道路交通法(道交法)とは?違反の例と罰金・反則金など罰則まとめ

道路交通法まとめ

交通事故を起こしてしまったときや、交通違反をしてしまったときは、道路交通法の規定によって処分されます。重大な違反を犯した場合は自動車運転処罰法も関連してきます。

それでは、道路交通法に違反してしまったら、どのような罰則があるのでしょうか?今回は道路交通法とは何か?違反した場合の罰金や反則金、その他の処分について解説します。

道路交通法(道交法)とは

道路交通法とは、道路交通による障害発生の防止を目的に、交通事故や交通違反に関して多岐に渡る規則を定める法律です。
1960年に公布され、国家公安委員会(警察庁)が所管している法律で、道交法と省略して呼ばれることもあります。

道路交通法の目的

道路交通法の目的は、第1条で次のように定められています。

この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。(道路交通法 第1章 第1条

つまり、道路上の危険を防止し、交通が安全でスムーズに行われるように、さらには道路交通による障害(交通公害等)を防止することを目的として定められた法律です。
時代や社会情勢の変化に伴い、都度改正されています。

道路交通法の対象

道路交通法の対象は自動車やオートバイに限りません。
自転車や歩行者に対する規定も設けられています。

道路交通法に違反したらどうなる?

道路交通法に反すると行政処分、刑事処分が科されます。

道路交通法違反による違反点数・罰金・反則金の違い

交通違反をすると

  • 罰金
  • 反則金
  • 免許停止

などのペナルティを科されますが、この3つのペナルティの違いについてよくわからないという方も多いでしょう。

ここでは、違反点数について、また、罰金と反則金の違いについてみていきます。

罰金

道路交通法違反を犯すと、刑事罰として懲役刑、禁錮刑、罰金刑などに処されます。

罰金刑はいわゆる赤キップ(交通切符)を切られた場合の違反で、告知票などによって指定された場所へ出頭し、刑事手続きを行います。

反則金

刑事罰に処するための手続きは裁判所で行いますので、すべての交通違反について審判を行うのは不可能です。

そのため比較的軽微(違反点数6点未満)な違反については一定期間内に反則金を納めることで、刑事罰に処されなくなります。

これを交通反則通告制度といい、この場合に納めるのは罰金ではなく反則金です。

いわゆる青キップ(交通反則告知書)と反則金の納付書を交付されます。

ただし軽微な違反であっても、反則金の支払いなどに応じなかった場合は刑事罰手続きに移行しますので注意しましょう。

違反点数

行政処分には反則金のほか運転免許取り消し処分や停止処分などがあり、点数制度による累積点数に応じて処分を受けます。

点数制度では過去3年以内の免許の停止等の処分回数と、累積点数によって処分の内容が決まります。
例えば、行政処分の前歴が0回で違反点数が10点の場合、60日間の免許停止処分の対象です。

警視庁・行政処分基準点数警視庁ホームページ「行政処分基準点数」より引用

違反点数について詳しくは下記の記事で解説しています。

道路交通法違反の刑事処分と行政処分の関係まとめ

まとめると、罰金は刑事処分の種類のひとつ、反則金と違反点数は行政処分にあたる処分となります。

刑事処分 懲役、禁錮、罰金などの刑罰
行政処分 反則金・累積点数で免許証の効力停止または取り消し

道路交通法違反の中でも軽微な反則は、罰金ではなく、反則金の支払いを行うことで刑事処分を回避可能です。

道路交通法違反にあたる行為例 一覧

道路交通法の違反にはどのようなものがあり、罰則はどの程度なのでしょうか?いくつかの例をみていきます。

一時停止違反

一時停止違反とは、指定場所での一時停止義務に対して、車の一時停止を怠った場合に科せられる違反行為です。

指定場所というのは交差点や踏切、その他「止まれ」の道路標識・マーク・停止線のある場所を指します。

一時停止違反の正式な罰則名は「指定場所一時停止等違反(第43条)」、踏切での一時停止違反の場合は「踏切不停止等違反(第33条)」となります。

一時停止する際は、車の先端が道路上の停止線を越えない位置で停止させる必要があります。

一時停止にみなされる時間は特に指定されていませんが、停止位置から左右の道路をしっかり確認できるだけの時間として、3秒間の停止が目安として言われています。

一時停止違反の反則金・違反点数

一時停止違反の反則金・違反点数は以下の通りです。

一時停止違反の反則金・違反点数
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車 違反点数
指定場所一時停止等違反 9,000円 7,000円 6,000円 5,000円 2点
踏切不停止等違反 12,000円 9,000円 7,000円 6000円 2点

一時停止義務違反は道路交通法「第9章 反則行為に関する処理手続の特例」の対象となり、交通反則通告制度が適用されます。

上記の反則金を納付すれば、一時停止義務違反のみで刑事処分が行われることはありません。

一時停止違反の罰則

反則金を収めなかった場合や、人身事故など一時停止とあわせて別の罪に問われた場合、一時停止義務違反に対する罰則、

  • 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金

が適用されます。

自転車での一時停止違反も懲役・罰金の対象に

なお、一時停止違反の対象となるのは「車両等」と定められており、自動車だけでなく、自転車も罰則の対象に含まれます。

ただし、自転車での一時停止違反には交通反則通告制度が適用されません。

反則金の納付は発生しませんが、自転車の一時停止違反を原因とした事故を起こした場合は、「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」の処分が行われる場合があります。

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最高速度違反(スピード違反)

最高速度違反は、決められた速度を上回って走行することです。

道路標識等で最高速度が指定されている道路ではその最高速度、速度の指定のない道路では法定速度を超えて走行してはいけないのです。

法定速度は一般道では時速60km、高速道路では時速100kmです。(高速道路の一部区間では120km/hに引き上げられています)

スピード違反は正式には「最高速度違反行為(第22条)」といいます。

最高速度違反の反則金・違反点数

最高速度違反の反則金・違反点数は以下の通りです。

速度超過の反則金
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
速度超過高速道路35以上40未満 40,000円 35,000円 30,000円 20,000円
 

超過高速道路30以上35未満

30,000円 25,000円 20,000円 15,000円
速度超過25以上30未満 25,000円 18,000円 15,000円 12,000円
速度超過20以上25未満 20,000円 15,000円 12,000円 10,000円
速度超過15以上20未満 15,000円 12,000円 9,000円 7,000円
速度超過15未満 12,000円 9,000円 7,000円 6,000円
速度超過の違反点数
違反行為の種別 点数
速度超過50以上 12点
速度超過30(高速40)以上50未満 6点
速度超過25以上30(高速40)未満 3点
速度超過20以上25未満 2点
速度超過20未満 1点

最高速度違反の罰則

一般道路で時速30km以上の超過、高速道路で時速40km以上の超過をした場合、下記の罰則を科されることがあります。

  • 6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金

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免許不携帯

運転免許証は携帯し、必要があるときは掲示する義務があります。

つまり免許証を持たずに車を運転すると免許不携帯という違反になります。

免許の携帯と提示については道路交通法第95条に規定されています。

免許不携帯違反の反則金・違反点数

免許不携帯違反の反則金は次の通りです。違反点数の加点はありません。

  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
免許証不携帯 3,000円 3,000円 3,000円 3,000円

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無免許運転

無免許運転とは、運転免許なしで自動車などを運転することで、道路交通法第64条で禁止されています。

  • 免許を取っていない
  • 免許を取り消されている
  • 免許資格停止中

の人が運転した場合にあてはまり、免許不携帯は該当しません。

また、オートマ限定免許を所持している人がマニュアル車を運転した場合などは無免許運転ではなく免許条件違反になります。

車を貸した人や、同乗した人も罪に問われます。

無免許運転の違反点数

無免許運転の違反点数は本人だけでなく、無免許運転の恐れがある人に車を提供した人や同乗した人にも加算される可能性があります。

無免許運転の違反点数 25点

無免許運転には反則金がありませんので、反則金の支払いでは刑事処分を回避できません。

無免許運転の法定刑

無免許運転の法定刑は以下の通りです。

  • 3年以下の懲役または50万円以下の罰金

無免許運転をするおそれがある人に車を提供した人も、無免許運転の幇助罪として、無免許運転した人と同様の法定刑の対象となります。

また、無免許運転の同乗者については、下記の法定刑が定められています。

  • 2年以下の懲役または30万円以下の罰金

なお同乗者が運転者が無免許であることを知らなかった場合は、この罪に問われることはありません。

ただし、運転者が無免許であることを「知らない」ことを証明するのはなかなか難しいものがあります。

万一、無免許の自動車に同乗していて警察の捜査を受けた場合は、乗車に至った状況や経緯を細かく説明する必要があるでしょう。

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飲酒運転(酒酔い運転)・酒気帯び運転

飲酒運転は道路交通法第65条により、禁止されています。

飲酒によるアルコールの影響で正常な運転ができない状態の場合は飲酒運転(酒酔い運転)に該当します。

これに対し酒気帯び運転とは呼気中アルコール濃度0.15mg以上のもので、0.25mg以上の場合は違反点数が高くなります。

飲酒運転は特定違反行為です。
特定違反行為は「特に悪質・危険な行為」として、一般違反行為にくらべて処分が重くなっています。

また、無免許運転と同じく周囲の人も罰を受ける可能性があります。

飲酒運転(酒酔い運転)・酒気帯び運転の反則金・違反点数

飲酒運転(酒酔い運転)・酒気帯び運転の違反点数は以下の通りです。

飲酒していることを知りながら同乗した人が運転免許を持っていれば、同様の加点をされる可能性があります。

飲酒の事実を知りながら運転を促したとして、同乗者が免許取り消し処分を受けた事例もありますから注意が必要です。

飲酒運転(酒酔い運転)・酒気帯び運転の違反点数
違反行為の種別 点数
酒酔い運転 35点
酒気帯び運転0.25以上 25点
酒気帯び運転0.25未満 13点

飲酒運転(酒酔い運転)・酒気帯び運転の罰則

飲酒運転(酒酔い運転)の罰則は以下の通りです。車などを提供した人も同様です。

  • 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

飲酒運転(酒酔い運転)の同乗者や酒類提供者に対する罰則は次の通りです。

  • 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

酒気帯び運転に該当した場合の罰則は次の通りです。車などを提供した人も同様です。

  • 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

酒気帯び運転の同乗者や酒類提供者に対する罰則は下記の通りです。

  • 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
飲酒運転(酒酔い運転)・酒気帯び運転の罰則
飲酒運転 運転者 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
車の提供者
同乗者・酒類提供者 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
酒気帯び運転 運転者 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
車の提供者
同乗者・酒類提供者 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金

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携帯電話使用等違反

携帯電話使用等違反は、運転中にスマートフォン(携帯電話)やカーナビの画面を注視することや、手にもって通話することを禁止するもので、道路交通法第71条で規定されています。

携帯電話使用等違反によって事故を起こしてしまった場合は、交通の危険を生じさせたとして、携帯電話を使用していただけの場合よりも重い罰則となっています。

携帯電話使用等違反の反則金・違反点数

スマートフォン等の普及により、ながら運転による事故が増えていることから、携帯電話使用等違反は改正されました。以前より罰則が強化され、違反点数や反則金の額も引き上げられています。

携帯電話使用等違反の反則金
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
携帯電話使用等(保持)違反

25,000円

18,000円

15,000円

12,000円

携帯電話使用等(交通の危険)違反 適用なし(罰則の対象) 適用なし(罰則の対象) 適用なし(罰則の対象) 適用なし(罰則の対象)

交通の危険があったと判断されると6点加点で免許停止になります。

携帯電話使用等違反の違反点数
違反行為の種別 点数
携帯電話使用等(保持) 3点
携帯電話使用等(交通の危険) 6点

携帯電話使用等違反の罰則

携帯電話使用等違反の罰則は次の通り、重いものになっています。

携帯電話使用等(保持)の罰則
  • 6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金
携帯電話使用等(交通の危険)の罰則
  • 1年以下の懲役又は30万円以下の罰金

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通行禁止違反

車両通行禁止の標識や標示のある場所へ進入してしまうと、通行禁止違反(道路交通法第8条)になります。車両には自転車も含まれますから、注意しましょう。ただし標識に「自転車を除く」という表示がある場合には自転車は進入しても違反になりません。

標識ではなく警察官が通行禁止や通行制限の指示をしているにもかかわらず、それを無視して進行した場合は警察官通行禁止制限違反となります。

通行禁止違反の反則金・違反点数

警察官通行禁止制限違反には反則金がありませんので、反則金の支払いで刑事処分を回避できません。

通行禁止違反の反則金
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
通行禁止違反 9,000円 7,000円 6,000円 5,000円
警察官通行禁止制限違反 適用なし(罰則の対象) 適用なし(罰則の対象) 適用なし(罰則の対象) 適用なし(罰則の対象)
通行禁止違反の違反点数
違反行為の種別 点数
通行禁止違反 2点
警察官通行禁止制限違反 2点

通行禁止違反の罰則

通行禁止違反・警察官通行禁止制限違反の罰則は以下の通りです。

  • 3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

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信号無視

信号機や警察官の手信号等を無視して進行すると、信号無視違反になります。信号無視違反は道路交通法第7条に規定されており、車両だけでなく自転車や歩行者も対象です。

信号の状態(赤信号・黄信号・点滅)により罰則が異なります。

信号無視の反則金・違反点数

信号無視違反は「赤色等」と「点滅」があります。
赤色等は、赤や黄色の信号を無視した場合で、点滅は点滅信号を無視した場合です。
停止線に接近しすぎていて安全に停止できない場合をのぞいて、黄色信号での進行も違反となりますから注意しましょう。

信号無視違反の反則金
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
信号無視(赤色等)違反 12,000円 9,000円 7,000円 6,000円
信号無視(点滅)違反 9,000円 7,000円  6,000円 5,000円
信号無視違反の違反点数
違反行為の種別 点数
信号無視(赤色等)違反 2点
信号無視(点滅)違反 2点

信号無視の罰則

信号無視違反(赤色等・点滅)の罰則は以下の通りです。

  • 3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

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報告義務違反(ひき逃げ・当て逃げ)

交通事故を起こした場合、運転者または同乗者には道路交通法第72条により次の義務が生じます。

  • 直ちに運転を停止
  • 負傷者を救護
  • 道路の危険防止措置など
  • 警察官に当該交通事故に関する状況を報告
ひき逃げ

人身事故を起こした運転者または同乗者が、負傷者を救護せずにその場を立ち去った場合は、救護義務違反となります。

当て逃げ

物損事故を起こしてしまったにもかかわらずに、そのまま立ち去ってしまった場合、危険防止等措置義務違反、報告義務違反に問われます。

ひき逃げ・当て逃げの違反点数

交通事故は軽微な交通違反には該当しません。

そのため一部の物損事故以外は反則金の支払いによって刑事処分を回避できません。

救護義務違反(ひき逃げ)は酒酔い運転と同じく、特定違反行為です。
他に点数が加わることがない場合でも、運転免許取り消しとなり、3年間免許取得ができなくなります。

さらに、ひき逃げのもととなった道路交通違反(安全義務違反など)の点数とその他の付加点数(交通事故の付加点数)が加算されます。

危険防止等措置義務違反(当て逃げ)は付加点数ですので、当て逃げのもとになった違反に危険防止等措置義務違反の付加点数5点が加算されます。

安全義務違反に処された場合、安全義務違反2点と危険防止等措置義務違反5点で合計7点ですから、免許停止になります。

ひき逃げ・当て逃げの違反点数
違反行為の種別 点数
救護義務違反 35点
危険防止等措置義務違反 5点(付加点数)

救護義務違反・危険防止等措置義務違反・報告義務違反の罰則

救護義務違反の罰則
  • 10年以下の懲役または100万円以下の罰金
危険防止等措置義務違反の罰則
  • 1年以下の懲役または10万円以下の罰金
報告義務違反の罰則
  • 3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金

人身事故の罰則については次の記事でも詳しく解説しています。

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妨害運転(あおり運転)

周囲の車両を威嚇したり急停止したりして妨害する、いわゆる「あおり運転」については、道路交通法の改正によって罰則が重くなり、2020年6月30日から行政処分だけでなく刑事処分の対象となりました。その後の改正道路交通法施行令により、現在は自転車も取り締まりの対象となっています。

あおり運転は正式には妨害運転罪といい道路交通法第117条に規定されました。妨害運転の対象になるのは下記の10種類の違反です。

  1. 通行区分違反 … 道路交通法第17条第4項
  2. 急ブレーキの禁止違反 … 道路交通法第24条
  3. 車間距離不保持等 … 道路交通法第26条
  4. 進路変更禁止違反 … 道路交通法第26条の2の第2項
  5. 追越し方法違反 … 道路交通法第28条第1項又は第4項
  6. 減光等義務違反 … 道路交通法第52条第2項
  7. 警音器使用制限違反 … 道路交通法第54条第2項
  8. 安全運転義務違反 … 道路交通法第70条
  9. 最低速度違反(高速自動車国道) … 道路交通法第75条の4
  10. 停車及び駐車違反(高速自動車国道) … 道路交通法第75条の8第1項

妨害運転罪の違反点数

妨害運転罪は、下記2通りに分類されます。

妨害運転(あおり運転をした場合)

妨害運転により他の車両等に道路における交通の危険を生じさせた場合

妨害運転(あおり運転で危険が生じた場合)

妨害運転により高速道路等において他の自動車を停止させ、その他道路における著しい交通の危険を生じさせた場合

妨害運転罪の違反点数
違反行為の種別 点数
妨害運転(あおり運転をした場合) 25点
妨害運転(あおり運転で危険が生じた場合) 35点

どちらも免許取り消しになります。

妨害運転罪の罰則

妨害運転(あおり運転をした場合)の罰則は以下の通りです。

  • 3年以下の懲役または50万円以下の罰金

妨害運転(あおり運転で危険が生じた場合)の罰則は以下の通りです。

  • 5年以下の懲役または100万円以下の罰金

あおり運転で被害者を怪我・死亡させた場合(危険運転致死傷罪)

また、あおり運転により怪我を負わせたり死亡させたりしたケースでは危険運転致傷罪に問われる可能性もあります。

危険運転致傷罪の法定刑は負傷の場合、

  • 15年以下の懲役

死亡の場合、

  • 1年以上の有期懲役(上限 懲役20年)

となっています。

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危険運転致死傷・過失運転致死傷

酒に酔うなど危険な状態で自動車を運転したり、信号無視や妨害運転などの危険な運転をしたことで、結果として人を死傷させてしまった場合は危険運転致死傷罪に処される可能性があります。

2014年に施行された自動車運転処罰法という特別法で定められたもので、危険運転致死傷罪には第2条と第3条の規定があり、それぞれの罰則が異なります。

第2条で危険運転致死傷罪に問われる危険運転とされる行為は次のようなものです。

  • 飲酒・薬物の影響で正常な運転ができない状態での運転
  • 制御できないほどのスピードで運転
  • 無免許など、自動車を制御する技術がない状態での運転
  • 妨害運転(あおり運転)
  • 信号をことさら(わざと)無視した運転
  • 通行禁止道路の走行

第3条は第2条より軽微なもので、飲酒・薬物・病気などの影響で正常な運転に支障がある状態で運転をした場合、運転が困難な状態になったことを認識していない状態で事故を起こしても成立します。

例えば「お酒に酔っていることはわかっていても、結果として正常な運転が困難になったことはわかっていない(酔っていてわからないまま運転している)」場合でも罪になるということです。

また、不注意による事故により人を死傷させてしまった場合は過失運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法第5条)にあたります。

危険運転致死傷罪・過失運転致死傷罪の違反点数

危険運転致死傷罪は、特定違反行為となり、基礎点数が非常に高いものとなります。また、負傷の場合はその程度によって点数が変わります。

危険運転致死傷罪の違反点数
交通事故の種別 点数
危険運転致死 62点
危険運転致傷等(治療期間3カ月以上・後遺障害) 55点
危険運転致傷等(治療期間30日以上) 51
危険運転致傷等(治療期間15日以上) 48
危険運転致傷等(治療期間15日未満) 45

過失運転致死傷罪は違反の基礎点数に交通事故の付加点数が加算されます。

過失運転致死傷罪の付加点数

交通事故の種別

点数

 

専ら違反行為をした人の不注意で起きた事故 左記以外(相手にも非がある)

死亡

20点 13点

治療期間3カ月以上・後遺障害

13点 9点

治療期間30日以上

9点 6点

治療期間15日以上

6点 4点

治療期間15日未満

3点 2点

例えば追突事故などで軽傷を負わせて相手にも非がある場合、安全義務違反2点(基礎点数)と付加点数2点、合計4点です。

危険運転致死傷罪・過失運転致死傷罪の法定刑

危険運転致死傷罪の法定刑は負傷か死亡かによって異なります。

第2条では、負傷の場合

  • 15年以下の懲役

死亡の場合

  • 1年以上の有期懲役(上限 懲役20年)

です。

第3条では、負傷の場

  • 12年以下の懲役

死亡事故の場合

  • 15年以下の懲役

となります。

過失運転致死傷は危険運転致死傷罪よりも罰則が軽く、

  • 7年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金

です。

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駐車違反

駐車違反の種類は2種類で、車をすぐに動かせる場合は駐停車違反、駐車している車から運転者が離れていてすぐに移動できない場合は放置駐車違反です。
駐停車禁止区域は道路交通法第44条で規定されています。

駐停車違反・放置駐車違反の反則金・違反点数

駐車違反の処分は「運転者責任」と「使用者責任」の2つがあり、どちらかが責任を取ればよいことになっています。

運転者責任を認めて、運転者が出頭する場合は、反則金を支払っても違反点数が加算されます。

一方で、運転者が責任を取らず、使用者(車両の所有者)が責任を取る場合、放置違反金(反則金と同額)を支払えば違反点数は加算されません。

駐停車違反・放置駐車違反の反則金
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
放置駐車違反(駐停車禁止場所等)

25,000円

18,000円

10,000円

10,000円

放置駐車違反(駐車禁止場所等)

21,000円

15,000円

 9,000円

9,000円

駐停車違反(駐停車禁止場所等)

15,000円

12,000円

7,000円

7,000円

駐停車違反(駐車禁止場所等)

12,000円

10,000円

 6,000円

 6,000円

駐車違反の点数は駐車していた区域によって異なります。

駐停車違反・放置駐車違反の違反点数

交通事故の種別

点数
放置駐車違反 駐停車禁止場所等 3点
  駐車禁止場所等 2点
駐停車違反 駐停車禁止場所等 2点
  駐車禁止場所等 1点

駐停車違反・放置駐車違反の罰則

反則金を支払わなかった場合、下記の罰則が適用される可能性があります。

駐停車違反
  • 10万円以下の罰金
放置駐車違反
  • 15万円以下の罰金

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救急車など緊急車両の進路妨害

救急車や消防車などがサイレンを鳴らして後方から接近してきた際、車列が左側に避けて道を空けるのは、自動車の運転をしていると時折出くわすシチュエーションです。
あまり深く考えず、周りにあわせて行っているドライバーの方も多いとは思いますが、この行動は、実は単なるマナーではありません。

救急車などの緊急車両の進路を妨害してはいけない、と道路交通法第40条で義務付けられており、違反すれば罰則があります。

交差点、またはその付近で緊急車両が近づいてきたときは、交差点を避けかつ左側(一方通行道路で左側に寄ることが緊急車両の通行を妨げる場合は道路の右側)に寄って停止しなければなりません。
交差点以外では道路の左側に寄って、緊急車両に進路を譲らなければいけません。

緊急車両が近づいてきているにもかかわらず、そのまま走行し続けると緊急車等妨害違反、緊急車両が車線変更するときなどに進行を妨害すると本線車道緊急車妨害違反という違反になります。

緊急車両は救急車と消防車だけではない

緊急車両は道路交通法第39条第1項において、次のように規定されています。
消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のもの

つまり救急車や消防車だけではなく、パトカーや自衛隊車両、高速道路のパトロールカー、ガス・電気などの緊急作業車も緊急車両です。ただし赤色の警告灯をつけてサイレンを鳴らして走行している車両のみが該当します。(緊急車両の要件:道路交通法施行令 第14条第1項)

緊急車妨害等の違反金・違反点数

緊急車妨害等・本線車道緊急車妨害の反則金
  大型車 普通車 二輪車 原動機付自転車
緊急車妨害等の違反

7,000円

6,000円

5,000円

5,000円

本線車道緊急車妨害

7,000円

6,000円

5,000円

5,000円

緊急車妨害等・本線車道緊急車妨害の違反点数
緊急車妨害等の違反点数 1点
本線車道緊急車妨害 1点

緊急車妨害等・本線車道緊急車妨害の罰則

反則金を支払わなかった場合、下記の罰則が適用される可能性があります。

  • 5万円以下の罰金

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道路交通法違反は前科になる?

道路交通法違反を犯すと、行政処分、刑事処分を科されますが、行政処分のみの場合は前科になりません。

軽微な犯罪について、反則金(行政処分)と罰金(刑事処分)の両方に該当する場合は、反則金を支払うことで罰金を支払う必要はなくなり、刑事罰を回避できます。

一方、刑事処分が下れば罰金刑でも前科がつきます。

重大過失にあたる事故では逮捕のケースも

道路交通法違反の処分といえば、反則金、罰金や点数加算を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

しかし、重大な過失にあたる事故を起こした場合などは、逮捕されるケースもあります。

ひき逃げ(救護義務違反)、酒酔い運転、危険運転致死傷罪などの特定違反行為を犯した場合は、逮捕される可能性が高いでしょう。

まとめ

道路交通法違反には軽微な違反行為を罰するものから、人命に関わる重大な違反を罰するものまで、さまざまな規定があります。

生活様式などの、時代の変化への対応として改正が行われ、特定の違反行為の罰則が重くなったり、手続きが変更になったりすることも頻繁に起きています。

軽微な違反でも反則金を支払わないことで刑事罰に問われる可能性もありますし、事故のショックでその場を離れてしまったことにより逮捕されてしまうこともあります。

また、道路交通法による点数の加算方法は非常に複雑です。

交通事故を起こしてしまったがどうしたらよいかわからない、道路交通法違反による点数の加算方法がわからないなど、道路交通法についてご不明な点は弁護士へ相談することをおすすめします。

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