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埼玉県の相続問題

埼玉県の相続税申告率は5.66％で全国第4位

埼玉県民の相続税申告率は全国第4位の5.66％です。トップの東京都の8.22％に比べると低いですが、3位の神奈川県に次いで高い割合で、関東地方の中でも相続税を納める人の割合が高いことを示しています。

平成25年度の埼玉県での相続税の徴収額（納税額）は1061億5500万円で、これは全国第6位です。その背景にはどんな事情があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

埼玉県の住宅地の地価は全国でも高額

相続財産の中で約3割を宅地が占めています。埼玉県の住宅地の地価はどのくらいでしょうか？毎年発表される公示地価で全国の県庁所在地の公示地価を見てみましょう。各県庁所在地の地価の平均価格でもっとも高いのは東京都（都内23区の平均価格）で1平方メートル518,600円でした。次いで大阪市、横浜市と続き、埼玉県（さいたま市）は全国第5位になっています。さいたま市の平均地価は1平方メートルあたり178,200円です。東京都の約3分の1ですが、全国的に見ても高い水準であることがわかります。

地価が高いということは、土地を持つ人が亡くなった場合の相続税が高くなることを示しています。その結果として相続税申告率が全国第4位という結果を招いているのでしょう。

埼玉県内の住宅地はさいたま市を中心に県南部が上昇

埼玉県の発表によると、平成27年1月の住宅地の地価の変動率でもっとも上昇したのはさいたま市大宮区で、2.1％でした。前年より2％以上の上昇が見られたのは大宮区だけです。前年と同じ～2％未満の地域は大宮区以外のさいたま市や川口市、ふじみ野市、富士見市、蕨市、草加市、狭山市、入間市、所沢市など県南部に集中しています。一方、県北部の羽生市や行田市、皆野町などは前年よりも下落しています。特に寄居町は前年比マイナス3％と下落率が大きくなっています。ただ、地価が下がっていても所有している土地が広い場合は相続税がかかる可能性があるので、注意が必要です。

埼玉県は高額所得者が多い

所得人口の中で高額所得者はどれくらいいるのでしょうか？埼玉県内で年収5000万円以上の人の割合は埼玉県は全国で6位です。実数は約2800人で全国で4位、また年収1億円超の人の数は553人で全国で5位とこちらも高くなっています。

埼玉県内で富裕層が多く住んでいるのは、東京都に近いさいたま市内の大宮区や中央区、南区などと言われています。こういった地域は高級住宅街として知られています。浦和区や北区にも高所得者が多いようです。

豊かな暮らしを楽しむのはいいのですが、万が一死亡した場合遺族に相続税が負担にならないように考えておきましょう。

埼玉県は相続税の未収額が多い！

国税庁が発表しているデータによると、埼玉県民の相続税徴収額は1061億5500万円ですが、相続税未収額は62億2400万円もあります。これは関東信越国税局管内でもトップです。また、東京都、神奈川県に次いで全国で3番目に多い金額です。相続する財産の評価額が高いとその分、相続税も高くなります。また、相続財産に不動産が多いと納税資金が不足してしまいます。

そういった場合は生前から相続税対策を進めるといいでしょう。特に平成27年1月からは相続税制が改正され、今までは相続税とは無縁だった人も課税対象になる可能性があります。他人事と思わずに具体的な対策を考えることをおすすめします。相続税に関しては専門の弁護士などに相談されるといいでしょう。

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