弁護士のセカンドオピニオンとは?交通事故で別の弁護士に相談する方法

弁護士のセカンドオピニオンに悩む人
交通事故で依頼中の弁護士に不安があるとき、別の弁護士にセカンドオピニオン(第二の意見)を求めることは可能です。これは依頼者の正当な権利であり、マナー違反でも失礼でもありません。

セカンドオピニオンを受けると、今の弁護士の対応が適切か判断でき、不信感が払拭されることもあれば、より良い選択肢が見つかることもあります。しかも、弁護士費用特約を使えば、相談料の自己負担なしで他の弁護士に相談できるケースが多くあります。

この記事では、交通事故で弁護士のセカンドオピニオンを受けられるのか、費用はどうなるのか、受けるべきタイミングや注意点までをわかりやすく解説します。

弁護士のセカンドオピニオンとは

セカンドオピニオンとは、もともと医療の分野で、主治医とは別の医師に第二の意見を求めることをいいます。これと同じように、今依頼している弁護士とは別の弁護士に意見を聞くことが、弁護士のセカンドオピニオンです。

たとえば「説明がよく分からない」「連絡が遅い」「対応してもらえない」「なんとなく信頼できない」といった不安を感じたとき、第二の意見を聞くことで、今の状況を冷静に判断する材料が得られます。

第二の意見で「今の対応が適切か」を判断できる

弁護士は法律の専門家である一方、依頼者の多くは法律に詳しくありません。この知識の差があるために、今の弁護士の対応が妥当なのか自分では判断しにくいことがあります。

別の弁護士の意見を聞けば、その差を埋められます。もし両者の見解が一致すれば、今の弁護士の方針に納得でき、信頼して任せ続けられるようになります。

不信感の払拭にもつながる

セカンドオピニオンは、今の弁護士を否定するためだけのものではありません。別の弁護士からも同じ意見が返ってくれば、かえって今の弁護士への信頼が深まることもあります。

弁護士と依頼者は信頼関係で結ばれてはじめて交渉を任せられる関係です。セカンドオピニオンは、その信頼関係を確かめ、築き直すための前向きな手段にもなります。

交通事故こそセカンドオピニオンを受ける価値がある

交通事故のトラブルは、弁護士のセカンドオピニオンを受ける価値が特に大きい分野だといわれます。理由は次のとおりです。

示談交渉の結果で賠償額が大きく変わる

交通事故では示談交渉という大きな山場があり、ここでの結果によって賠償額に数百万円の差が出ることもあります。弁護士は弁護士基準(裁判基準)で交渉を進めますが、相手がその水準を受け入れるかは、交渉する弁護士の経験や実力に左右される面もあります。

ただし、示談がまとまらなかったというだけで弁護士の実力不足と断じるのは早計です。難しいケースもあるため、第二の意見で「今の進め方が妥当か」を確かめるのが有効です。

後遺障害の異議申立てなど、重要な判断が多い

交通事故では、後遺障害等級の認定結果に納得できない場合に「異議申立て」で再審査を求められます。証拠の集め方しだいで結果が変わることもありますが、その進め方は弁護士の経験による部分が大きいのが実情です。

このほか、示談交渉から訴訟に移行すべきか、後遺障害を被害者請求と事前認定のどちらで申請するか、どの医師に診断書を依頼するかなど、結果を左右する重要な判断が数多くあります。こうした分かれ道で複数の弁護士の意見を聞くことには、大きな意味があります。

セカンドオピニオンに費用はかかる?弁護士費用特約が使える

気になるのが費用ですが、セカンドオピニオンの相談料を抑える方法があります。

交通事故の被害者相談は無料としている法律事務所が多く、有料の場合でも、自動車保険などに付帯する弁護士費用特約(法律相談費用特約)を使えば、一般に10万円程度まで相談料が補償されます。この範囲内であれば、複数の弁護士に相談しても自己負担なしで済むケースがほとんどです。

つまり、費用を理由にセカンドオピニオンをためらう必要は、多くの場合ありません。まずは自分の保険に弁護士費用特約が付いているかを確認してみましょう。

セカンドオピニオンを受けるときの注意点

後から相談した弁護士の意見が良く見えやすい

注意したいのは、後から相談するときほど、思い出した事情や新たに判明した情報を多く伝えてしまいがちな点です。その結果、後の弁護士の方がより的確な回答に見え、「セカンドオピニオンの弁護士の方が優秀だ」と思い込んでしまうことがあります。

見解が違っても、すぐに今までの弁護士が間違っているとは限りません。弁護士はそれぞれの経験や過去の裁判例にもとづいて判断するため、意見が分かれることはよくあります。冷静に比較するために、両者へできるだけ同じ情報を伝えるよう心がけましょう。

今の弁護士への不満をぶつける場にしない

相談の場で今の弁護士への文句に終始すると、冷静な判断ができなくなります。あくまで「第二の意見を客観的に聞く」という姿勢で臨むのがおすすめです。

セカンドオピニオンを受ける前のよくある不安

今の弁護士に断られる・伝える必要がある?

別の弁護士にセカンドオピニオンを受けることを、今依頼している弁護士に伝える必要はありません。また、「すでに別の弁護士に相談している」ことだけを理由に相談を断られるケースも、ほとんどありません。

セカンドオピニオンは依頼者の正当な権利であり、マナー違反ではありません。むしろ、重要な決断の前に複数の専門家の意見を聞くのは賢明な判断です。

今の弁護士に連絡がいってしまわない?

セカンドオピニオンを担当した弁護士から、今依頼している弁護士へ連絡がいくことはありません。弁護士には守秘義務があり、相談内容を他者に話すことは禁じられています。仮に連絡された場合は守秘義務違反にあたり、弁護士会などへ相談することができます。

まとめ|納得できる解決のためにセカンドオピニオンを活用しよう

弁護士のセカンドオピニオンは、法律知識の差を埋め、今の弁護士の対応が適切かを判断する有効な手段です。不信感が払拭されて信頼関係を築き直せることもあり、決して後ろ向きなものではありません。

特に交通事故は、後遺障害が残るなどして損害額が大きくなりやすく、弁護士の交渉しだいで受け取れる金額に差が出やすい分野です。だからこそ弁護士選びが重要になります。

今の弁護士に不安があるなら、弁護士費用特約も活用しながら、依頼者の権利であるセカンドオピニオンを前向きに利用してみましょう。交通事故の問題で弁護士選びに迷ったときは、お近くの交通事故に強い弁護士にご相談ください。

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