしましょう。

貸付条件は明確かどうか

お金を借りる際に、金利や返済方法など、契約書を通して返済条件を明示してくれない場合、闇金の可能性が高いです。

闇金は、そもそも違法レベルの利息を取ること自体を目的としているため、法律に定められた契約条件を特に明示することもなく、お金を貸し付けます。

契約書なし、インターネットやメール、LINEだけでお金を借りれるといった謳い文句は、利用者からすると気軽でラクに感じるかもしれませんが、それは悪質業者が仕掛けた罠です。闇金業者の疑いが濃厚なため、利用しない方が良いでしょう。

金利は利息制限法の範囲内か調べる

利息制限法を超える金利が設定されている場合、その業者は違法な取り立てを行う闇金です。

前述の通り、設定できる上限金利は利息制限法で定められています。貸し付け金額に適合した金利になっているか、借り入れ前に確認してください。

闇金業者の中には、金利を伝えると違法な貸し付けとバレてしまうのを避けるため、返済金額だけ伝えてきて、具体的な金利を明かさないケースもあります。支払い金額を金利で引き直せばすぐに違法金利であることはわかりますが、そもそも金利を明かさない時点で怪しい業者と考えた方が良いでしょう。

余計な手数料がないか確認する

お金を借りるごとによくわからない手数料が引かれている場合、違法業者である可能性が高いです。

貸金業登録をしている正規の業者の場合、契約書に記載されている以上の手数料を請求されることはありません。

一方、色々理由をつけてとにかくお金を騙し取ろうとする闇金の場合、お金を借りるごとに、よくわからない名目の手数料を請求されます。システム利用料や完済手数料、事務手数料など、手数料の名目はさまざまです。

いずれにせよ銀行の手数料以外の手数料が引かれている場合には、たとえ金額がそこまで大きくなかったとしても、闇金を疑うようにしましょう。

インターネットでの口コミ検索

インターネットで口コミや評判を確認すれば、街金か闇金かをある程度見分けることができます。

業者名を検索して、評判が悪かったり、口コミで注意喚起がされている場合、その業者は闇金かもしれません。
また、貸金業登録されている正規の業者であっても、グレーな取り立てを行っている口コミなどを確認できれば、取引を避けるべき業者だと判断できます。

ただし、インターネット上にはいわゆるサクラを使って良い評価をしたり、違法業者を不当に評価するような記事も存在します。ネットで街金の口コミ評価を確認する際は、書かれている内容をそのままうのみにせず、それが本当の評価なのか、注意しながら捉えるようにしてください。

「ブラックOK・審査なし」など怪しい宣伝文句はないか

メールやチラシ、ホームページなどを見た時、次に挙げるような宣伝文句を見つけたら、違法な闇金を疑ってください。

  • ブラックOK
  • 審査なし
  • 自己破産してもOK
  • 多重債務者でも即日融資
  • 100%貸せます
  • 収入証明書の提出なし  など

貸金業法で禁止されている断定的な表現や、信用情報に傷があってもお金を貸せるなどの宣伝文句がある業者は、闇金である可能性が高いです。

適法な営業を行っている街金であれば、ブラックリストに載っている人に融資は行いません。

また、LINEやSNSを通してお金を貸そうとしてくる業者の中には、怪しい宣伝文句で利用者を巧みに融資利用させようとしてくるケースもあります。

闇金への「紹介屋」には要注意

審査落ちしたにもかかわらず、審査の緩い他の業者を紹介された場合には、紹介先業者は闇金の可能性が高いでしょう。

貸金業者はそれぞれ独立した会社なので、業者同士で紹介し合うケースは基本的にありません。
このケースの場合、最初に審査をした業者は、言葉巧みに闇金業者へ誘導することを目的とした「紹介屋」の可能性が高いです。

闇金業者から高額な紹介料をもらえる紹介屋は、利用者に親切な業者を装ってきますが、紹介先の情報を明確にしないことがほとんどです。

街金から借りる前に確認したい4つのポイント

街金からお金を借りたい場合は、少なくとも次の4つのポイントについて、あらかじめ確認するよう心がけましょう。

街金より大手カードローンの方が信用度は高い

どうしてもお金を借りる必要があるなら、街金ではなく大手消費者金融の方が、比較的には安全にお金を借りることができるでしょう。

確実な審査と適法な金利・貸付条件、サービス面、全ての面を総合して考えれば、街金で借りるよりも大手カードローンを利用する方が、街金よりは充実しているケースがほとんどです。
また、街金の場合、闇金と繋がる業者がいてもおかしくありませんが、社会的な視線を向けられる大手金融会社であれば、少なくとも闇金のような反社会的ビジネスにつながってしまうリスクは避けられます。

もしお金を借りたことがないのであれば、街金よりはまず大手消費者金融のカードローン利用を検討する方が比較的無難と言えます。

大手消費者金融から借りれない場合

一方で、大手消費者金融で審査落ちしてしまい、街金の利用を検討している方もいます。

審査の柔軟さを期待しての行動だとしても、既に総量規制にかかる年収1/3超の借金がある方の場合は、街金でも審査落ちとなる可能性が高いです。

大手で審査落ちした時点で返済能力には問題あり

総量規制にかかっていないにもかかわらず審査落ちした場合、既に借金返済困難な状況に陥っているなど、なんらかの金銭的事情のある方かもしれません。

そもそも大手カードローン等で融資を断られたということは、すでに返済能力に問題がある状況と言えます。

お金を借りることばかりを考えるのではなく、まずは冷静になり、自身の家計状況をしっかり整理していく必要があります。

街金からの借金より債務整理の検討を

一時的な借り入れならともかく、すでに自転車操業になっている、お金を借りたところで将来的に返済が困難になる可能性が高い場合は、債務整理で借金の整理をご検討ください。

債務整理には、任意整理・自己破産・個人再生の3つの種類があります。自分に合った債務整理を選択することで、お金を借りるよりもスムーズに借金問題を解決できる可能性があるでしょう。

債務整理で信用情報に傷がつくのを避けたいと考えるかもしれませんが、借金を滞納している場合、すでに信用情報に傷がついているケースが大半です。借金の状況的に返済が厳しい人ほど、債務整理することのデメリットは小さくなります。

街金でお金を借りようとしている理由が、もし借金問題の解決のためならば、まずは債務整理を検討してみることをおすすめします。

闇金でないか入念なチェックを

どうしても街金からお金を借りなくてはいけない場合、本記事でご紹介した見分け方も参考に、その街金が闇金でないことをしっかり確認してください。

金融業者登録番号だけを確認しても、登録番号そのものが偽物である可能性もあります。番号が書いてあるだけで済ませず、複数の確認方法を組み合わせてのチェックをおすすめします。

またLINEやSNSでの金貸し募集、会社名や担当者のフルネームもわからないような相手からお金を借りることは、くれぐれも行わないようにしましょう。

借金の悩みは弁護士の無料相談を活用しよう

街金にお金を借りるくらい生活が苦しいのであれば、借金問題の解決方法について、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

借金問題に精通している弁護士であれば、家計状況や収支状況からみて、その人に合った解決方法を提案してもらえます。

家計を見直すだけで借金問題が解決するケースもありますし、場合によっては、国や自治体の公的支援制度を利用できる場合もあります。弁護士に相談するだけで、今までは見えなかった完済への道が見えてくることもあるでしょう。

早い段階から相談しておけば、返済が困難になった場合にスムーズに債務整理を依頼できるのも、弁護士に相談する大きな魅力の1つです。

借金問題に困っているなら、無料相談を利用して弁護士に相談してみるのが良いでしょう。

街金に関するよくある質問

街金でお金を借りる場合、本人確認はある?

街金を含め、貸金業登録をしている正規の業者であれば、何らかの形で本人確認を行うのが通常です。

街金では、本人確認のほかに、在籍確認も行われるケースが多く、多くの場合、①勤務先や収入を確認できる書類の提出や、②勤務先への電話連絡による確認が必要となります。

大手消費者金融では、源泉徴収票などの収入証明書で勤務先が確認できれば、在籍確認なしで借りれるケースも多いですが、街金の場合、電話での在籍確認も基本的には行われるものと考えておきましょう。

街金を使うと家族や会社にバレる?

街金を使ったからといって、必ず家族にバレるわけではありません。

しかし、大手消費者金融よりもサービス面で劣る街金の場合、Web完結やカードレスには対応していない業者も多いです。
そのため、郵便物が自宅に届くことで、その郵便物を見た家族に借金がバレる可能性があるでしょう。

郵便物が届くタイミングは金融業者によりそれぞれですが、審査が完了した後に契約書類やカードが送られてくるケースが一般的です。

街金に借金返済の取り立てはある?

街金でも貸金業登録を行っている正規の業者であれば、基本的に貸金業法に違反するような取り立ては行われません。

しかし、経営難を抱えている小規模な街金の場合、債権回収するために、多少強引な取り立てを行ってくる可能性もあります。

また、大手消費者金融と同じように、返済が滞った場合、街金も電話や書面での督促は適宜行ってきます。滞納が続いた場合は訴訟を起こしてくる可能性もゼロではありません。

まとめ

街金は貸金業登録をしている正規の業者であり、金利も取り立て方法も全て貸金業法の範囲内で行われます。

一方、闇金は、貸金業登録をしていない違法業者で、利息制限法を超える高金利で貸し付けを行い、過激な取り立てをしてくる業者がほとんどです。

街金では、大手よりも柔軟な審査が行われるため、大手消費者金融の審査に落ちてしまった場合には、街金の利用を検討するかもしれません。
しかし、そもそも大手消費者金融の審査落ちしている時点で、自身の返済能力に限界が来ていることを、しっかり認識しておく必要があります。

もし、借金の返済をすでに滞納していて、自転車操業に陥っているのであれば、街金でお金を借りる前に弁護士に相談することをおすすめします。

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